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閑話 イリゼの本気チョコ

しまった。日付変わってしまった。


一応バレンタイン閑話です。

 

『いらっしゃい、カケルくん』 


 呼び出されて神界に行くと、全身チョコレート色のイリゼ様がいた。


「あの……その姿は一体?」 


『ふふっ、バレンタインデーだから、チョコになったのよ』


「……はあ?」



『カケルくん……愛してるわ。さあどうぞ召し上がれ!』


「……イリゼ様、もしかして本当にチョコになったんですか?」


 先程からイリゼ様が動く様子がない。創造神ならばチョコになるぐらい出来るのかもしれない。


『そうよ。残さず食べてね』


 いや……こんなにチョコ食べられませんけど?


 仕方ないので、早速イリゼ様の髪の毛をパキッと折って口に入れてみた。


「……お、美味しい!?」


『当然よ。女神のエキス入りだからね』


 エキスの正体、知りたいような知りたくないような……


 でも、これなら食べられそうだ。


 小枝のような指の部分をパキッと折る。


『痛っ!?』

「ヒッ!? す、すいません」


『ふふふ、冗談よ』

「……シャレになりませんけど……」


 チョコにジト目を送ってもしょうがないけど。


 さて……困ったな。無難な所は全部食べてしまった。まさか服の下まで再現してあるとは思わなかったよ。


『どうしたの? 周りからじわじわ攻めるとは中々やるわね……』


 なんかハァハァしている女神様がエロいです。


 ここから先は18禁チョコしか残っていない。俺、17歳だけど良いんですかね?


『大丈夫よ。私なんて14歳だから』 


 それ余計に駄目えええぇっ!? って神さま嘘付けないんじゃなかったんですか?


『女神ジョークだからセーフ』


 ええいままよ! イリゼ様のサクランボにむしゃぶりつく。


『あああああ!? は、激しいわ……全身とろけちゃいそうよ……チョコだけに』


 イリゼ様の妨害? にも負けず何とか食べきったぞ。……あれ? 身体が動かない?



『ふふふ、今度は私が食べる番ね……』


 チョコになった俺は、イリゼ様に美味しくいただかれちゃいました。意外と良かった……



 ふう……これでやっと帰れる――――あれ? 身体が熱いんだけど!?


『女神のエキスには強力な媚薬効果があるのよ? ゆっくりして行ってね……カケルくん?』




「……はっ!? 夢だったのか?」

 

 目が覚めると自分のベッドだった。


 妙にリアルな夢だったな。


 

 ふと、目を落とすと脇にはイリゼ様からの招待状が……


「いやあああ!? チョコレート怖い!!」




 



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i566029
(作/秋の桜子さま)
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