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この身は露と消えても……とある転生者たちの戦争準備《ノスタルジー》  作者: 有坂総一郎
皇紀2585年(1925年)

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覚醒

皇紀2585年(1925年)7月18日 ドイツ=ワイマール共和国 ベルリン


 この日、史実通りにアドルフ・ヒトラーは我が闘争(マインカンプ)の第1巻を公表し発売。


 陸軍大学校教官就任への内示を受けた石原莞爾少佐は駐在している在独日本大使館において入手したばかりの我が闘争を読んでいた。


――全く、伍長閣下(総統)は相変わらずだな……。この調子ではまた同じ失敗をやらかしそうだ……。


 石原は何故かそう感じた。


――いや、待て、総統? 同じ失敗? どういうことだ?


 自身の直感したものに疑問を抱く。


――俺は、この内容を知っている……いや、それだけじゃない、この後発行される2巻の内容も知っている?


 石原の戸惑いは顔にも出ていた。


「石原少佐、どうした? その本がどうかしたのか?」


 大使館勤めの同僚からの言葉にハッとして石原はいつもの仏頂面に戻る。


「いや、大丈夫だ……些かこの本の著者に思うところがあっただけだ……まぁ、誇大妄想だと呆れておるがね」


「そうか、まぁ、最近のドイツ政界もゴタゴタが続いておるし、まったく困ったもんだよ」


 同僚はすぐに興味を失ったらしく自身の担当するドイツ政界の動きに愚痴をこぼした。


「今はまだ小さな波だろうが、そのうち大きなうねりになるだろうから目を離すなよ」


 石原は無意識でそう助言すると外出する旨を伝え、大使館を後にした。

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