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第15話 異形博物館へようこそ!

 開けた場所があったので、ここで一旦馬車を停めることにした。

 スポットライトを展開し、馬車を囲むように卵ボールを並べる。


 近寄ってきたアースフロッグが卵ボールに触ったら、ぼいんぼいんぼいーんとボールが跳ねた。

 アースフロッグは心底魂消た顔をして必死に逃げていく。

 完璧な守りだ。


「じゃあ行ってくるが、ホネノサンダー、ホネノライジング、そして骨次郎軍団! 留守を頼んだぞ」


『カタカタカタ』


 うちのスケルトン衆は、力強く頷くのである。

 頼れる奴らだ!


 留守を任せ、俺たち三人はゴッドモジュールを通じて魔人商店へ。

 すると、到着した場所は店の中では無かった。


 白い空間だ。

 魔人商店と思しき、朱塗りの神社風建築物が目の前にどどんと建っており、そこよりも奥には紫の外壁を持った、ゴシック調の建物があった。

 あれが博物館かな?


『不思議な場所に出ましたな……。これが神の空間ですかな?』


「不思議ー不思議ー」


 ポタルはキョロキョロしながらも、俺の背中に乗っかっている。

 いつでも俺を盾にできる体勢ということだな。

 ハーピーは体重が軽いから、まあ背負っていてもなんとか歩ける。


「こんちはー」


 博物館に扉は無い。

 入り口がぽっかりと口を開けているのみだ。


 入っていくと、そこに最初の展示物みたいなのがあった。

 タキシード姿で、頭がフクロウの形をしている。

 片眼鏡がおしゃれだな。


『ようこそ、我が異形博物館へ』


「うわあ、展示品が喋った!」


「きゃー!!」


 ポタルが俺の背中でバタバタ暴れて、ドシーンと落ちた。


『ワタクシ、当博物館の館長でございます。タマルさんですね? あなたの働きのお陰で、ワタクシたちがこの世界にやって来る足がかりができました。感謝いたします』


 どうやらヌキチータの親類らしい。


『当博物館では、タマル様が捕獲してきた異形を展示することができます。珍しい武器や道具なども展示できますね。タマル様が寄付してくだされば、当博物館の展示物は充実していきます。それと同時に、寄付した物品からタマル様のDIYレシピに、上位レシピが派生することがございます。これがタマル様のメリットです』


「ほうほう。メリットありの寄付か。それはいいなあ」


『それで、本日は展示物の寄付をしていただけますか?』


「ああ。これとこれとこれ……」


『ほう、アースフロッグですね! 岩に擬態し、通りかかる生物を襲って飲み込む怪物です。自らの倍はある生物を飲み込み、膨らむ全身の構造をしています。そして次は、処刑の殺戮機械ですね! 展開する腹部に仕込まれた刃で、抱き込んだ対象から効率的に血を抜き出す機能を有しています。ブラッディアンは生存に他種族の血が必要ですから、彼らのための食料を作る機械でもあるのです』


「詳しいなあ! とても参考になる」


『博識ですなあ。さすがは神の眷属』


「同じ鳥仲間として対抗意識を燃やしちゃう」


 やめるのだポタル。

 知的レベルでは敵わん……!


 その後、三人で博物館の中を見学させてもらった。

 今のところ、俺が寄付した二体しか見られるものがないとのこと。


 アースフロッグは暗い展示室の隅に張り付いてじっとしていたが、近くに穴が空いて餌となる動物がピュッと入ってくると、『ギャアーッ』とか叫びながら飛びかかりひとのみにしてしまった。


「うわー、ああいう風に動くんだねえ。恐ろしい」


「俺たち、スポットライトで照らされたアースフロッグしか見てなかったからなあ」


 そして殺戮機械は、別になにか食べるわけではないので、展示室の外に伸びている棒を掴んでつつき、からくりを展開させて遊ぶおもちゃになっていた。

 これは面白かったので、しばらく三人で遊んだ。


 そして帰還である。


『新しいレシピをお送りしております。ご確認くださいませ! では、新たなる展示物をお待ちしております』


 館長が一礼すると、俺たちは光に包まれ……馬車の中に戻ってきていた。


『これは、世界を巡って珍しい怪物を収集したい欲求が生まれてきますな』


「ほんとほんと! 楽しいねえ! この迷宮の怪物もたくさん捕まえなきゃ!」


「ああ。レシピも増えるって言うからいいことしか無いよな」


 増えたというレシピを確認すると……。


▶DIYレシピ

 ※アースフロッグ装備(血)

 素材:アースフロッグ+殺戮機械


 おおー、まんま捕獲した怪物を使っちゃうのか!

 トロル装備みたいなものかな?

 もちもちトロル装備は、トロルのじゅうたんとともにバスの中の敷物に使っていた。


 だが、そろそろもちもち触感にも慣れてきたところだ。

 新しい肌触りの装備があってもいいな。


『カタカタカタ』


「おお、骨次郎! どうだった? 留守中、何もなかった?」


『カタカタ』


 骨次郎が何か訴えている。

 どうやら、俺たちが留守の間、スポットライトが照らしている範囲を散策してみたらしい。

 そこで何かを見つけたのだとか。


「よし、連れて行ってくれ」


『カタカタ』


 骨次郎に案内してもらい、俺は卵ボールの範囲外に出た。

 少しも行かないうちに、骨次郎が発見したそれはあった。


 石碑だ。

 近づかなければ、表に文字が刻み込まれていることに気付けなかった。

 スポットライトが強烈過ぎて、文字の陰影が飛んでしまうんだな。


 そこにあった文字は……。

 ヌキチータの加護なのか、なんとなく読めるのだ。


『世界が忘れたる記憶は、地の底にあり』


 なんとも思わせぶりな序文からそれは始まっていた。



▶DIYレシピ

 ※アースフロッグ装備(血)


『ウグワーッ! 博物館が解放されました! 1000ptゲット!』

『ウグワーッ! 初めての寄付をしました! 200ptゲット!』

『ウグワーッ! 初めての上位レシピを獲得しました! 200ptゲット!』


 UGWポイント

 3940pt



博物館が開放されました!


お気にいっていただけましたら、下にある星を増やしますと作者が喜びます。

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― 新着の感想 ―
[一言] おいでよ!怪物の森!
[良い点] はっ 独特な語尾に、拠点の強制改装と対価の強制徴収 そして、博物館にいる寄贈した生き物を解説してくれるフクロウ...? ここはどう〇つのもりだった......? ならスローライフに違いない…
[一言] どう考えてもこいつらやばい神だろ... まぁダークファンタジーだしいっか。
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