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異能力犯罪対策課  作者: みるく苺
第1章 汚れた魂と煙の異端児
7/23

真実への一歩

そこまで聞いて、黒川の表情をみて飛び出したのは意外にも不知火だった

「黒川ぁぁぁぁ!! 」

黒川に向かって走り出す、


悔しかった、能力者とはいえ年端のいかぬ少女に怯え動けなかったのが

悲しかった、部下や同僚を何も出来ず死なせていったことが

苦しかった、自分より優秀な奴だっていたのになぜ自分が生き残ったのか

そして、

「その元凶に助けられ安堵した自分が許せないんじゃああああ!!!」


「はい、ストップ」

そこで間に入ったのは春人だった。

「立花、なぜ止める!貴様もグルかぁ!」

春人に殴りかかるもその腕をあっさりと掴まれる


「ちょっと落ち着きなよ

空間魔法、ボックス」

春人がそう唱えると何も無い空間に赤い箱が現れ春人はその中から器用に片手でロープを取り出すと、ロープがひとりでに動き出し、不知火の体を縛った


「これでよしっと、」

「良い訳ねぇだろ!ほどけやぁ!」

「いいんだよ、これで、それに不知火さんが黒川さんを殴ってしまえば、それこそ黒川さんの思うつぼだからね」

そう言って、春人は黒川の方を見る、

すると先程までとはうってかわり、

酷く落ち込んでいるような、酷く疲れているようなそんな様子で春人を見ている


「春人くん貴方にはどこまでわかっているのかしら?」

今にも消えそうな声で春人に問いかける


春人はその様子を見て少なからず心を痛めながら話をはじめる

「黒川さんはミステリアスな雰囲気に似合わず嘘が下手だね、

さっき、黒川さんは、

ソウルイーターは私のモノ

ではなく、

ソウルイーターは元々私のモノ

と言った、つまり今は違うってこと」

春人はどこか呆れたように


「苦手な嘘までついてあたかも自分が黒幕のように演じたのは黒幕が知り合いだから、

あと、というかこれが本音かな

知り合いの傷つけた不知火さんやそこの少女に知り合いに代わって自分が裁かれるためかな」


これで最後、春人の推論はこれで本当に最後

その推論を聞いて黒川を始め、寧庵やあれ程激高していた不知火までも地面を見つめ動かなくなってしまった


「空気読めずにごめんなんだけどね、

推論だけじゃあまだモヤモヤするところがあるのさ、だから出来れば黒川さんの口から全て聞かせてよ、俺にわざわざ推論を喋らせたのは、

その後自分が真実を話しやすくするためでもあったんでしょう?」

この状況でここまで言い切るのはあまりに非情、非情ではあるが、真実を知らねば

不知火も春人も恐らくそこで眠る少女や少女と結合した霊魂も納得できないだろう。


「春人くんは酷い子ね、でもわたくしが弱かっただけなのよね、

大丈夫よ、全て、全て話すわ」

立花 春人


異能力 空間魔法

短距離転移やボックスなど空間を渡ったり穴をあけたりする能力

チート能力としてお馴染みではあるが、

春人のそれはそこまで規格外のものではなく、

例えば転移であれば視認出来る目標の半径1m程にしか出来ず、

ボックスもそれ程たくさんの物が入る訳では無いので

春人の場合赤色のボックスには拘束具

黄色のボックスには現金など、

いくつものボックスを使い分けている様子

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