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第九章 scene3 クルス&テッド

クルス・テッド

「どうした!?サーヤ」


サーヤ

「はぁ、もう走るのやだ!」

息を整え、にやっとする。

あの顔だ。思いついたときの。


サーヤ

「ねぇ!移動販売するんでしょ?」


テッド

「まぁ……そうなるな」


クルス

「食ってくためにな」


サーヤ

「じゃあさ、ハンバーガー屋、どう?」


クルス

「ハンバーガー?……なんだそれ」


サーヤ

「パンに、肉」

「野菜」

「片手で食べられて、温かくて」

「早くて、腹にたまる」


指を折りながら。


「市場でも」

「街道でも」

「港でも売れる」


テッド

「……待て、それ、めちゃくちゃ普通じゃね?」


クルス

「……うまいのか?」


レオンが、横で急に頭を抱えた。


レオン

「……なんで」


一同、見る。


レオン

「俺たちのときに」

「なんでそれ、思いつかなかったんだろう……」


サーヤ

「ホントだよ!中に挟む肉は、ビーフパテとか、チキンとか、フィッシュフライもありかも!

それでそれで、ソースはてりやき、チリ、マヨとかとにかくもう、すごいいろいろあって。地域限定とかもありだな…」


テッド

「なんだぁ?」


クルス

「おいおい…大丈夫か、ちょっと落ち着け。

 とにかく売れそうってことなんだな」


サーヤ

「そう!えっとね、もう一回整理すると」

サーヤは、楽しそうに続ける。


「ソースは甘めと辛め、慣れたら増やしていける」

「チーズは溶かして」

「ご当地限定バーガーとかも出せる」


テッド

「……いけるな、それ」


クルス

「確実に」


レオン

「……食いたい…」

まだ頭抱えてる。


テッドが、荷車の取っ手を叩く。

「よし」

「決まりだ」


クルス

「店の名前は?」


サーヤ、即答。

「走るクルテッドバーガー!」


テッド

「雑だな!」


クルス

「でも覚えやすい」


テッド

「よし、じゃあその案で、今度こそ行くよ」


クルス

「ありがとな、頑張るよ。じゃあまた!」


2人の荷車が動きだす。


サーヤ

「え…?…あ?」


レオン

「…アホだな。ほっとけ…」




2人の荷車が、きぃ……と止まる。


テッド

「なぁ」


クルス

「言っていいか」


サーヤ

「どうぞ」


クルス・テッド

「ハンバーガー屋やるって言ったけど」

「俺ら、作り方知らねぇ」


サーヤ

「……知ってる」


先に店に戻ったレオンが、店先から顔を出す。

「……戻ってくると思った」


テッド

「早ぇな予想」


クルス

「頼む!俺たちに作り方教えてくれ」


サーヤ、にやっと笑う。

「でしょうね」



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