守りたいです。
私もパンツ欲しいです。
じゃなくて更新頑張ります。
ミヤガワ カヤ視点
奴隷になってからどのくらい経つでしょうか...
私が我慢すれば領民は助かる...これでよかったはずです
「おいカヤを呼べ」
忌まわしい声が聞こえる。
急いで行かないとまた紋章を発動させられてしまいます。
そう思って急いで旦那様の元へかけて行く。
扉を開けて旦那様と見知らぬ顔が2人両方とも怪しい格好をしている。
「遅いぞ愚図が、このためにお前はいるんだろう」
こんな罵倒を聞き慣れてしまった自分が嫌になる。
なんで...私は本当に役立たずなんでしょうか兄様、領民のためとここにいますが本当に役立たずなら私がいる意味があるのでしょうか。
私は何故生きてるんでしょうか。
「ゼネル様こちらは間違い無く本物です」
いつものようにただただ嘘をついているか確認する。
でも今日は物が違った。所持しているだけで違反とされる魔薬をこんなに沢山。
何に使うんでしょうか、私には関係無いか...
これだけの魔薬どれだけの人が不幸になるんだろう。でも私には何も出来ない。
無力な無黒だから。
私は本当になんで生きてるんでしょうか。領民のためと言いつつ領民以外の沢山の人の幸せを奪おうとしている。
何て役立たずなんでしょう。ギルティ何て力を持っていても何も出来ない。
力が...力が欲しい。自分の運命を変えれる力が欲しい。
旦那様ともう一人いたローブの人が話をしている。
多分この人が最近噂の黒風の魔術師。羨ましい。自分の力がある人が。
こんな人は私達の気持ち何て分からないんだろうな。だからこんな人の依頼だって平気で受けれるんだ。
私に力があればどれだけの人を救えるだろう。
「手伝わんか?」
ゼネル様の言葉が聞こえる。
忌まわしい、この男の全てが。
どうせ、この魔薬を使った悪巧みでしょう。この男の人だってお金が欲しいからここにいるわけで、願っても無い誘いのはずです。
力があるのに、なんでそれを正しく使わないんでしょうか。私だったら...
「嫌です」
え?なんで嘘...じゃないけど。
真っ直ぐ自分の意思を述べた彼に少し興味が湧いてしまう。
インターゼネル様に面と向かって拒否出来るなんて、王族くらいじゃないだろうか。
そんなことを考えていると、忌まわしい男から聞き捨てならない言葉が発せられる。
ミヤガワ領を奪う?嵌める?
「ゼネル様それは約束が違います」
考えるより先に言葉が出てしまった。
そんなそんなことされたら、そしたら何のために私はここに...
何を言っても屁理屈をこねるだけ。
私の心を埋めたのは絶望だけだった。
何て力が無いんだろう。悔しい...
絶対許さない、許さない許さない
「死んでもあなたみたいなやつに負けない絶対許さない」
「そろそろ口が過ぎるぞ、カヤ」
そう言って奴隷紋章が発動する。
苦しい、このまま死ねたらどれだけ楽だろう、死にたい。
口でどれだけ喚いても現状は変わらないことぐらいわかってる。悔しい...何も出来ない自分が腹立たしい。
ごめんなさい兄様私本当に役立たずだったみたいです。
そう思って意識を手放そうとした時体が楽になり宙に浮く感じがする。
あぁ死ぬときってこんな感じなんだ。
「お礼遅くなってすみません。あの時はありがとうございました」
その暖かい声に自然と目が開かれる。
「あ...な、なんで?」
「俺は君に命を貰ったものです」
何を言ってるんでしょうか、助けてくれてるんですか、こんな役立たずの私を。
「グッ...貴様貴族に盾突いて無事でいられると思うなよ」
「おい...おっさん誰に口聞いてんだ?」
そう言った瞬間私を温かい何かが包む。
何だろうこれ、すっごいあったかい。
それを出しているであろう方を見上げる。この人が黒風の魔術師...
視界が一瞬ブレたかと思ったら彼がゆっくりと私を下ろした。
名残り惜しかったが私もゆっくり降りる。
「彼女を苦しめてるのはお前の魔術か?それとも奴隷として契約で"カヤ"の体に仕込んでんのか?」
私は名前が出てビクっとしてしまう。
自分が変なことだけはわかる。名前を呼ばれただけだけどなんとも言えない幸福感が出てくる。
どうしたんでしょうか私は、今はそんな状況じゃ無いのに。
そして今度は違う感じでビクっとしてしまった。
轟音が聞こえ驚いてしまった。
その音の方を見ると大きな穴が空いていた。
「ヒッ…カヤには奴隷紋章を仕込んでいます」
「外せ...今すぐ。出来ない何ていわないよな?」
その後私は一生消えることの無いと思っていた、奴隷紋章が体から消えることを感じる。
私の運命が変わった...人の運命を変える力、私がどれだけ欲しても手に入れることが出来ない力。
そんな力を持っている彼を見つめる。
でも気になることが...
「なんで...私なんかを...?私は...無黒ですよ?」
なんで助けてくれたんだろう、見捨てても誰も文句何て言わないのに。
「命の恩人だからだよ」
私が?何かの間違いだと思います、こんな力を持っている人を助けた?
そう伝えると黒風の魔術師様がゆっくりフードを外して顔を私に見せてくれた。
え?あの道端にいた...あの人が黒風の魔術師
あの日は忌まわしい男の言いつけで買い物に行った帰りだったと思う。あの時と違って顔に生気があるけど間違いないです。良く見るとローブも私のローブだし。
私と同じ無黒、そう無黒今もそうですけど。でも魔術を、私の運命を変えるほどの魔術を使っていた。
「んーあれは魔法だよ」
マホウ、私を救ってくれた力...
「わ、私にも使えますか?マホウ...」
その言葉わ自然と出た。
「使えると思うよ。多分...」
私は無理を承知で、教えて貰えるようにお願いをしてみた。
「う...うんいいよ」
以外とすんなりと許可が貰えた。
私にも魔術...じゃ無くてマホウが使えるかもしれない。どんなに辛くても絶対に使えるようになってみせます。
そしてキリガヤ様はそのまま私を家まで送ってくれたが、何故か兄様をみてガッカリした様子です。なんでだろう...
そして兄様にことの経緯を話して、キリガヤ様に何かお礼をと思ったんですが...
「そうか、事情はわかった。じゃあ、もう用事は無いだろう帰れ」
兄様!!思わず声に出して叫ぼうとしましたが、キリガヤ様が出て行ってしまいそれどころじゃ無くなってしまいました。
「兄様!!何であんな言い方するんですか!?あの方は私の...私の命の恩人ですよ!!」
「わかってる、だからだろ」
そう言って兄様は顔を伏せる
「兄様は何もわかってません!!」
感情的になってしまってつい大声を上げてしまいました。
「カヤ、お前が逃げて来た相手はゼネルだぞ?次は何をしてくるか分からない、今だって復讐のことを考えてるかもしれない、お前は俺の妹だから奴も手は出しづらいかもしれない、でもあいつは違う、本当に恩人だと思っているならなおさら、俺たちはあいつと縁を切るべきだ」
頭では、わかってる。でも、キリガヤ様と縁を切るって考えると...
今日逢ったばかりなのに...離れることが辛い。
「.........」
「それでもカヤ、帰って来てくれてありがとう...助けてやれなくてすまなかった...」
そう言って兄様は私の頭をなでる
「兄様...」
「あぁ...おかえり」
兄様の言葉を聞いて決心しました、兄様もキリガヤ様も私が守る。
「兄様ごめんなさい、私はキリガヤ様の所に行きます」
「カヤ!!それはダメだ!!」
「兄様が何と言ってもです。兄様もキリガヤ様も私が...」
その続きは言えませんでした。
私にはその言葉を口にする自信が無かった...でも必ず力をつけて堂々と自信をつけて言ってみせます。
その後私は急いでキリガヤ様を追いかけた。兄様も何故か止めようとはしなかった。
「待ってください!!私にマホウを教えてくれる約束は?」
その言葉を聞いて振り返るキリガヤ様、その顔を見ると何だかドキッとしてしまいます。
「じゃあ...どっか広いとこでも行って特訓するか」
「はいっ」
どんなに辛い特訓だって耐えてみせます。私はやって見せる。絶対絶対に。
何かわりと簡単に出来るようになっちゃいました。
私にはわからないけどキリガヤ様がマホウを使ってくれたんだと思います。
キリガヤ様が何か私に向かってマホウを使ってくれた途端マホウが使えるようになりました。
キリガヤ様はやっぱり凄いです。
何かキリガヤ様にお礼がしたい、たった一つのローブと果実で命を救ってもらい、マホウをくれました。本人は恩返しと言ってますが、返されたものが大きくて一生かかっても私が返すことは出来そうにありません。だから少しでも、私ができることだったらなんだってしたい。
「お礼か...んー...じゃあパンツ下さい」
冗談で返されてしまった。
でもあれ?嘘じゃ無い.........




