表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/181

第六章 scene1 起床

――白い光。


まぶたの内側があたたかい色で満たされる。


……スープの匂い。


レオン

「ん……いい匂い……なんか幸せ……」 


「――起きたぁ!!」


いきなり世界が近い。


視界いっぱい、サーヤの顔。

めちゃくちゃ近い。



レオン

「近い近い!顔近いって!!」


サーヤ

「もー!!三日寝てたんだからね!?

ほんとにほんとに……心配したんだから……!」



怒ってる声なのに

途中からちょっと震えてる。


レオン、目を丸くする。


レオン

「……三日?マジ?」


サーヤ

「うん。マジ。

解熱剤飲ませて、冷やして……特性ポカリ飲ませて、日替わり看病フルコースよ」


胸を張る。


レオン

「……看病代、高そうだな」


サーヤ

「ええ、めちゃくちゃ高いよ」


でも笑ってた。


 


宿の一室。

陽が差し込む窓。

外からは市場の賑わい。


テーブルには

•熱々のスープ

•焼いたパン

•薄いけど優しい香りの紅茶


宿の主人が

「旅人さん、目覚めてよかったね」

と置いていったもの。



サーヤ

「はい、食べられるくらいには回復でしょ?」


レオン、一口すくって―― 


レオン

「……あー……生きてる味する……」


サーヤ

「なにそれ」


レオン

「“死ななくていい世界の味”」


サーヤは少しだけ目を細めた。

「……そうだね」


レオンがゆっくり食べる間、

サーヤは椅子に座り直しながら、少し拗ねた声で言う。



サーヤ

「置いてかれたら困るんだからね」


レオン

「悪い悪い。ほら、ちゃんと戻ってきただろ」


サーヤ

「……うん」

 


外では、鐘の音。

荷車の音。

生活の音。


世界はちゃんと動いてる。


 


レオンは、息を吐いて笑う。

「――よし。旅の続きだな」


 

サーヤも笑う。

「うん。まだ、終わらないよ。待ってて!支度してくる!」



レオン

「……ポカリ?」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ