第64話 花に異形を裂かせれば(前編)
「これ」
統合五日目のフィールド内一室にて女性が二名。
その銀色の瞳に何か捉えるや呟いた女性の髪色は青味を帯びた水色で、背の高い男性が横に来れば長身の部類に入れるのは厳しい背丈。
「金属のようだが……青と緑の混色具合が絶妙だな」
隣で発言した金髪金眼の女性に至っては度を越した長身で……シルエット自体は筋肉質とは言えず並の女性と大差無い。
体躯に対する胸の比率を見れば並の水準をかなり突き抜け……それが二メートルクラスの背丈で備わっている為、余りにも圧倒的な絶対量を誇る事に。
そんな全長の八割強は後ろ髪で覆われ、髪全体の随所に見られる癖毛加減はまるで野性動物の体毛……狼でも眺めているかのよう。
「誰かの能力の生成物が……まだ」
水色髪の女性は少女といった雰囲気で、その三つ編みポニーテールはなかなかの長さとボリュームだが……左目側にリボンが巻かれている事も特徴的。
リボンの下には幼い頃からの火傷部分があるのだが……最近では黒に近い青緑の暗清色で両端が金色のリボンを愛用している。
胸部に関して言及すれば多少の膨らみは存在するが何かが衝突した際のクッション性能への期待を全て諦めざるを得ないのが一目で解る程度。
「そこも警戒だな」
登録名から自らをアルと称する金髪の女性が返すが……最近までプロキオンのリーダーを務めていた水色髪の少女もメンバーに自分をテオと呼ばせていた。
そんな二人の目の前には比較的先程の戦闘で生じた青磁色の金属が床の一部として広がり、周囲が赤いニードルパンチカーペットなのもあって異彩を放つ。
能力の生成物と判る代物が未だに残っている事からアルとテオはこの光景を生み出した参加者が今もこの部屋の中にいると考えていた……能力の生成物は使用者からの供給か使用者が傍にいるという条件によって維持される場合が多い。
そんな青磁色の金属にテオは構えていた拳銃の弾を放つ……この弾丸は命中時にそのまま減り込む作用が働くのだが青磁色の金属に「能力の生成物を反射する」という性質が施されたままだった為、同じ角度で前方に跳ね返った。
「能力要素の強いこの弾丸は弾いて」
発言と共にテオは足元の青磁色の金属目掛け、拳銃形状の能力による生成武器を比較的強く投げ付ける……反射作用が起きぬまま横向きにある程度滑り行く拳銃を見るやテオが続ける。
「能力による生成武器には作用しない」
能力の生成物と能力による生成武器は扱いが異なる場合が多い。
その経験則に基づいた上での行動だったが……事実として青磁色の金属は能力による生成武器の近接攻撃ならば受け付ける。
一般の能力者は普段は能力を使えず能力による生成武器を出している間に能力が行使可能になる……そういった能力体系が一般の枠内に収まる。
突出までならば悉く、能力者自体から成る存在そのものが能力の源――能力の発動体に外ならない。
能力による生成武器は能力の作用を間近で受ける事で生成状態が維持され、一時的に存在するだけの能力の生成物とは異なり、物理的な存在と同等の扱いとなる。
能力の生成物はこの世界に存在していると断言するには酷く曖昧で、能力による生成武器はその曖昧さが凝縮する事で実在する物質と同等の現実性を実現……そんな詭弁も両者の違いを把握する上ではいい例えか。
この流れで能力による生成武器を「強固な能力の生成物」と呼んだ場合……強固という言葉が起用された理由としては「能力により生成されたものを存在させ続ける作用の強さを表す為」辺りが妥当だろう。
青磁色の金属の上へと滑らせた拳銃をテオは拾わずに解除。生成武器の損傷が少なければ生成状態を解除してもすぐに生成し直せるのも能力による生成武器の特徴だが、青磁色の金属との接触を避ける狙いもあった。
それくらいの慎重さは当然といった表情でアルはテオを眺めながら言う。
「色々と気掛かりだが、今は――」
その発言に合わせるかのように二人は部屋の中央の方へと視線を向け、その頃には先程弾かれた弾丸が壁に命中し、減り込んだ末に爆発していた。
赤紫の長い髪を伸ばした金色の瞳の人型の女性による上半身の素肌を異形部分がパーティードレスのような分布で覆い、下半身は全て異形部分で構成……長手袋に当たる腕部分の指先からは青味を帯びた真っ赤な爪が刃物のように長く伸びる。
そんな巨体から成るエネミーはアルとテオにとって特別な存在と言えた。
「あの最上位エネミーをどうするか。取り巻きが既に八体……しかも発狂してる」
発言したテオは隣のアル同様、壁際にいて……青磁色の金属は扉があったであろう場所から道でも引いて行ったかのように広がっていた。
「部屋に留まっていれば扉は出現する……それまで粘るだけの戦い方をするか?」
ここは無理をせずにやり過ごすというアルの提案。
参加者がエネミーを倒すのは撃破ポイント交換による生活費と、その日のゲーム中に得たポイントでのランキングトップ者だけが得られる『クラウン』の獲得。
それ以外に参加者が命を賭してまでエネミーを倒す理由など無い。
ゲーム内アナウンスには「エネミーとはフィールド内に発生するオブジェクトの一種である」という一文が……ガーデンでは発生しない事も踏まえれば、エネミーが「マップ内に現れる戦闘力を有するだけの存在」である事は確かな情報。
動かなければRPGの民家などに置かれた壺と同じ……中にアイテムがあれば取り出す事も可能だが、その中身に魅力が無かったり事前に空だと判っていたりすればわざわざ探る程の価値は見出されない。
そんなマップ内オブジェクトに参加者は日々、死に追いやられている。
再び拳銃を生成したテオが仄かな声量ながらも確かな感情を帯びた声色で呟く。
「その前に倒したい……そう言ったら?」
テオの言葉を受け、アルの脳裏に先程の廊下でのテオの発言が過る。
先へ進む、今のがその意志の表れだと言うのならば……アルは答えた。
「……ゾーンのエネミーは更に強大と聞くな」
「景気付けがしたいって、わがまま……どうかな?」
この日テオが見せた能力は一マイルに及ぶ射程の特殊弾を放つ銃と衝撃の生成。
これだけではディスタンスは一般となるがアルは識っていた、統合前日の毒沼マップで揮われたテオの能力はそんなものでは留まらない事を。
現在アルの能力は未消費も同然……それを一度の戦闘で使い切る程の全力をぶつけたいとなれば部屋の中央で聳える毒沼マップの最上位エネミー――『スキュラ』はこの上無い相手。
そんな自分の姿を思い描き、行う意志を固めたアルがテオに言う。
「ならば私も全力を出そう。お前も存分に暴れろ……」
続け様にアルがその持ち前の力強さを帯びた声色を一層鮮明にし叫ぶ中、テオの能力は本格的に発動していた。
「テオドール!」
そもそもテオの銃の弾丸は人体を相手取る事を想定しているとは考え難い。人体ならば命中時に静止し減り込ませずに勢いのまま貫けば済むというのに。
半端な銃弾では貫けぬほど防御力があり表面を損傷させても効果的では無い……装甲よりも奥を狙う事に意味のある存在。
そんな機構を持つ対象を想定する能力は自らもその様相を為していた。
テオの目の前に出現したのは一軒家の敷地面積に迫る規模の円を為す、泉のように広がる緑色の光。魔方陣のような複雑な幾何学模様は一切無く、上方向に湧き出すかの如く輝きがある事を除けば、一面の緑色。
そんな領域から浮上して来たのはスキュラの背丈に負けずとも劣らぬ巨体。
魔方陣ならば召喚術とさえ思えた光景だが……例えば手の平の上に同様の緑色の円形領域があり、そこからチェスの駒が生成される状況があるとする。
この時チェスの駒の形状が上から生成され、積み上がって行けば領域の中にあった駒が浮上して来たかのような光景に。
大規模な緑色の円から急速に現れている人型も実際には浮上では無く、その積み上げ方式だったのだが……そんな生成が今、完了した。
程よい黒さの灰色に青紫色を混ぜたかのような色合いをメインに金属然としたものから成るその人型ボディには人間以外の明確なモチーフが見当たらず……メインカラー部分の所々に銀色がある場合も。
腕と脚の部分は特にボリュームがあるからか全体的に重量感のあるフォルムを有し手足や関節部分などはメインカラーと似た暗さのビリジアンの暗清色。
右手は五本指で左手側には七つの銃砲身から成るガトリング砲……前腕部分からその構造が始まるが、一本一本の砲身の大きさが目を引く。
人間の足を簡略化したような形状から成る足裏は平らで踏み潰すのに適し、胴体は全体から見れば見劣りする大きさだが、かなりの横幅と頑強感を誇る。
足と拳を地面に叩き付ける際に能力的な衝撃を発生させる事が可能で、先程まではテオドールを生成する準備が整っているほど出力が増していたが……今ではその出力が最大時と比べ段違いなまで向上し、変動条件が無くなり一定に。
そんな人型ロボットの生成が完了するや緑色の光の泉と共にテオは消え去り……その直後、頭部に唯一あり目を表す半透明な緑色部分が一度煌いた。
この人型ロボットの頭部の顔部分は銀色が主で、造形モチーフの候補にヒトしか挙がらないのは前述の通り。
テオは操縦席に座り周囲には各種情報のモニターとなる平面ウインドウが幾つも並んでいるが……人型ロボットのコックピットに居るという事実の中から「人型ロボット内部の何処かに居る」という要素が切り離されていた。
これにより人型ロボットが何処までダメージを受けようとテオの居るコックピット内部とテオ自身に影響は出ない。そんなロボット越しに機械感交じりの音声を以てテオが言う。
「声のエフェクト、無い方が?」
「あった方が雰囲気が出るな……少しの間、待機を頼む」
油絵の具を乱暴に塗ったかの如き頭部が輪のようになった白い影――アレックスを既に出現させていたアルがそう答えるやアレックスをロボットの正面に移動させその全体を描かせた。
少しして程よい黒さの灰色から成る青紫がメインカラーで左腕がガトリング機構かつ関節部分がビリジアンの暗清色……メインカラー部分には時折銀色が交じっており、頭部にだけ緑色の半透明部分がある人型の金属製らしき巨体が出現。
要はアレックスがテオの乗る人型ロボットを描き、同じロボットが更に一体出現したという事……コックピットに居るテオに対しアルは変わらずその場にいた。
「弾薬の消費状況とかの情報は無し?」
「得られぬな。だが兵装は全て同じだ」
「手始めにミサイル全部……準備は?」
「私へのダメージはアレックスが肩代わりするが……軽減はしたいな」
会話の間、アルはアレックスに床に広がる奇妙な金属とスキュラの指から伸びる爪をそれぞれ指定した絵の具である程度描かせていた。
爪に割り当てた絵の具でアルはアレックスに正三角形を描かせそれを更に三つ。
程なくスキュラの爪と同じ様相の青味を帯びた真っ赤な正三角形のタイルが四枚アルの傍に出現……それを正三角形一枚分に合わせ、その上にアルが乗るや発言。
「機体頭部の高さまで行けば完了だ」
「衝撃波、回り込むからね」
そのままアルは描かれた方の人型ロボットの頭上を目指し浮上して行く……。
アルは統合前日に生成された人型ロボット――この戦闘中は『テオドール』と呼ぶべきか……それがどのような攻撃を行うかを事前に識ってはいたが、例えこれが初めて目にする対象であろうとアレックスはその性能を含み完全に描く。
アレックスはテオドールの外見を描いたのではなく「視界内で捉えたテオドールの全て」を描いたのである。故に描かれたテオドールは被写体となったテオドールと同じ事を行える。
尤もテオドールをどのように動かすか指示するのはアルの為、対象の性能を把握しておくに越した事は無いが……そんな二体のテオドールが行動を開始した。
テオドールにはミサイルポッドとでも呼称したくなるような機構が組み込まれているが……搭載されたミサイルの種類を述べるならば燃料気化爆弾の次世代型――サーモバリック爆弾と酷似していた。
燃料気化爆弾が燃料である液体に急激な相変化を起こさせ三百ミリ秒前後で成分が蒸気雲となり広範囲に渡って散布され、その気化した燃料が着火される事で爆薬としての機能を発揮するのだが……。
サーモバリック爆弾の中身は「固体から気体への爆発的な相変化」、「分子間の歪みによる自己分解による爆発」、「空気中の酸素との爆燃による爆発」……そんな三段階の反応を起こす固体化合物。
爆発の最終段階だけを見ればどちらも粉塵爆発が利用されているがサーモバリック爆薬は液体では無く固体。普段は「気体爆薬を瞬間的に合成する反応物質の塊」という段階の為、起爆されるまでは爆発物の条件を満たさない。
液体よりも密度が増す固体という条件で爆弾全体の構造をシンプルに出来る為、小型化も容易。
同じ体積の燃料気化爆弾とサーモバリック爆弾があれば威力は後者が一段と上回り、サーモバリック爆薬一キログラムと同じ威力を出すにはTNT火薬が四十四トン……実に四万四千倍の量が必要となる。
テオドールが一斉に発射したミサイルは一種類で、その全体は人の背丈では収まらず……中身がサーモバリック爆薬と酷似ならば同等の威力を見積もれる事に。
そもそもディスタンスが突出以下の能力で人類史に登場した兵器と同じ外見のものが生成された場合、全体形状と挙動が再現された上で能力を有している。
その際に地球上の物質と同じものが生成され化学反応を起こしているのかは科学的な証明を果たせないもののスキュラに続々と命中したミサイルはサーモバリック爆薬によるものと同じような結果をもたらしていた。
アル側のテオドールは随所での消耗情報が得られない問題に対処する事も兼ねて同じくミサイルを全て発射し動作を合わせていたが……生成が完了した段階のテオドールをアレックスが描いた際にコックピットは含まれていなかった様子。
弾頭内部がサーモバリック爆薬一キログラム相当ならば二十三発目で千トンを越えるのだが……このミサイルは縦長で全長が人の背丈以上と言ったように弾頭部分はヒトの胴体程度の体積さえ見込める。
テオドールに搭載されたミサイルの格納場所は左右対称に分布し、両肩に八門、胴体両側に十二門、背中全体に十六門……二体のテオドールがその全弾を発射した為、その合計は七十二発にも上り、立て続けに爆発を起こした。
低く見積もってもTNT火薬五千トン以上となる大規模な広範囲爆撃がスキュラを中心に周囲の眷属八体を呑み込む。
これで両機ともミサイルが枯渇したがテオドールには「テオドールの損傷状況が大きいほど消費した弾薬の自動生成速度が低下する」という能力がある為、時間が経てばまた全弾発射が可能となり、現状二体揃って無傷。
ミサイルの生成が完了するまでの時間をアルは確認出来ないが自動生成自体はアレックスが描いたテオドール側も有し、広大な部屋全体を軋ませた衝撃波は先程描かれたスキュラの爪で出来た正三角形のタイルで防ぎ切った。
衝撃波とは波の一種……波は小さな隙間を通り抜ければ円形となり、その現象が物体の端を通過する際にも起きる事で障害物があればその後ろに回り込んで進んで行く……「回折」と呼ばれる性質がある。
故に目の前に大きな壁を生成していようと爆風圏内では衝撃波を防ぐ事は出来ず障害物だらけの屋内で衝撃波を発生させる爆弾の使用は有効な攻撃と言えよう。
それを理解していたアルはミサイル射出から爆発が収まるまで四つの正三角形を正四面体にして自身を密閉……衝撃波による被害を見事防いだが直撃していようと肩代わりするアレックスには大したダメージでは無かった。
そんな衝撃波を生み出したTNT換算で五千トンはあろう大火力の直撃を受けたスキュラ……このまま追撃が無ければ与えた全てのダメージは再生され、行われて来た攻撃の意味は失われてしまう。
一連の大爆発は能力の持続が終わると共に消え去るのだが、その様はまるで――毒沼マップの最上位エネミー……スキュラを倒す為だけのテオとアルの戦いの幕が開けた事を告げるかのよう。
降り注いだ爆発による光と熱が収まって周囲が見晴らしを取り戻すと、そこには部屋の天井まで迫る背丈を有する三つの巨体の姿があった。
・2,4,6-trinitrotolueneことTNT
分子式はC7H5N3O6でTri-Nitro-TolueneでTNTなわけですが発明されてから30年経って安全で低価格な爆薬として注目されるように。
・安全な爆薬、とは
少し揺らしただけでは爆発しなかったり有名処の爆薬の中には「燃やしても爆発しない」……人体に有害なガスが発生する事を無視すれば焚火の薪代わりに使えるものもあったりします。
・TNT換算
1グラムのTNTは理論的に1160カロリーの化学エネルギーを持っていますが実際は980から1100辺り……そこから「1TNT換算グラムは1000カロリー」と定義する事により計算する上での便利枠に。
水の温度を摂氏1度上げるのが1カロリーで、1カロリーは4.184Jと扱われがちなので……「1TNT換算グラムは4.184J」と言えます。
「1号TNT爆破薬」の規格は500グラムで、1キログラム分のTNTがあれば木造どころか鉄筋コンクリートくらいの家屋なら大破可能……つまり三匹の子豚のいるレンガの家の前で立ち往生している狼さんに1号TNT2個渡せば。
TNT換算の重量では無くミサイル全体の重量でトンが用いられている場合もあるので要確認。
・Thermobaric Explosivesサーモバリック爆薬と粉塵爆発
ギリシャ語の熱thermosと圧力baroを組み合わせればThermobaricに。
角砂糖の表面にある酸素の量とその角砂糖を細かく砕いた状態での各々の表面にある酸素の総量は空気に触れる表面積だけで粉末状態の方が多いと判断出来ます。
粉末というか粒子が細かい程、含まれる酸素……爆発の際の火種の量が多くなります。
燃料気化爆弾もサーモバリック爆弾も、燃料を蒸気雲になるまで細かくしてから着火させておりサーモリック爆薬はその威力をより高める成分が幾つも使われ、「粉塵と強燃ガスの複合爆鳴気を作り出す」という事までやった上で着火させます。
ここから「如何に短時間で効率的に高いエネルギーを発生させるかが爆薬開発の目的」という話の流れに……持って行くのではなく、切り上げて次の項目へ。
・状態変化による体積の変化
個体が液体になると体積が増加し、液体が気体になればその体積を更に増やす。
しかし中には少数ながら「個体になると液体の時より体積が増える」という物質が存在しますので一つを紹介。
・dihydrogen monoxide
Di-Hydrogen-Mono-Oxide……つまりDHMOことH2Oという日常生活で余りにもお馴染みの物質。
殆どの液体は個体になれば一番隙間こと密度の少ない構造になりますが水の分子構造は、くの字形状と考えていいようで、水の分子だけで結合しようとすると隙間の多い構造でしか組めない……液体の時よりも体積が必要になり、増加目安は一割くらいだったりします。
・水の話が一応続く
水の単位にはデシリットルという言葉があって、距離にはセンチメートル……そして今回のミリ秒ですがこれはメガやギガみたいに10^6や10^9で表記する事で整理出来ます。
deciリットル→10^-1リットル
centiリットル→10^-2リットル
milliリットル→10^-3リットル
よって1ミリ秒は0.001秒でマイクロが10^-6、ナノが10^-9、ピコが10^-12に対し0.1刻みの表記だったわけです。
マイクロよりもナノサイズの方が小さいのでナノ粒子の方が火種となる酸素をより多く含む事になります。




