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「とにかく、ちょっとまずいです!」

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

新作のスターウォーズのゲームが、思いのほかボリューム不足で少し悲しいです(笑)

ご意見ご感想、ブクマに評価、コルサントからナブーまで、何でもお待ちしております!ー

 今度は逃亡ではなく迎撃に決めたらしく、ストライダーのアサルトライフルが高速で弾丸をばら撒いた。


 しかし、バグズが使う銃の口径ではシールドを破れず、さらにパルチザンの接近を許してしまう。


「お前は、それに乗ってるのか!」


 振るわれるブレードを右腕で受け止めながらユウキが問う。ダイノニウム合金製の腕はストライダーの刃にも負けず、ブレードを弾き返した。


『舐メテ話シカケタノハ、俺ノミスダ。ココデ始末スル』

「そう何度も同じ手にっ! ウィス、攻撃は一旦中止。ストライダーからの射撃だけ注意してくれ」

「了解」


 再びパルチザンを取り囲もうとバグズが揃い始める。ユウキは天井すれすれまで跳び上がり、テールバインダーを駆使して滞空したまま目標を一機ずつ撃破していった。


 建物や設備に損害が出ないようにするプログラムはまだ生きているらしく、バグズはパルチザンが静止した時にしか攻撃してこない。


 それに気がついたユウキは、跳ねては包囲網を抜け、撃ってはまた跳ねるを繰り返した。ストライダーがアサルトライフルを乱射してくるものの、直撃しそうな弾はウィスが全てバイパーで防いでいった。


「こんなもんかな」


 あっという間に工場内はバグズの残骸だらけになった。残っているのはストライダーとローカスタが一機だけになり、ようやくユウキはパルチザンを地面に落ち着けた。


『チッ。ヤツラメ、余計ナ設定ヲスルカラコウナル』

「僕は『機体だけ』なんて言わない。お前ごと、だ!」


 再びホイールを出し、スラスターの勢いに乗って加速する。高速で滑って一気にストライダーの懐に入ったパルチザンが右腕を振るう。


 ストライダーがどうにか堪えている間に、残ったローカスタがパルチザンの背後に回り込んだ。


「いって、バイパー」


 射出されたバイパーが最後のローカスタの胸を突き通す。一度引き抜いて、今度は前脚を破壊してから方向を変え、灼赤のブレードはそのままローカスタの胴体も貫いた。損傷箇所から火花を散らしながら、ローカスタは崩れ落ちる。


「残りはお前だぞ」

『マッタク。何ナンダ、オ前ハ』

「それはこっちの台詞だ!」


 ユウキが更に力を込める。ストライダーもホイールを回転させて抵抗しているのだが、テールバインダーも展開しているパルチザンには押し負けていた。


 加えてウィスがバイパーを操ってストライダーを狙う。パルチザンと押し合いながらも器用にブレードの直撃を避けているが、ストライダーの装甲には何本も傷が刻まれている。


『アァ、モウ面倒クセェ!』


 くぐもった声が吠えた。直後に、バチンバチンと何かが千切れるような音が工場内に響く。


『喰ラエヨ!』


 突然ストライダーが弾けた。正確には、小さく区切られたストライダーの装甲が本体から分離して、四方八方に勢いよく撒き散らされた。


 至近距離にいたパルチザンは装甲の直撃を受け、強制的にストライダーから引き剥がされた。強い衝撃がコクピットを激しく揺さぶる。


 頭をあちこちに連続してぶつけたアレンは、機体が落ち着いた後も視界が上下左右に動き続けていた。そんな中でも、ユウキの目はモニターに映る機体に釘付けになっている。


 その白い装甲や左腕のブレードを見れば、それがストライダーだということは分かる。しかし、眼前の機体は弾けた装甲の分だけ細身だった。


 バグズ特有の六本脚までが排除され、今は二本脚で立っている。頭部の大部分を占めていたアイガードも同時に吹き飛んだらしく、露出した赤く光るゴーグルアイがパルチザンを睨みつけていた。


「機体が回復した。そっちはどうなってる?」

「フランコさん! とにかく、ちょっとまずいです!」

「三〇秒でいく。もたせろ」

「分かーーうわっ!?」


 十分に距離を空けたつもりだった。しかし今、ストライダーはパルチザンのすぐ前にいる。ストライダーは止まることなく、そのままパルチザンに激突した。


 体勢を崩して吹き飛ぶパルチザンへ、追撃とばかりにブレードを振りかぶったストライダーが迫る。とっさにテールバインダーを吹かして上へ逃げるパルチザン。


 しかしそれも読んでいたのか、ストライダーはすぐさま両手にアサルトライフルを構えて乱射してきた。


「っ! シールドだ!」


 シールドを中心に障壁の術が展開し、一拍遅れてバイパーの周りにも障壁が出現した。しかし、数発の銃弾が術よりも早くパルチザンに到達し、その装甲に銃創をつける。


 着地したパルチザンが重機の影に回り込んでも、ストライダーは容赦なく発砲を続けてくる。


 壊れて崩れる重機を避けてパルチザンが姿を見せると、ストライダーはなおも攻撃の手を休めず執拗に追い回した。


「無事か!?」


 急にシャッターが吹き飛んだかと思うと、室内へ外の光が差し込んだ。カーマインを先頭に、セルリアンとオベディーも続いて工場に入ってくる。


「その白いの、ストライダーです!」

「アレン、あいつはーー」

「……けた」

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