第45話 文化祭は終わっても……続いて行く恋物語
俺は今、藍から下着を取り返そうとしている。
「ゆー君。ゆー君から貰ったパンツ返して~!」
「誰が返すか! ムッツリスケベ。これは俺が今日履いてきたもんだろうが。変態か俺の幼馴染みは……反省しろ。藍!」
「ひ~ん! さっきまで私がゆー君を怒ってたのになんで、立場逆転しちゃってるの〜?」
「……だし」
「七宮さんが全然、動きません」
七宮は、藍にツボを押されてその場で、"だし"としか言う事ができず。動けない状態になってしまった。
そして、俺は藍と白鳥さんに意識がある状態で制服を脱がされ、藍に下着を取られそうになった瞬間。これ以上、幼馴染みの変態ライン越えを止める為に藍を拘束した。
「この……変態藍! 反省しろ!」
パチンッ!と藍のお尻を軽く叩く俺。本当はやりたくないが、人の下着を脱がそうとする幼馴染みには天誅を下してやらないといけない。
「ひん! ごめんなさい〜! ゆー君」
「反省してるなら。それから手を放せ! 藍!」
パチンッ!
「やだやだやーだ! ゆー君~! ひんっ!」
パチンッ!
その後も色々とあったが。お互いに誤りを謝りあって仲直りをし。
夜の後夜祭を迎えた。時代錯誤なキャンプファイアーを囲んでの、フォークダンスの時間が始まった。最初の相手は幼馴染みの変態藍さんだ。
「……今度、俺の下着を脱がそうとした。今後は俺の部屋に侵入禁止にするからな。藍さんよ。分かってるな?」
パチンッ!
「ひぅ!……わ、分かってよ。ゆー君。ハァハァ……ゆー君にお尻叩かれるの、なんかハマっちゃったかも。私、新しい扉が開けたかも」
「……そ、そうか。じゃあ、その新しい扉は直ぐにしまってくれ。藍さん」
……俺の幼馴染みは、やっぱり只者じゃないな。絶対にただでは起き上がらない女の子だ。
次に七宮の順番が来た。
「建宮っち~! 今度の休み皆でデート行こうし」
「なんだよ。2人きりじゃなくて良いのか? せっかくなんちゃって告白してくれたのにさ」
「……う、うん。まだ2人きりはハードル高いし。まだまだこの居心地の良い関係に甘えていたい。みたいな?」
「七宮。そっか。七宮がそうなら俺もそうする
わ」
「ニヒヒ! ありがとうだし。建宮っち!」
次に白鳥さん。
「なんだか。時間が進む事に身体が元気になっていくんです。建宮君……重かった重圧から解放されていくあれです」
「いや、俺もそんな感じなんだよな……やっぱり。俺達ってなんかのデバフでもかかってたのかな?」
「……恐らくは、そうだと思います」
「そうか。なら、ウチの親父にさ感謝しないとな」
「……ですね」
(フハハハ! 身体良くなって良かったな。2人共! これもお前達が数多の壁を越え、未来を諦めずに明日を目指した結果だ。誇るが良い! 若者達よ。ゆーちゃん! お前は俺を越えたぜぇ! お前はこれより地上さ……)
……どこからか。親父の声が聴こえた気がした。
◇
その後のフォークダンスも色々とあったが。高校生初めての文化祭も無事に終わり。
俺、藍、七宮、白鳥さんの仲良し文芸部員は沢山の楽しい思い出を作る事ができたのだった。
「……これからも平和に楽しい文芸部ライフを送っていくか」
1人でベンチに座り黄昏ていると背中にムニュムニュムニュムニュとボリューミーな感触が伝わって来た。
「もう! ゆー君。ゆー君のパンツ、そろそろ返して!」
「建宮っち! また一緒に踊ろうし! 後夜祭はまだ終わってなっしょ!」
「建宮君……後で、私と2人きりでお話しませんか。ウフフ」
文芸部3人娘が俺へと抱き付いて来ていた。
「……ハハハ。本当に楽しい連中だよな。良いぜ。この俺に任せといてくれよ。皆」
俺は笑顔でそう答えて、藍、七宮、白鳥さんと楽しい時間を過ごしながら、今後について語り合った。




