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異世界式裁判

まだ、文章力がなく一人称と三人称が混ざったりします。ごめんなさい


アドバイスなど頂けたら幸いです


フハハッハ!やはり俺はチートの持ち主だったようだな!


今魔術の使えない移動式の牢屋と言うよりペットを入れるゲージのようなものに入れられて移動しているが、問題なく魔力は出ている。


「ユウよかったな俺と一緒で!俺の力でついでにお前も助けてやるぞ」


「そういうセリフは、二人の時にしたほうがいいじゃないのか?」


ユウが不満そうに言ってきたので周りを見渡すと騎士たちが俺を睨みつけていた。

やばい、なに俺脱出宣言してんだ…


「ほう…この騎士団長リニシア ナツメを前にいい度胸だな」


そう言って一人の女性が俺の移動式牢屋の前に来て睨みつけてくる。

だが、今の俺はそれどころじゃない。


「乳でけぇ…」


思わずそう呟いたと同時にナツメの拳が飛んでくる。

その拳はもろに顔面にヒットして止めどなく鼻血が出てくる。


「私をそういう目で見てきたやつの末路教えてやろうか?」


「はぁ?ふざけんなよ!乳見ただけで何で殴られるんだよ!この痛みは乳揉むぐらいの代償がいるだろう!先に代償払ったんだから乳揉ませrぴぃ」


盛大な逆切れをしていると有無を言わさず牢屋の外から蹴りが飛んできた。

それと同時に周りの騎士たちが蹴りを放ったナツメを羽交い絞めにしておさえる。


「ここで殺してしまうと、なんと言われるか」


そう言うと女性は悔しそうに怒りを自分の中に抑え込んでいた。


「はっはー!いいのかなぁー知らないぞー刑が確定してない一般人にそんなことして、次この姿になってるのはお前かもなー」


殴られた腹いせに煽っていると隣を一緒に進んでいた牢屋の中にいるユウの声が聞こえてくる。


「こんな状況下を後ろ盾に出来るのはお前ぐらいだよ…」


はぁ…と隣からため息が聞こえて文句の一つでも言ってやろうかと思ったが、大きな金属音とともに気づかないうちに目の前にあった扉が開く。


扉の向こうには日本で見る裁判所と違い中央に柵で囲ってあるだけの簡素な作りだった。


その柵の中央に連れていかれて周りを見渡すと、ゼネルやほかの貴族であろう者たちの他に騎士も数十人立って俺たちを見ていた。正面に視線を向けるとそこに王冠を被ったおっさんと幼女が座っていた。


今度は、周りに気づかれないように小さな声でユウに話しかける。


「おい兄様あの王冠被ったおっさんの横にいる幼女は誰だ??」


「お前は…この国の王女のアスクファム エリア様だ、知らないのか?」


ユウの言葉に返事をしなかったが知ってるか知らないかでいえば知っている。

でも一応確認をしておこう。


「なぁ、もしだ…もし王族の前で裸で腰振ってたら犯罪か?」


ユウは不思議そうに首をかしげながら答える。


「犯罪というかその場で切り伏せられるだろ、普通」


ここで俺の処刑は確定した…神よ覚悟していろ今から俺がお前を殺しに行く!!


そう思いながら少女をもう一度みる、青い髪青い瞳間違いない、俺がこっちの世界に来て初めてできた黒歴史の被害者だろう。


「オワタ……」


真っ白に牢の中で力尽きる。


「は?おいさっきまでの威勢はどうした?急になんだ?」


「フッ…俺は無力な犯罪者だ…俺は力になれない」


俺がそう言うと同時に何かを言おうとしたユウだったが、王様であろう人の言葉にさえぎられる。


「その方、ミヤガワ領、領主ミヤガワ ユウと冒険者キリガヤ ハヤトで間違いないな」


「はい」

「フォイ」


あの時のことを女王が忘れてるとおもえねぇ…

そう思い声を変えて下を向いたまま変な返事で返す。


「なんだその返事は!」


横で見ていた貴族がそう叫ぶと、周りも追随するように騒がしくなる。


ふざける?逆にふざけんな!俺が今どんだけ真剣かわかってねぇくせに!

口には出さずに魔力を集めて、手を出そうとした時また王様が声を上げる。


「静かにせぬか!ふぅ…静かになりおったか、では審議をはじめる、おぬしら二人は結託をし魔薬を入手、密売しようとした主犯格で間違いないか?」


王様は周りが静かになると重々しく言葉を発する。


「いいえ私はその事実については全く身に覚えがありません」


「麻薬?俺そんな身に覚えないことで呼ばれてんの?」


当然、俺は何もしてないので否定するがその言葉を受けて一人の男性が王様の横に寄り立つ。


「二人は嘘をついていますね」


「そうか…」


男にそう言われると王様は少し残念そうな表情を一瞬だけ見せるがすぐに元の表情に戻り言葉をつなげた。


「ユウ…君も妹もワシは昔から知っておる、こんなことになって残念に思う…じゃが犯罪は犯罪だ!先議のほどを言い渡す!ギルティにより二人の虚偽が発覚同時に魔薬への関与も確定した、そこの犯罪者二人は極刑を言い渡すなにか申し開きはあるかの?」


カヤと同じ嘘がわかる目ってやつか、大方ゼネルに買収でもされてんだろじゃないと俺が嘘なんて……

そういえば、俺ゼネルんところで取引見てんじゃん、俺嘘ついてんじゃん!ユウは知らないけど


「あーー!!!」


どうしようと、悩んでいると王様の横にた王女様が急に叫び声を上げて俺に向かって指を指す。


「なんじゃ急にエリアお前がどうしてもと言うから連れてきたんじゃぞ、あまり騒ぐようだと出て行ってもらうからの」


「うっ…申し訳ないのじゃ…」


恥ずかしそうに、また椅子に座りなおすが正直もう俺はそれすら目に入らないくらい焦っていた。


ばれたぁああ!!


「王様私の話を聞いていただいてもよろしいでしょうか?」


ユウは挙動不審な俺に目もくれずに頭を下げて発言の許可をもらおうとするが、周りの貴族がそれを聞いて騒ぎ立てる。


「鎮まれといっておろう!…申してみよ」


周りの貴族を一喝で鎮めると、ユウのほうを真っすぐ見ている。


「ありがとうございます。私は正直今回の件については何も知りませんし、自分がなぜ捕まっているのかも先ほど初めて知りました」


「嘘ですね」


人間うそ発見器が勝ち誇ったように王様に向かって発言するが、王様をそれを目で制する。


「そうですね、私もまさか真偽管まで抱き込まれるとは思っていませんでした。」


そう言って下げている頭を上げてゼネルの方を向く。


「私の今回の件はゼネル様が糸を引いているんでは無いかと思っています」


「フン何かと思えば、どこにそんな証拠がある?何なら真偽管に確かめてもらうか?俺は何もやっていない」


「ゼネル様は嘘はいってませんね」


真偽管と言われた男が間髪入れずに答える。


「そうですか、では私の隣にいる魔術師も知らないと?」


「ああそんな下賤な奴知らんな」


「嘘は言ってません」


それを確認するとユウは不敵な笑みを浮かべる。


「このまま私が処刑されてしまうとゼネル様の所で修行している妹が領主になるでしょう」


俺はゼネルの方を向くが、それも問題ないと言っているかのような笑みを浮かべている。


「私はゼネル様を信用していません、なのでこのまま妹が領主になってもまたよからぬことをされるでしょう、ですので私が処刑される前に私の持っている領土をすべて国王様に返還したいと考えています。その許可を頂きたいのです」


「ふむ……」


王様は考えるように顎に生えたふさふさのひげをなでる。

もう一度ゼネルの方を見ればさっきの笑みは消え失せすさまじい形相でユウを睨み付けていた。


「王女様は王様唯一の血を受け継いでいるお方、将来的にこの国の頂点に立つ王女様に人をまとめるということが学べるいい機会だと思います。なにとぞよろしくお願いします」


周りの貴族はユウの失脚で自分に入ってくるはずだったおこぼれが入らない苛立ちを見せるが、ここでユウの発言を否定すると王様に不審な目で見られてしまうかもしれないので何も言えずに黙っている。


「そうじゃな…その申し入れ許可しよう、じゃがユウよそうしたとて刑は変わらぬぞ?」


「はいこれが私の最善です」


頭を下げずに真っすぐ王様を見つめる。

不覚にも自分の命を掛けるユウを見てカッコいいと思ってしまった。自分が今まで漫画やラノベで見た命を掛けて仲間を守る主人公に重ねてしまう。


「ふぅ…」


浅く小さく息を吐き覚悟を決める。


俺は異世界転生者今の主人公は俺だ!


「あー話が纏まりそうなとこ悪いんだけどいいか?」


そういいながら全身に魔力を纏わせる。


「ゼネル様ぁ話が違いませんか?」


「は?何を言ってる?」


呆けた顔で俺を見ているゼネルが返事をしている間にここにいる騎士全員の上に魔力の塊を展開しておく。


「何をって、ゼネル様が真偽管を抱き込んでいるからお前は助けてやれるって言ってたじゃないですか」


「罪人がわけのわからぬことを、さっさと処刑してしまえ」


そうゼネルが言うが騎士は王様を見つめ王様の指示を待っているようだが、王様はことの成り行きを見守っている。


「なるほど、ゼネル様は俺に領主ミヤガワ ユウと同じ罪を被せて麻薬を仕込んだ俺ごと消そうとしてるんですね」


自分が犯罪者だと言ってのけるが、不思議と自分に後悔はない、それはこれが冤罪として無罪でも結局王女様に裸を見せる変質者として広まるよりいいと思ったからかもしれない。


まぁどうせ極刑なら一つも二つも変わらねぇか


「どうなんじゃゼネルよ」


「お、王様そのような事実はありません犯罪者の戯言です!」


初めて焦ったような表情をする。王様の横にいた真偽管とやらも焦っているようだ。


「ゼネル様往生際悪いですよ、一緒に行きましょうよ地獄に」


「こ、こいつだミヤガワと結託して私を嵌めようと!」


ゼネルがそう言っている途中で牢の柵に手をかけ、魔力で強化した腕で曲げるとゆっくりと牢からでる。


「「「なっ」」」


周りが同じように驚き声を上げる


「と、とらえろ!」


慌てたようなナツメの声が響く、だが魔力の塊で騎士を全員抑え込む。


「頭が高いぞ」


そういいながら全員抑えているか見まわして確認する。その後にゆっくりとゼネルに近づいていく。


「やめろ!!来るな!!」


「ゼネル様いいこと教えときますね、俺はなんでもキッチリ返す方なんですよ恩も、仇もね」


そう言うとゼネルの顔から赤みが引いていく。


「お、おお俺に手を出したらどうなるか!国王様も見ているんだぞ!!」


そう言われて少し笑ってしまう。


「俺処刑が決定してるんだけど、ゼネル様に手を出したらどうなるんですか?ちょっと知りたいし殺そうか?」


「あ、あっああああ!!」


叫びながらゼネルが出口に向かって走っていくので、魔力で乱暴に捕まえそのまま俺が入っていた牢屋に投げ込む。


「さて、ここに入りたい人は今のうちに入った方がいいじゃないのかな?」


その言葉と同時に俺の魔力を部屋中に展開する、周りが俺の魔力に当てられて尻餅をついたりする中真偽管の男が小鹿のような足を何とか動かしながら自分から牢屋に入ってくる。


「こ、殺さないで私はゼネル様に言われただけでお願いしますなんでもしますから」


真偽管の男は神に祈るようなポーズを取り懇願するのを見ると、俺が曲げた牢の柵をまた曲げてもとに戻す。


「王様俺を含めたこの3人が主犯格です。そこの領主の牢を開けてやったらどうですか?」


そう言うが俺の魔力に当てられ牢を開けるどころか、言葉すら出ないようだった。


「はぁじゃあ俺が…」


ユウの牢屋に近づき牢の柵を曲げユウを外に出す。


「お前…なんで」


「言っただろ、恩も仇も返すってカヤには返さないといけない恩があるからなだから、しっかりお前の無実証明してこれからもカヤを守れよな、できるよな?」


「誰に言ってるんだ?ここまでお膳立てされれば誰だってできるさ。ありがとなハヤト」


二人にしか聞こえないように会話した後、王様の方を見る。


「じゃあ俺はこの辺で」


そういって片手を上げて全力の身体強化を体にし、全力でその場から逃げた。














ムリムリムリ!!!!死ねない死にたくない超逃亡!!!!!!



「俺はまだ童貞なんだよぉおおおおお!!!!!」


自分のセリフを置き去りにするほどのスピードで逃走する自称主人公の姿は誰の目にも映すことはできなかった。

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