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遅くなりました。

ちょっと長めに書いて見ました。


自分的にはもっと長く書きたいんですが、難しいですね。

コツとかありましたら教えて下さい。

 

 ふふふ、ついに来たぞ、金持ちになる時が!

 ちょーデッカい屋敷だな、報酬は100万リールって言ってたけどそれ以上に期待出来るかも、グフフ。



「すみません、烈火ギルドから来ました。

 キリガヤですけど」


 そう言うと、大きな門がゆっくりと開き出した。


「お待ちしておりました。

 黒風の魔術師様」


 おおぉ、セバスチャンだ、初めて見たよセバスチャン。

 ん? 黒風の魔術師?? もしかして、その中二ネームは俺のことなのか?


「旦那様がお待ちしております。

 どうぞこちらへ」


 そう言われ、執事の後を付いて行く。


 スッゲー屋敷、俺この廊下でも生活出来るぞ。

 ってかこんなに広いのに使用人てきな人がいないな……パーティーの準備で忙しいのかな?


「旦那様、黒風の魔術師様をお連れいたしました」


「入れ」


その短い返事の後、後執事が扉を開けてくれる。


「それでは、私はこれで」


 扉を閉めて執事は出ていく。


 おおぉ、中々豪華。

 でも、そんなに広くは無いな、10畳ぐらいか? でも、考えたら一つの部屋が10畳って広いわ。

 なんか無駄にデッカい廊下を見たせいで、感覚が狂ってたな。


「よく来てくれたな、黒風の魔術師よ」


 黒風の魔術師って、やっぱ俺のことなのか……だっさくね? このゼネルって貴族も、負けず劣らずダサいな、メチャメチャ太った体型に金髪はもはや笑わせに来ている。

 とりあえず挨拶、丁寧な言葉を使わないとな。


「初めまして、この度は依頼ありがとうございます。烈火ギ……」


「あぁ、そう言うのはいい。

 とりあえずほら報酬だ」


 太った体のせいで、パンパンになった服のポケットから札束を取り出し、俺に投げ渡して来る。

 ってかよくあんなパンパンの服のポケットに入るな。


「お前はただ何かあった時の護衛だ。いいな? それだけだぞ?」


「はぁ……じゃあとりあえず、パーティー会場にでも行ってきますね」


「パーティーなど無いぞ。

 まぁそれだけ言えばわかるだろ? もちろん、報酬には口止めも入っているからな」


 はぁ? パーティー無いの? 意味わかんねぇんだけど??


「パーティーないんですか? 依頼と違うと思うですけど……」


「黙れ! 生意気なことを、たかだか冒険者風情が誰に口を聞いてると思っているんだ、お前はただそこにいて、私を守ってればいいんだよ」


 なるほど、うぜぇ!! いかんいかん仕事だ仕事、ついつい顔に出ちゃうからな、いつもより深めにローブを被っとこう。

 はぁ……もう帰りたい。

 でもこれっていいのか? 依頼内容違ったし、言ってみればゴブリン1体の依頼のつもりで行ったらドラゴン討伐でしたみたいな?? いやいや、絶対ダメだろ。

 よし、報酬も先に貰ってるし帰ろうかな。


「旦那様、例のお客様がお見えです」


 そう思った時、丁度さっきの執事の声が扉の向こうから聞こえた。


「そうか、丁度良かった、入れ」


「お待たせしました。ゼネル様」


 真っ白いローブを深く被った怪しい奴が入ってきた。

 声からすると男か? なんか余計に帰りたくなった。

 せめて可愛い女の子だったら良かったのに、おっさんからおっさんの護衛って、はぁ……



「気にするな、それで持ってきているか?」


「はい、こちらがそれです」


 怪しいローブの男は、机の上に持っていた大きな袋を無造作に置いた。


「おい、カヤを呼べ」


 声でけぇよ、ってかこれ絶対良い取引じゃ無いよな雰囲気的に……


「おや、そちらは最近噂の黒風の魔術師様じゃないですか」


「ハハ、ども」


 とりあえず笑顔と会釈で誤魔化しとこう。

 正直あんまり関わりたくない。


「失礼します。旦那様、お呼びでしょうか」


 おお、かっ可愛い女の子が入ってきたよぉぉ。

 ってなんか聞いたことあるような、ないような?


「遅いぞ愚図が、このためにお前はいるんだろう」


 コイツ! こんな可愛い子に何て口聞きやがる!! 可愛いは正義だぞ!! ん? この子無黒ってやつか、こんなに可愛いのに無黒ってだけでこの扱いか……


「申し訳ございません」


 無黒の彼女は、表情を一切変えずにただ作業的に頭を下げる。


「もういい、早く来い」


「はい」


 そっと、カヤさんは袋に手をかける


「これは本物でしょうか?」


「ええもちろん、本物ですよ」


「そうですか、ゼネル様こちらは間違いなく本物のようです」


 えぇ? 確認早くね?


「ほう、そちらの女性はギルティですかな、無黒のギルティとは珍しい」


「余計な詮索はするな、金は執事に持たせてる、帰りに貰ってさっさと帰るがいい」


「ふふ、じゃあ私はこれで、いい取引が出来ましたよ」


 そう言って、ローブの男は出て行った。


 はや! これで終わり?


「これで終わりでしょうか?」


「まぁ待て仕事は終わりだが、わざわざお前を指名したのには意味がある、話をしようじゃないか」


「はぁ……」


 正直帰りたいんですけど。


「これを見ろ」


 そう言って、袋の中身を見せて来る。

 粉? もしかして、異世界にも麻薬的なのがあるのか?


「これは魔薬と言ってな、特殊な魔術で作った危険な薬だ」


 まんま同んなじかよ、麻薬あんのか、やっぱろくでもない取引だったか。


「それで、なぜそれを?」


「教えたのかってことか? 決まっておろう、ワシに手を貸さんか? 駆け出しのお前じゃ、一生かかっても稼げないような報酬を約束するぞ」


「嫌です」


 考えるまでも無い。

 そんな危ない橋渡れるかよ。


「駆け出しにしては実力があるようだが、ちゃんと相手を見て返事をしたほうがいいんじゃないのか?」


 何でお願いする立場で、その態度が取れるんだよ。


「まずはこれを、ミヤガワの奴の領土にばら撒いて、民を魔薬漬けにして奴の領土をぼろぼろにする、どうだ? ミヤガワの領土だぞ? 報酬として奴の領土を少し分けてやってもいいぞ」


 何処が誰の領土だよ。


「ちょっと待って下さい、ゼネル様それでは、約束が違います!!」


 それまでは、作業的だったカヤさんの表情が一変する。


「奴隷のくせに、主に勝手に意見するな」


 約束?


「私が奴隷になれば、ミヤガワ領には手を出さないって」


「ギルティのお前なら分かるだろ? 手を出さないって言ったんじゃない"今回"は見逃してやろうと」


 なんだ? ギルティやら約束やらわけわからんぞ。


「今回何て言ってない!! 見逃してやるとっ!」


「ハハ、そうだったか? 覚えて無いな」


「嘘! ギルティの目を忘れたんですか?」


 やっべぇ……俺すっごい空気なんですけど。

 まぁ、話の流れでこいつがクソ野郎ってことだけは分かったな。

 うん、それしか分からなかったけど。


「その目に頼りすぎたな、嘘が分かるかもしれないが逆に"嘘しか分からない"そんな力に頼りすぎたお前が悪いんだよ」


「そんな……」


 んーよく分からないけど、そのギルティって目が"嘘"が分かって、で逆にそれを利用されたってことかな? やっぱりクソ野郎だな、俺も貴族になってこんな可愛い子を奴隷にしたい。


「それでも、それでも、ミヤガワ領には手を出させない! あなたなんかにミヤガワ家は"負けない"!!」


「ハッハッハ! 奴隷如きが何が出来るんだ?」


 なんだろう? 何か引っかかる。


「死んでも、あなたみたいなやつに"負けない"絶対許さない」


 向こうの世界の時か? いや違う気がする。


「そろそろ口が過ぎるぞ、カヤ」


 そう言ってデブ貴族は手をかざす。


「クッ!ァァアア」


 胸を押さえながら苦しみ出した。

 ちょ! え? なに? 何が起こってんだ?


「わっ、私は、負け……負けない、あなたなんかに、絶対」





『負けないで下さい』





 そうか、思い出した。




「お礼、遅くなってすみません。

 あの時はありがとうございます。」


 そう言いながら、カヤさんの身体を抱え上げ魔力で、ゼネルをぶっ飛ばした。


「えっ……な、なんで?」


「俺は、君に命を貰ったものです」



ゼネル様の描写忘れてました...


やっちまった。

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