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異世界放浪機甲兵 継接のパルチザン  作者: 楠たすく
選定! ゴウダイナーに選ばれし者
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「買い物?」

ここまで読んでくださりありがとうございます。

やっと2章終了です。

……最後の最後がこんなに短くていいんだろうか。この次回予告、絶対に十数秒じゃ終わらないわ(ーー;)

そんなこと言ったってしょうがないじゃないかぁ。切り方間違えちゃいました、テヘペロ。


今回も後書きに設定という名のおふざけが載っていますので、よければそちらもご覧ください。

「本当にあと一時間で行っちゃうのかよ!?」

「正確には残り五十四分」

「時間内に戦闘が終わって良かったよ」


 轟の安否を聞いてほっと胸を撫で下ろした竜成だったが、パルチザンが強制的に次元転移するまでの時間を聞いて素っ頓狂な声を上げた。薫もこのことは初耳だったようで、驚きの表情を隠せない。


「私、ウィスさんと買い物行こうと思ってたのに!」

「買い物?」

「ウィスさんに似合いそうな服が売ってるお店知ってるんです。今度一緒に行きましょうね」

「いや、出来るなら今度こそテルスに帰りたいんだけどね。次元穿孔システムもゴルコンダ・プロジェクトも、本来なら使うべきではないんだ」


 ウィスの手をぎゅっと握って別れを惜しむ薫に、前もこんなこと言った気がするなと考えながらユウキは苦笑いを浮かべる。


「薫とまた会いたいと思うのは悪いこと?」

「いや、それとこれとは別の話で……参ったな」


 想像もしなかった反応がウィスから返ってきて、ユウキは思わず言葉に淀んでしまった。若者がしどろもどろになって焦る様子を見ながら双葉博士は笑っている。


「同一の事象でも、見る角度や見る者の立場の違いによって受け取り方に差がある、ということじゃよ」

「……難しい」

「シンドウくんはそのプロジェクトによって起こってしまった騒乱について言っておるんじゃ。親交を深めた者との再会を願うウィスくんの気持ちも、決して間違ってはおらんよ」

「なら、わたしは薫と買い物に行きたい」

「じゃあ俺たちは何か美味いもの食いに行こうぜ! 焼肉とか、博士の奢りでさ」

「ワシが奢るのなら蕎麦じゃな」

「……そうだな。問題が全部片付いたら報告に来るよ。その時はあちこち連れていってくれ」


 ユウキがそう言うと竜成はニッと笑って親指を立てた。



 竜成たちは二人を見送るために作業場まで降りてきたが、感覚的にはここは今やパルチザンの格納庫と呼んでも過言ではないような状態になっていた。


 ユウキとウィスが機体に乗り込んでハッチが閉まった後も、竜成たちは手を振っている。


「やっぱり次にどこへ行くのかは分からないのか?」

「現状では不明。システムの術式を解析してみれば何か分かるかもしれない」

「もし次もテルスじゃなかったら、一度ちゃんと調べて見た方がいいかもな」

「また跳躍直後に戦闘に巻き込まれる可能性も考慮しておくべき」

「ちょっ、やめてくれよ。プラーナの残量的に、これから連戦はキツいんだからな。戦場で悪い予想をするとその通りになるって話、けっこう有名なんだぞ」


 乾いた苦笑いを浮かべるユウキの頬に嫌な汗が一筋流れた。


「今度こそテルスに帰るぞ! 次元穿孔システム、作動」

「システム、正常に作動。次元転移、開始」


 パルチザンの輪郭が水に浮かんだインクのようにぼんやりと歪んでいく。そして作業場は数日ぶりにその広さを取り戻した。





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





「今回のメタルリザードもちょろかったぜ」

「なに言ってるのよ。ゴウダイナーぼろぼろじゃない」

「それは俺のせいじゃないだろ。最初から俺が出てればこうはならなかったぜ」

「まったく調子いいんだから。そうだ、strikeを読めないのはちょっとマズいわよ」

「うるせぇな〜。俺は理系なんだよ」

「しょうがないから、わ、私が勉強見てあげてもいーー」

「おっ、なんか嬉しそうだな博士」

「ゴウダイナーの、いや、ダイノ粒子の新たな可能性を見られたからの。興奮せずにはおれんわい」

「たしかに。セラトストライクって、どういう仕組みになってるんだ?」

「わしにもまだ分からん。ゴウダイナーの修理が終わったらじっくり調べるとするかの」

「俺も手伝うぜ。そうそう、次回は曲竜類型のメタルリザードがーー」

「それは『わしらの』次回じゃろ。異世界放浪機甲兵 継接のパルチザン、第3章は『新型と特訓と新型』じゃ」

「なんで二回も『新型』使うんだよ。あれ? 1章のタイトルにも新型って入ってたような……」

「作者のネーミングセンスはコンプソグナトゥス並なんじゃよ。5章あたりが『新型と新型と新型』なんてことにならんか、わしは心配じゃ」

「発言がメタいぜ博士。どうしたんだよ薫、さっきから黙りっぱなしで」

「ふん、竜成のバカ……」

アリス・セレーネ

ディアナ社のアイメンドール開発部、通称『ラボ』の所長。身長百y……歳はs……スリーサイz……何か大いなる力が働いている。

アイメンドール業界ではかなり有名な天才開発者。ディアナ社創業者の一族で、現会長の孫娘。

所長のポジションはコネで手に入れたという噂があり、就任当初、ラボ勤務の社員の中には彼女を白い目で見る者も多かった。(あながち間違いでもない)しかし、さらりと格納庫に現れては一緒になって機械いじりをするアリスの姿に、だんだんと噂は消えていき現在では良い関係を築けている。

初期設定では誰に対しても常時尊大口調、ボンッキュッボンッなグラマラスレディー(棒読み)だった。イメージは例の紐でおなじみの神さま。ところがぎっちょん、口調はともかく体型に関してはほぼ逆と言っていい状態に……おや、誰か来たみたいだ。

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