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異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収拾つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~  作者: ひだまりのねこ
第二章 異変の兆候

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20 ミコトと美琴

「イリゼ、お願いがある」


 突然やって来たミコちん。思い詰めた表情で――ということもなく、いつもの無表情です。


「なになに! ミコちんがお願いなんて3日ぶりじゃない」


「……休暇をとろうと思う」


「休暇? 良いじゃない! ミコちん全然休暇とってなかったもんね。有給休暇結構貯まってるでしょ」


「ん、158年分貯まってた」


「ひゃ、158年!? どんだけよ……それで、どこに行く――ってまさかミコちん」


「ん、カケルの所へ行きたい。だからお願いに来た」


「ミコちん……なんていじらしいの。そんなミコちんの力になってあげたいけど、死神の魂を受け止められる器なんて、そうそう無い……あっ、あった!」


「……イリゼ、悪い顔してる」


「ねェ、ミコちん。相談なんだけど……」



***


 私は不知火美琴(しらぬいみこと)。17歳の元トップアイドルよ。


 元っていうのは、私、熱狂的なファンに刺されて死んじゃったから。ありもしない熱愛報道のせいで、酷い目にあったわ。まったく。


 で、今の私は、なんと勇者なんです! ヤッター! ってふざけんな!


 死んだと思ったら、白い部屋にいて。めっちゃ機嫌悪そうな女神様? に異世界救ってこいって放り込まれたのが今の状況。


 そりゃあね、人生やり直せるし、勇者とか興味ないわけじゃないよ、目立つの好きだし? でも、あの態度は無いんじゃないの? 私何かしましたか?


 まあ、過ぎたことはもういいけど。


 放り込まれた異世界は、それはそれは酷い状況だった。最初に飛び込んできたのは、逃げ惑う人々に、数えるのも面倒になるほどの魔物の大群。


 ……女神様、コレ、私1人で救うの無理ゲーじゃないの? いきなり大ピンチ!

 

 ふう……意外と何とかなったわね。5回くらい死にかけたけど。ほとんど反則級の装備とスキルのおかげだけど。


 それで、今私は、生き延びた人々が集まっているイリゼスという都市にいる。何でも女神様の名前を冠した都市なんだとか。うっ、性悪女神の顔が頭をよぎるわ。


 毎日のように魔物の大群が街を襲ってくるけど、その都度、私が撃退しているので、街はいまのところ無事だ。他の街は知らないけど。


 当然、私は、救世の勇者として、王様待遇でもてなされているわ。


 泊まる場所も、領主の館で、食べものも中々美味しい。異世界なのにお風呂もあるし。イケメン執事にお姫様扱いされるなんて、向うではなかったから、異世界生活も悪くないかも。


 さぁ、今日もふかふかのベッドで寝ましょうかと思って寝室の扉を開けると――あの白い部屋にいた。えっ何で?


「久しぶり、美琴」 

「……今日は機嫌が悪くないのですね、女神様」


「機嫌? あぁ……あれは君が女で、名前が紛らわしいのが悪いよ」

「えぇ……どっちも私のせいじゃない気が!?」


「まあ気にしないで。単なる八つ当たりだからね~」

「気にしますよ! まあ、もういいですけど」

「美琴のそういう所、嫌いじゃないよ」


 女神様の微笑みに思わずドキドキしてしまう。だって女の私から見てもびっくりするぐらい綺麗だし。初めて会った時は、たまたま機嫌が悪かったのかな? 原因は意味不明だけど。


「今日呼んだのは、美琴にお願いがあってね」

「それは、断れるのでしょうか?」

「いいえ」


「それってお願いじゃなくて、命令ですよね?」

「あくまでお願いだよ、ちゃんと報酬もあるし」


「ほ、報酬の中身を聞かせてもらっても?」

「美琴のAカップの貧乳がCカップにランクアップ! しかも今なら5割増しに綺麗になれて、歳をとっても見た目そのまま! って話なんだけど」


「……で、私は何をすれば良いんでしょう。いや、やらせて下さい、女神様」

「美琴のそういう所、嫌いじゃないよ。では契約成立ということで」 


「じゃあ、これから美琴の身体をちょくちょく借りるからね。よろしく!」


「は? それってどういうこと――」


 気づけば、いつもの寝室に戻っていた。一体なんだったのよ……。 


***


 それにしても……私のステータス、絶対悪意があるよね! なんで知力がこんな低いのよ。私って馬鹿なの? 確かに勉強は苦手だったけど、オーク並ってひどくない? それに元アイドルって、人気なくてやめたみたいだからやめて! これでもトップアイドルだから! だいいち異世界で表示する意味ある?


 あと、何なのよこの男らしさ満載の暑苦しいスキル。私女の子なんですけど。アイドルなんですけど! ……あの女神、絶対適当につけたに違いない。ぐぬぬ。


 はあはあ……突っ込みまくってたら疲れた。


 でも……一番気になるのは、さっき増えてた死神の加護。何これ怖いんですけど!?


 まあ……今は気にしてもしょうがないか……おやすみなさい……。


 

挿絵(By みてみん)

勇者美琴 絵/管澤捻さま


【名 前】ミコト=シラヌイ(女)

【種 族】 人族

【年 齢】 17

【身 分】 自由民

【職 業】 勇者(元アイドル)

【状 態】 良好


【レベル】 99

【体 力】 9900

【魔 力】 9900

【攻撃力】 9900

【耐久力】 9900

【素早さ】 9900

【知 力】 99

【幸 運】 100


【スキル】 聖剣 火事場のクソ力 馬鹿力 倍返し この程度唾をつけておけば治る 鑑定 言語理解 アイテムボックス  


【加 護】 女神の加護 死神の加護


 





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i566029
(作/秋の桜子さま)
― 新着の感想 ―
[一言] 火事場のクソ力!! 確かに淑女っぽくないスキルですねぇ( ´∀` ) でもって……ほぅほぅ、ペロペロすれば治ると( ´∀` )
[良い点]  スラスラ読める。  なのに、世界観や設定などもサラっと物語に組み込んでいて絶妙だなと思いました。  世界観や設定って、作者のこだわりが強すぎると、読み手を選んでしまう可能性もある中で、…
[気になる点] ステータス見て思ったんですけどもしかしてこの世界、 人によってステータス上限違う感じですか?
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