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第43話 皆の文化祭だったし

《黎明高校 体育館》


 午後の文化祭も順調に終わり。一般入場したお客さんも帰っていった。


 今、全生徒が体育館に集まり。雨宮会長の話を聴いている最中だ。


〖まさか、汐崎副会長を探し当てる娘達が入るなんて思わなかったよ。有栖川、織姫、秋月、アナスタシア、前園には、それぞれに黎明高校の食券を一万円ずつ贈呈しよう〗


「「「「「ありがとうございます!」」」」」


「「「わ~!」」」


 壇上に綺麗な女の先輩達が食券を雨宮会長に手渡されている喜んでいる。


 黎明高校2学年が誇る美少女先輩方。あの人達が運良く。ボロボロに倒れていた汐崎先輩を見つけて、雨宮生徒会長の元へと運んだらしい。


 ……どこまでが本当で、どこまでが嘘なんだろうな。つうか、汐崎先輩を追いかけて回していた5人の先輩達。なんであんなにイキイキしてんだ? 怖。



「……もう。しばらくは葵達とは距離をおこう。そうだ京都に行こう」


 雨宮会長から少し離れた場所で、汐崎先輩が痩せ細った姿でブツブツ何かをとなえていた。可哀想に何か悪い事でもされたんだな。


「汐崎先輩……倒れないと良いけどな」


「ん~? 何々? 汐ちゃんパイセンがとうしたん?」


「汐ちゃんパイセンって……お前。七宮、汐崎先輩は先輩なんだぞ。そんなに馴れ馴れしい言い方するな。先輩は立てるものだろう?」


「ん~? 葵姉が汐ちゃんパイセンって呼んで良いって許可くれたし。ええやろう? 可愛い名前で」


「いや、可愛いけどさ……」


 流石は七宮。怖そうなイメージの汐崎先輩におくさずに変なあだ名をつけるとは、アホの娘だな。


「そんな事より。建宮っち、この後、時間あるし?」


「時間? あ、あぁ、あるな。暇人だし……後夜祭のキャンプファイアーまで暇だな」


「ならさぁ~! ならさぁ~! ウチと……」


 な、何だ? いきなり胸を押し当て来るのは……いつもの事だがな。だが、今の七宮はほほを赤らめて何を俺に伝える気なんだ?


「七宮と……何だ?」


「建宮っちと文芸部の皆でお疲れ様会やろうし~! 文芸部の部室でさあ~!」


「……文芸部の皆で?……あ、ああ、そういう事か。皆でな……ハハハ」


 皆でやるらしい。


「ん? んん? んんん?」


「な、何だよ。七宮、あんまり騒ぐと先生に見つかるぞ」


 七宮が細目で俺を見つめてくる。


「ハハハン~! 建宮っち……ウチとだけでお疲れ様会やりたかったん?」


「は? な、何を勘違いしてんだ。なんで、俺がアホギャルの七宮と……」


「顔熱くなってるし。建宮っち……良いよ。皆が居なくなった後に、静かに体育倉庫行こうし……2人だけのお疲れ様会にしよう。建宮っち」


「……(ゴクリ)」


 七宮は俺の耳元で、そうささやくと。今まで俺に見せた事がないエロい表情で舌をペロッと出した。


 マジかよ……俺、体育倉庫で七宮とどんなお疲れ様会をする事になるんだよ。


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