3.権力にはへたにさかららない方がいいとおもうが状況によるだろ
「サファエア、すまない。
私が感情的になりすぎて、君をどれほど傷つけてしまったか、考えが及ばなかった。
ニーシャが嘘をついているとは思わないが、このような晴れがましい場で行ってしまった侮辱については全面的に謝罪する」
俺の感情表現があんのじょう相手にクリティカルヒットしラヴァンスが謝ってきた。
約束通り許してやったが婚約の破棄行為を許すという意味じゃないから。
そういう話はおれはしょうきにもどったサファエアに向き合って言えと思うだけ。
残り二人のとりまきは大公の権力を正統後継者のゲイルと我が国の王様の数いる息子の一人ディークなのだがムリして攻撃すると逆に我が家が痛い目にあう相手なんだが見逃すとニーシャが叩き切れなさそうだからな……
ヒートアップしていた場の空気が俺の感情表現で冷え始めているからまた荒らさなきゃだな
「まずはそこの嘘つきの嘘を1つ1つ現場検証するのがスジなんだがウソだから罪という犯罪の証拠を出せと言われても出せるわけがないという理屈で俺の無罪は初めから100%だった」
「なんだと! ニーシャを嘘つき呼ばわりするなサファエア!」
次の相手は王子みたいで俺の挑発を受けて立ったんだが銀髪青目の熱血王子ディークは王位継承権は二桁クラスの雑魚だから貴族の地位とはいえ最高ランクの正統後継者のゲイルとは気迫も覚悟も比較して弱かった。
口では熱いこと言ってても見た感じひょろっとした弱そうな体形であれで斬りかかられてもあまり痛くはないくらい。
ちなみに王位継承権をトップ争いしている上位者はもう学園の者でなかったり学園のものでも遠巻きにしてるみたいだからこの場では関係なかった。
「だいたいなんだそのしゃべり方は! それが淑女の口の利き方か!」
「馬鹿だな。俺はいま怒りのパワーがとてもとても高まっていて淑女ではいられないのがわからんか?
もう結構ウデとか血管血走ってるから騒ぐと危険
怒りの魔力が暴走するかもしれない
やりかたが汚いんだよおまえらは
文句あるならタイマンでまとめてかかってこい」
と言いながらカツンと踏み出すとディークはひるむのだがそれよりも熱血の血が騒いだみたいで
「やる気か!? ホントにやるのか!?
や、やってみろ! その罪がニーシャの言葉が真実だと判断しうる明白な証明となるだろう!」
「ディーク様! やめろください! いまの姉さんを挑発しないでください!
せっかくの卒業パーティをこれ以上台無しにしないでください! まだ間に合うから謝れ!
卒業パーティに血が流れたらここで謝らなかった人達のせいですね?」
「止めるなブルー!」
再び場がヒートップしてきた。
俺はにやりとして雷属性の気合でばちばちいわせるとギャラリーは二歩も三歩も下がった。
すぐさま魔法をキャンセルしてディークに向き直ると敵対的発言で煽っていく。
「もちろんだが実力行使というのは俺が罪を認めてるみたいにみえるからそんなことはしない。
理論的な正論で間違いを認めさせるだけ
俺の正しさが証明されたらお前は貴族連盟の前に謝ることになる(実写)」
「いいだろう! 嘘をついているのはどちらか! はっきりさせてやる!」
「落ち着けディーク! 煽るなソラウィンケ! ああ! くそ! 冷静なのは俺だけか!」
「ああああああああああ! 姉さんを怒らせた!
まだ僕は死にたくないんです!! 僕の頑張った学園生活を奪わないで下さい!」
場が混沌としたまま私刑の逆転裁判が始まった。
ニーシャは論破されるはずがないウソを塗り固めたつもりなのか無責任な高みの見物の構えでによによとしていた。
2016/9/7加筆修正。