表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

呪いの言葉

作者: 神名代洸
掲載日:2015/08/02

【呪いの言葉】をつぶやくと相手は呪われるどころか自分にも跳ね返ってくると聞いたことがある。もちろん情報源は友達だ。

友達も友達から聞いたという…。

元は誰からなのかはわからない。そんなことはどうでもよかった。

その言葉がなんなのかが話題になっていた。

「ねぇ〜なんだと思う?」

「さぁ〜わかんない。でもさ、そんなの知らなくてもいいんじゃない?」

「なんか興味があってさ。うっかりその言葉言っちゃったら嫌じゃん。」

「まっ、確かに…そうだけど。でもさ、もしよ、もしそんな言葉があったとして、すっごく憎い相手ができちゃったとしたら使っちゃうもしれないでしょ?それは無しにしようね。自分にも跳ね返ってくるわけだから…。」

「そうだね。そんなの嫌だもん。狙うなら相手だけ。」などと言いながら笑い合っていた、それから数時間後に【呪いの言葉】がわかるまでは。

さすがに下手なことでは言えない言葉だった。でも日常で使われやすそうな言葉である。

だからと言って避けていうのは辛い。

仕方がないので、その場合だけ言葉を濁して言うことにした。が、ついつい使ってしまいそうになる。難しい…。

その言葉を使った子はいないのか?また使った場合、実際にはどうなるのかが話題になった。

「これは人づてで聞いたことだけど、実際使った子がいたらしいよ。その子は結局死んじゃったんだけどね。」

「え〜なんで死んじゃうの?」

「何でも死んだ子が取り付くらしいよ。そんでノイローゼになって自殺しちゃうんだって。あっ、でもこれも噂でしかないんだけどね。」

「それってかなりヤバイじゃん。」

「うん、だから使っちゃダメだよ。」

「そうだね。」

それでその場は治まったかに見えた。しかし…

始まりでしかなかったのだ。

友達の彼氏が亡くなったのだ。

乗っていたバイクがスピンを起こし、対向車線にはみ出した。そしてその対向車線から走ってきた車にひかれたのだ。

友達は泣きながらそう教えてくれた。しかし、それだけではなかった。事故したバイクに細工がされていたのだ。それをしたのが彼に付きまとっていたストーカーだった。

それを知ったのは最近のことだ。

それを知ってから友人は一人でいることが多くなり、私は心配だった。

ある日友人が久しぶりに笑っているのを見た。けど目が笑ってない。逆に不気味だった。

友達に彼女の事を聞いて欲しいと頼むと二つ返事で答えてくれた。

それから数日後…友達が教えてくれたのは、【呪いの言葉】を使おうとしている友人がいるらしいということだった。まさか友達でないだろうかと不安になり、それとなーく聞いてみたが、そんな素振りは微塵も見せなかった。だから違うと思いたかった。しかし思いは叶わなかった。彼女が使ったのを知ったのは彼女の笑顔が作り笑いではなく、自然の笑いだったから。何かすっきりした感じがあった。

「ねぇ〜、聞きたいんだけど…。」

「何?もしかして呪いの言葉の事?まっさか私が使うんけないじゃん。だって死んじゃうんだよ?私も。やらない。」

「本当に本当だよね?信じていいんだよね?」

「ったりまえじゃん。」



しかし、それから数日後、彼女は突然の事故に巻き込まれ死んでしまった…。

彼女の持っていた手帳からは遺書に近い内容が書かれていた。

【私は呪いの言葉を実行することにしました。もし、なんらかの方法で死んだのならそれは呪いの言葉のせいです。他の人はやらないで。この呪いはホンモノです。】


私は気づけなかった自分を恥じた。なんで気づいてあげられなかったのか…と。

彼女はもういない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ