一線
さみしい私と奥さんとすれ違いばかりの江藤。
私たちはお互いの満たされない心を満たすように、
抱き合った。
好きでもない人とセックスするのは初めてだった。
好きな人とのセックスだと、
嫌われたくない、いやらしい女と思われたくないと、
消極的な私だが、
その時の私はただ欲望のままに江藤の身体を求めていた。
まっ江藤じゃなくても良かったのだが・・・
江藤の手つきはとても優しく、
私は久し振りに人の優しさ、人の温もりを感じていた。
終わったあとに、「川崎さんって大胆なんだね。」
江藤が嬉しそうに話してきた。
私たちは身体の相性がとても良かった。
江藤は結婚して3年になるが子供がいなかった。
奥さんと2人きりの生活に息苦しさを感じているようだった。
最近は会話もなく、セックスもない、
お互いが好きなことをしていると言っていた。
奥さんのことは好きかわからないけど、
離婚は面倒だから考えていないらしい。
私たちは久し振りに心も体も満たされ満足していた。
超えては行けない一線を越えてしまったという、
罪悪感が良いスパイスとなり、
私は久し振りのセックスに満足していた。
もちろん江藤とはこれ1度の関係にするつもりだった。
しかし・・・・
つづく