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異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収拾つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~  作者: ひだまりのねこ
第十二章 王都からの使者と聖女

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ショタとロリコン


「カイ、そちらはどうだ?」 


『はい、ここはすごいです。ミスリル、アダマンタイト、それに少量ですがオリハルコンも採れました』


 希少金属を掘り当てて興奮しているカイ。今回手に入れた分だけでも、余裕で一生暮らせる稼ぎになるのだから当然だ。


 そんな簡単にと思うかも知れないが、そもそも希少金属の鉱脈には小さな子どもしか入れないし、硬い鉱石を削るのは重労働だ。


 運良く採取出来たとしても、その量はたかがしれているのだから簡単ではない。


 優秀な案内役であるマイカの力と俺たちのチートがあって初めて成立する複合技に他ならないのだ。



「そういえば、ナンバーズたちがオリハルコンの武器を使っていたけど、帝国にも鉱脈、いやダンジョンがあるのか?」


『もちろんです。というより、未開発のダンジョンが沢山ありますよ』


「おぉ……コーヒー豆といい、魔大陸は宝の山だな」 


『ふふっ、その分危険も多いですが、黒影殿の障害にはならないでしょう』


 帝国の領土は、アルカリーゼ、アストレア、クリスタリアを足したよりも広い。時間が出来たら、ゆっくり回ってみたいと思う。


「なあカイ、魔大陸には帝国以外にも国があるのか?」


『……黒影殿は我々の大陸をどんな人外魔境だと思ってるんですか? 当然沢山あります』


 カイが呆れたようなジト目でにらむ。


 そりゃそうだ。ごめんなさい。でも、いつか行ってみたいものだな。まだ見ぬ異国の地に思いを馳せる。



「よし、そろそろ昼食の時間だな。戻るぞ、カイ」 


『ふふっ、黒影殿の作った料理は絶品ですからね。楽しみです』


 

***



「ふふふふふふ……」 

「ハァハァハァハァ……」

「金銀財宝ザックザク……」


「…………」 


 鉱脈から戻ると、目の色を変えて黙々とツルハシを振り下ろす美女集団の姿が……実にシュールだな。正直ちょっと怖い。


「おーい、そろそろお昼にするぞ!」


 昼食の準備が出来たので、みんなを呼ぶ。



「「「「「「…………」」」」」」


 あれ? みんなの様子がおかしい。


「いやあああ!?! 可愛い!」

「ちっちゃい貴方様……ゴクリ……」

「ハァハァ……ショタの大海原さんもなかなか」

「きゃ、キャワイイのじゃ! す、吸わせておくれ」

「思い出の中の先輩……」

「これは売れる……」


 しまった、子どもに変身したままだった。


 慌てて戻ろうとしたが、全員からガッチリ掴まれてしまう。


 皆さん良い笑顔で首を横に振る。はい、わかりました。しばらくこのままですね……


 

 お昼ごはんは、塩おにぎりと具沢山おにぎり、そしてポヨポヨ鶏の唐揚げだ。


 久しぶりの米に涙するアリスとひめか。そういえば、帝国には米が無かったな。


 米の栽培地を早急に復興しなければなるまい。




『はい、カケルさま、あ~ん』


 ヒルデガルドの膝の上で食べさせてもらう幸せな時間。うむ、子ども最高。


『ヒルデガルドばっかりずるいです!』


『申し訳ありませんが、専用メイド長の仕事ですので、アリーセ殿下』


 冷たくあしらう俺専用メイド長。


『くっ、私も大海原さん専用皇女です。替わりなさいヒルデガルド!』


 アリス、専用皇女って何?


 なんだかんだで結局、全員交代で膝上抱っこを堪能させて頂きましたよ? まったくダンジョン最高だな。



(何だコレ……でも、ちっちゃいカケルさん……可愛いかも)


 繰り広げられる膝上抱っこに呆れながらも、密かに姉心をくすぐられ悶えるマイカであった。



*** 



 午後はみんなも狭い鉱脈に入ることになった。


 急遽作ったメタモルフォーゼを付与したネックレスを渡す。


「ひえー、これで俺もちっちゃくなれるのかよ!」


 マイカも入りたかったらしく、嬉しそうだ。


 もちろんマイカにもツルハシは用意してある。沢山稼げると良いな。



 ぞろぞろと進んでゆく、美幼女たち。


 俺はロリコンではないが、これはたまらないものがある。繰り返すがロリコンではない。守備範囲が広いだけだ。



 目的地に到着すると、各自黙々とツルハシを振り下ろし始める。


 目が本気過ぎてちょっと怖いけど、みんな楽しそうだから、今度はメイドさんたちも連れてきてあげようかな。ちっちゃいモフモフメイドさんが見れるからね! んふふ。


 

 そうだ、みんなが楽しんでいる間に挨拶だけしておかないと。


『ダンジョン内転移!!』


 最下層のダンジョンマスタールームへ転移する。


「こんにちは! 増太郎さん、増次郎さん」


「おおっ、ミスターカケル! 楽しんでいるようだね」 


 ダンジョンマスタールームのモニターには、ツルハシを振るうみんなの姿が写っている。待てよ……ここに居れば着替えが覗き放題じゃないか! 実にけしからん。俺以外には秘密にしなければ。


「これ、差し入れのプリンです。あと、部屋の片付けもついでにやってしまいますね」


 性格的に散らかったままというのは我慢ならない。この間から、徹底的に片付けてやろうと思っていたのだ。


「ミスターカケルは神だな。マスター白崎にも見習って……ぎゃあああ!?」


 どうやら批判的言動はペナルティらしい。気をつけてくれたまえ。




「ところで、ダンジョンって結局何なんですかね?」


 お茶を飲みながら少し気になっていたことをたずねてみた。


「マスター白崎は、魔力が溜まりやすい場所に発生する空間の歪みだと分析していたな」


「なるほど、となるとダンジョンを潰しても意味ないですね。また発生するんですから」


「その通りだ。ダンジョンは副産物として、様々な鉱脈を形成し恵みをもたらす。一方で、魔物を生み出すのだから、結局は上手く共存してゆくのが1番だよ」


 刹那はダンジョンの魔力をコアに集め、その膨大な魔力によって老化を止めたと言っていた。


 使い方次第ということなんだろうな。



 増太郎さんたちと別れて戻ってみると、目を血走らせてツルハシを振るう集団が居た。


 なんか午前中より酷くなっているような……

 

 なるほど、希少金属はレアだからテンション上がっちゃってるんだろう。うん、仕方がないね!


「み、みなさーん! そろそろ帰りますよ?」


「「「「「「あと少し、あと少しだけ……お願い……」」」」」」


「…………」


 次回からは、ツルハシに中毒耐性を付けようと誓うカケルであった。


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i566029
(作/秋の桜子さま)
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