サイト村
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「アンデットを増やすことはとりあえず止めていいだろう。運ぶのに時間もかかるだろうからな」
リョウマは自分が生まれた部屋に集められた死体に死霊魔法を使い、アンデットを生み出した。
リョウマのアンデット
・スケルトン×20
・ボーンバット×8
・メガスケルトン
「これからはダンジョン化している地下牢を拠点としつつ、周辺の調査と戦闘能力向上を図っていく」
「ダンジョンで発生したゴブリンやキラーバットの討伐は引き続き行うのですね」
「その通りだ。特にダレスは、外で行動すると目立ってしまう。だから基本的には中で、ゴブリンなどを討伐してくれ」
「わかりました」
「他のアンデットたちは周辺の魔物討伐。俺は周辺の調査に出る」
リョウマはアンデットたちを編成していった。
その結果、スケルトン3体組×6、ボーンバット3体組×2は周辺の魔物討伐。
残りのアンデットはダレスの補助ということになった。
「リョウマさまに誰かつけなくてよろしいのですか?」
「一人の方が行動しやすい。それに、アンデットたちが戦闘を繰り返したおかげで少しだが力が増えている。大丈夫だ」
「そうですか。ですが何があるか分かりませんから、無理はしないでください」
「わかっている」
こうして各々が行動し始めた。
リョウマが地下牢から出ると、日が昇っている途中だった。
時間で言うと大体9時くらい。
気持ちのいい天気にリラックスしながら、歩きはじめる。
そして地下牢から30分ほど北に進むと、小さな村を見つけることが出来た。
今にも崩れそうな家は10軒ほど建っているが、全てが使われている様子はない。
村人はかなり人数が少なく、高齢者が多く見える。
限界集落というやつだった。
「話を聞きたいが、さすがに骸骨の姿では難しいか・・・。お?」
リョウマの目線の先には風で飛ばされてきたのか、全身を覆えるくらいの大きな黒い布が引っかかっていた。
誰にも見られていないことを確認し、その布を身にまとう。
もちろん顔も覆う事を忘れない。
「よし」
リョウマは旅人のふりをして、村人に話を聞くことにした。
先ほど観察していたときに家へ老婆が入っていくのを見ている。
その家へと尋ねることにした。
「ごめんください」
「・・・鍵などついてないから、勝手にお入り」
家の中には老婆一人だけ。
老婆は140センチほどの身長しかなく、かなり細身。
腰が曲がっていることから、さらに小さく見える。
髪の毛は茶色だが、白髪が混ざっていた。
家の中には最低限の物しか置いておらず、かなり寂しい生活なのが見て取れる。
「こんな所まで来て、何か用かい?」
「旅をしているのですが、この辺りのことについて教えて欲しくて伺いました」
「ここはサイト村っていうんだ。旅をしてきたなら分かると思うが、ここには何もないよ。人もいなけりゃ、魔物も少ない。街へも遠いし誰かが訪れることも無い」
「そうですか」
リョウマはその後、近くの街までの行き方や周辺に住んでいる魔物などの話を聞く。
しばらくすると、玄関から村人の一人が入ってきた。
「おい、ネル! いるか?」
「いつもうるさいね。静かに入ってこれないのかい」
「いいじゃねえかよ。おや、お客さんか? 珍しいな」
村長であるネルの家に入ってきたのは、バートンという坊主頭で髭面の老爺だった。
鍛えているのか、かなりの筋肉がある。
腰には剣を携えていた。
「旅をしているリョウマといいます。話を聞くためにお邪魔していました」
「そうかそうか! せっかくなら村の中でも見ていくか? まあ何もないところだけどな!」
「バートンはいつもうるさいね」
「まあそれだけが取り柄だからな! で、どうするよ?」
「是非ともお願いします」
「よし、まかせろ!」
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