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異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収拾つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~  作者: ひだまりのねこ
第十三章 王都アルカディア

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王都アルカディア

 

 アルカリーゼの王都アルカディアは、人口50万人を誇る大陸屈指の大都市だ。


 セレスティーナやクロエたちが留学していた王立勇者学院や、冒険者ギルドの本部もこの街にある。


 長年戦火を免れてきたので、古い時代の建物と新しい建物が混在する街並みが独特の雰囲気を醸し出していて素晴らしい。


 当然、下町やスラムも存在するが、それぞれがプリメーラほどの規模を持っているのだからいかにアルカディアが巨大か分かろうというものだ。


 そして、アルカディアがこれまでカケルが訪れた他の都市と異なるところ――――



「海だ……」


 異世界に来てから初めての海にテンションが上がる。


 そう、アルカディアは巨大な港町でもあるのだ。


「アルカディアは久しぶりだな。街を回るのが楽しみだ」


 王都の街並みに興奮気味のセレスティーナ。


「セレスティーナはこの街に留学していたんだろ?」


「そうなのだ旦那様! 勇者学院は異世界に関する遺物や資料が大量にあって、実に楽しかったぞ。なあ、クロエ?」


 異世界人の遺物とか、危険な香りしかしないのだが……絶対にくだらないヤツだと思う。


「そうですね。災厄がなければ、今も学院で学んでいたかと思うと不思議な感じがします」


 そうか……セレスティーナたちは、災厄が起きたせいで学院を辞めたんだったな。


 俺も高校途中だったし、そのうちみんなで異世界学院編も悪くないかもね。


 

「美琴はどうする? 一緒に王宮行くか?」


 一応勇者だからな。忘れそうだけど。


「私はパスで。頑張ってね、先輩!」


 良いなあ……俺も街へ行きたいけどご指名だからな。



「まあまあ、王宮も見所満載ですよカケル殿!」 


 そう言うミヤビさんもすごい嫌そうなんですけど!? 分かります。みんなと街へ行きたいんですよね?



 みんなと別れて、ミヤビさんと王宮へ向かう。


 直接王宮へ転移することも出来るけど、さすがに失礼になってしまうからな。



「あ、あの……カケル殿、ちょっとだけ寄り道したいんですが……」


 恥ずかしそうに袖をつまむミヤビさん。


 戦闘狂でなければ、絶対にモテるだろうな……この人。



 ミヤビさんに連れられて来たのは、おしゃれな雰囲気のお店。


 一応俺もミヤビさんもメタモルフォーゼで髪や瞳の色を変えて、狼の獣人になっている。黒髪のカップルじゃ目立つし、王都だとミヤビさん有名人だからね。



「ふふふ、一度好きな殿方と来てみたかったんです」


 へえ……なんだ、女の子らしいところもあるじゃないか。


 頬を染めて腕を組んで店に入る。ふふっ、まるでデートみたいですね、ミヤビさん。



「ウオオオオ!!! いけぇ!!!」

「やっちまえ!!!」

「うわああああ!?」



「…………あの、ミヤビさん?」


「ふふっ、一度来てみたかったんです、格闘カフェ」


 ドアを開けたら、そこは立派な闘技場だった。戦士たちの闘いを見ながらお茶することが出来る人気スポットなんだとか。


 まあ、ミヤビさんらしくて微笑ましいかも知れない。


 でも、ミヤビさん、席が近過ぎて、飲み物に血とか汗が入りそうなんですけど!?



 しばらく堪能してから店を出た。ミヤビさんが乱入しそうになったからね……


「ありがとうございます、カケル殿。わがままに付き合ってもらって……」


「良いんですよ、これから一緒にいろんなところへ行きましょうね、ミヤビさん」


「……とても嬉しいんですが、そろそろミヤビと呼んでくれても良いのではありませんか?」


 ちょっとむくれたミヤビさんが可愛い。


「じゃあ、今のうちにイチャイチャしようか、ミヤビ?」


「はい、カケル殿、手始めにお姫様抱っこをして欲しいです!!」


 真っ赤になって可愛いところもある……


「あ、あの……実は下着を履いていないのです……誰かに見られたらと思うと……」


 それはヤバいねミヤビさん!? 見て良いのは俺だけですから!


「大丈夫だミヤビ、俺が履かせてやるからな」


 なぜ俺が女性の下着を持っているのかは、ノーコメントだ。


「だ、ダメッ!? そんな無理やりなんて……」


 無理やり履かされて何で若干嬉しそうなんですかね?



 ど、どうしよう……イチャイチャしようと言われても、どうして良いか分からないです。


 とりあえずセレスティーナから聞いたお姫様抱っこをしてもらったけれど……とにかく密着すればイチャイチャ感出せるでしょうか?


「ミヤビ……ちなみに何しているんだ?」


「え? イチャイチャしてます」


「そ、そうか……これはヘッドロック……いや、何でもない」


 何でしょうこの反応は? もしかして間違っている!?


 はっ!? そういえば、殿方は女性の胸やお尻を触るのが好きだと聞いたことがあります。


「み、ミヤビ!? な、何をしてるんだ?」 


 カケル殿の手を取り胸にあてがったのだけど、何か変ですか?


「イチャイチャですが?」


「ち、ちょっと待った、認識阻害と遮音結界を張るからな」


 すごい……カケル殿は魔法も超一流なのですね!!


 こうやって密着しているとドキドキします。戦いとは違うけれどとても心地良いです。


 カケル殿の引き締まった胸筋もたまりません。強度を確かめるように拳を打ち込みます。全力で、何度も、何度も。


「あの……何してるのかな、ミヤビ?」


「……イチャイチャ?」


「……可愛いなお前」


 ふえっ!? か、可愛い? 私が? 


 えへへ、そんなこと言われたことないですよ?


 恥ずかしいやら嬉しいやら。無意識に急所へ向けて放った打撃は、あっさりとカケル殿に受け止められてしまいました。


「か、カケル殿……手を握られると恥ずかしいのですが……」


「いや、離したくない。いろんな意味で」


 何て情熱的なんですか……貴方は。ですが、私にはまだ両足が残っていますよ?


 続けて繰り出した蹴りも、カケル殿の足に絡め取られてしまいました。


 両手両足がガッチリホールドされて……なるほど見事にイチャイチャしてますね。


 はっ!? これはもしかして……き、キスをされてしまうシチュエーション? 


 恐るべし……イチャイチャ。


 

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i566029
(作/秋の桜子さま)
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