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金の亡者が進歩を遅らせる

 証明というものは、多くの先人の足跡の上に成り立つ。しかし、懸賞金がかかるとそうとはいかない。

 それでも、ミレニアムのように証明者に支払われるのであれば、まだいい。しかし、コラッツは証明に最も寄与した人物に支払われる。そうなると、どんなに先人の理論が優れていても、使うことがためらわれる。


 その結果、皆が独自の理論に固執し、誰も他人の理論を認めたがらない。


 さらに、ミレニアムとは違い80年未解決とはいえ、証明したところで学者としても名誉はさほど得られない。


 全額ではなく、半額は証明者とでもしておけば、もっと解析が進んだだろう。すでに、数学を発展させるどころか、停滞させている。テンレス・タオの理論が真に理解できるものがこの世に何人いるだろうか。それを知ったかぶりで解説動画が出回る。


 論文を読んだぐらいで、理解できる内容なら、とっくに解明されている。理論だけでは説明できない。実験的な検証があって、確からしいという確認を持って、「まあ正しい」だろうとなるのだ。


 そもそもどうして、一般人に「まあ正しい」が判断できようか。

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