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第9話 ゆー君のマッサージ


 幼馴染みである藍の家とはお隣さん同士で両家共に仲が良い。


 昔から学校から帰る時も常に一緒に帰っていた。


「やっと家に着いたな。今日1日だけで色々とあり過ぎだろう。これも全て七宮が俺に引っ付いて来るからだな」


「それにしては、ゆー君。凄く楽しそうに見えたなぁ。私と居る時よりもなんか元気にそうだったよ。ムッと……あれ? お母さんとお姉ちゃんから連絡来てる?」


 藍はポケットからスマホ取り出すと。スマホを操作し始めた。


「……ゆー君。今日は家には私1人だけみたい。お母さん達。知り合いのパーティーに出るから居ないって」


「え? 今日、雨宮会ちょ…じゃなくて、しずく姉ちゃんも居ないのか?」


「う、うん。帰る途中にお母さんに捕まっちゃって、そのままパーティーに行く事になったんだって。晩ごはんは建宮さん家のお店で食べなさいって」


 藍が、なぜか恥ずかしそうにスマホの画面を俺へと見せてくれた。


〖私の可愛い藍ちゃんへ。今日は七宮家のパーティーに参加するから晩ごはんは、ゆー君のお店で食べてね。ついでに、ゆー君の家に泊まらせてもらいない。な~ちゃって! お母さんより〗


「ついでに、ゆー君の?……なんだ? 藍。最後の変な文章が……」


「ふぇ?! きゃああ/// 最後まで読んじゃ駄目えぇ/// こっちのお姉ちゃんのなら見て良いから!!」


 なんか知らんが赤面しながらスマホの画面をスクロールして切り替えたぞ。なにがそんなに恥ずかしかったんだろうか?


「いや、一瞬しか見えなかった何を書いてあるかは最後まで読めなかったけどさ……雫姉ちゃんのメッセージか?」


〖藍! 私はパーティーが嫌いだから変わりに出てほしい。ママに無理矢理ドレスを着させられて落ち着かないし。ママは私に結婚相手を見つける気なんだ。だいたい、藍が私の年下幼馴染みでもあるゆー君を一人占めするからこんな事になっているだよ? だから私は汐崎君を狙っていたのに葵の奴があぁぁ――――〗



「私の年下幼馴染みでもあるゆー君を……お、おい。藍、なんでスマホをポケットしまっちゃうんだよ。最後まで読ませてくれないのか?」


「うん。最後のお姉ちゃんの文章は読まなくて良いかな~……これ以上はゆー君に読まれたら不味いし」


 よく分からんがそれ以上は読まないほうが良い文章らしい。藍の目がそう語ってる。


「とりあえず。家に入ろうぜ。そのまま母さんの喫茶店に顔出して飯作ってもらおう」


「う、うん。そうだね……今日の夜は楽しい夜にしようね。ゆー君」


「ん? ああ、そうだな」


 藍はなんで少しウキウキなんだろうか? 良い事でもあったのか?


「まぁ、良いか。ただいま~!」


《建宮マッサージ店内(建宮家)》


「痛たた!! 親父! 抱き締めるな! 肋骨が折れる!!」


「ゆー君。しっかりして~!」


 藍が心配そうに俺を見つめる。俺は今、親父に抱き締められ愛のさば折りをという罰を受けている。なんでかって? 学校で問題を起こしたからさ。


「ん~? なんか言ったか? ゆーちゃん? お父さんいつも言ってるよな~? 己の力を上手く使えって」


「言ってた。言ってたから解放してくれ~!」


「ん~? 聞こえんな……なのになんだい? 学校内で大暴れして、バス停では同じ学校の先輩達を壊…癒したんだって? 学校から連絡がきたんだぜぇ」


「すまん。親父!! 俺が悪かった! だから放してくれ。脳が震える」


 厳つい顔に筋骨隆々のロングヘアー黒の服を着ているのが、俺の親父、勇一郎。声はスネイクぽい声をしている。


 ちなみに俺は母さんにだから女の子みたいな中性的な顔立ちだ。


「……全く。力は常に正しく使えわが息子よ。力にのまれるな。御すのだ!」


「了解……親父」


「お父さんだ。言わなかったらまた愛情のこもったハグをしてやる」


「了解です。お父さん」


「う~ん! 良い響きだ。許す……じゃあな。ゆーちゃん。お父さんは地下室で筋トレしてるから店番宜しくう。藍ちゃん、今日は家でゆっくりしてきな」


「は、はい。ありがとうございます。おじ様」


「おう!」


 親父はそういうと俺にマッサージ店の店番を任せて、地下室にあるリング場へと降りて行った。


「す、凄い怒ってたね。勇一郎さん」


「あぁ……死ぬかと思ったわ。まさかさば折りされるとは思わなかった……フンッ!」


ゴギッ!バキッ!


「ゆー君。凄い……外されてた関節を自力で治しちゃった」


「外れた関節って自分で治せるものだっけ?……それよりもどうしようか? 勇一郎さん。地下に行っちゃったね」


「ん~? 1時間くらい身体動かすだけだろう?……暇だし。藍にマッサージでもしてやろうか?」


「ふぇ?! ゆー君のマッサージ? 良いの?! あんな事やこんな事してくれるの? ゆー君!」


 なんで興奮してるんだ? この幼馴染みは。あわあわして可愛いだけど。


「それじゃあ。よろしくお願いします。ゆー君!」

 

 藍は制服を着た状態でマッサージを行う為の台へといきなり寝そべった。


 制服だとスカートだし、藍の身体は結構と豊満な為、目のやり場に困るだが……昔から本当にイヤらしい身体つきなんだよな。それに素顔は目隠れで凄く可愛い顔だし。


「えっと……台に横になるなら制服は止めといた方がいいんじゃないか? スカートだし。1回家に戻って、いつも着ている青ジャージ着てきてくれないか?」


「ふぇ?!……むぅ……それだと私が頭で考えていたハレンチできないよ」


「いや。ハレンチしないし。つうか、なんで俺が大事な幼馴染みにハレンチするんだよ」


「はぅぁ?! ゆー君は私が大切?!」


 なんで、えびぞりになって赤面してんだ。俺の大事な幼馴染みは、身体が震えてプルンプルンしてるぞ。ヤバい鼻に刺激が……


「とりあえず。1回着替えて来てくれ。そうしないとマッサージできないから」


「……しゃい。ゆー君のハレンチは諦めます」


 どんだけ。俺にハレンチさせたいんだよ。今は絶対にしないけどな。大人になったら……分からんけど。我慢できるかな俺の理性。藍、やっぱり可愛いよな。



 藍はその後、1度家に戻り中学生から愛用している青ジャージと黒淵メガネをかけて戻って来た。


「それじゃあ始めるからな」


「よ、よろしくお願いします!」


 台に寝そべっただけで。なんでそんなにマッサージしてもらう事にやる気になってるんだろうか? この幼馴染みさんは。


「では失礼して……今回は頭、背中、腰辺りな……あんまり変な所触ってると親父に殺されるしな」


「大丈夫です。ゆー君! どんどん変な所を触って……しゃわぁ?! ゆー君のマッサージ……背中に凄く効くよぉ~!」


「……そうか。それは良かった。だけどえびぞりしないでな~、藍の身体だいぶってるな。肩凄く固いぞ」


「……凄いよ。ゆー君のマッサージ……気持ち良くて……てんにも昇る揉みほぐしだよぉ」


 顔がハニャ~ンてなってるし。こりゃあ途中で寝るな。普段相当身体に無理させてるんだな。疲労溜め過ぎだな。


「それは良かったな……うんしょうんしょ! フンッ!」


「あうっ!……ゆー君。そこは駄目ぇぇ!」


 なんつうイヤらしい声だしてんだか。このムッツリさんは。俺はただ藍の肩らへんツボを押しているだけだが。


 しかし藍の肩は本当に凝ってるよな。藍は……胸大きいもんな。ポンヨンポンヨンだ。

 

 目隠れ黒淵眼鏡可愛いくてポヨンポヨンって俺の幼馴染み最強に可愛い過ぎんか? 


 俺の自慢の幼馴染みなんだが。


バキッ!ゴギッ!ガキッ!


「終わったぞ。お疲れ。藍」


「………………あれ? ハレンチはしないの? ゆー君」


 何を期待してたんだろうか? 俺は任された仕事はきっちり集中してちゃんとやり遂げる男だぞ。


「なんでハレンチするんだよ? 幼馴染み」


「いや、するよ。普通は……はぅ?!」


 普通はしねえは! デコの坪押して反省させてやる。


ペチッ!


「だまらっしゃい。ムッツリスケベ……ほら。親父も地下から戻ってくるし。母さんの所に行って飯にしようぜ。大事な幼馴染みさん」


「む~! 私は別にムッツリでもないよ。ゆー君。ムッツリなのはゆー君だけだもん」


「はいはい。そうだな~! 分かった分かった。冗談でもそう言ってくれると嬉しいよ。サンキュー~!」


「全然分かってないよぉ……私の気持ち……ゆー君のおバカさん」


 藍は小声で可愛らしくそう告げ。俺のおでこに軽くチョップした。


「……可愛いペチッ! だな……藍は本当に可愛い幼馴染みだな」


「あぅ……またそうやって私の心をもてあんで……ゆー君のハレンチさん」


 どうやら俺は可愛い幼馴染みの頭をでただけで、ハレンチ認定されるらしい。




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