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4/28(日) <知識の不足>

今日は僕は昼から図書館へ行った。

建築に関する知識を得るためだ。

あの村にいくつも家を建てるなら建築の知識が無いとダメだと分かったからだ。

だけどあまり集中して本を読むことが出来なかった。

村に女の人が一人も居ないということが遥かに気になっていたからだ。

今日は地下室には僕とタラスの他に一人しか居なかった。

毎日現れているせいで有り難みが薄くなっているのか。

でもそれは問題じゃない。


「ねぇ、女の人ってこの世界に居ないの?」


僕はこっちの世界に来るなりタラスに聞いた。

読心して直接聞き出すという方法もあるけど、あれはしんどいのであまり使いたくない。


「女? 女は神の仰せの通りフィルマ宮に……」


そう言いかけたところでタラスの言葉が詰まった。

一人でブツブツと呟いて悩み始めた。

待っていると、深刻な顔つきで僕に聞いてきた。


「試すようで申し訳ないですが質問します。『男と女の扱いは異なるべきと思われますか?』」

「いや、同じ扱いにすべきでしょ」


僕は直感で答えた。

もう少し悩んでから答えた方がよかっただろうか。

ただ、僕の返事を聞いてタラスは納得したような顔をした。


「少し祖国の話をします。ダモル帝国では皇帝は神の声が聞こえるとされ、帝国民は皆その言葉を神のお告げとして従っています。

 そして、150年前の皇帝がこのようなオラクルを受け取りました。

 『女は生まれ次第、宮殿に隔離せよ』と」

「オラクル?」

「オラクルとは神の言葉、すなわちあなたの言葉」

「僕はそんなこと言わない」

「存じております。しかし皇帝の語るオラクルは絶対で、当時は何の疑いもなく宮殿が作られました。

 そのため女と会える男は皇族と一部の神官くらいで、農民の大半は女の存在を知りません。この村で女という単語を知っている者は5人も居ないでしょう」


なるほど、皇帝がハーレムを作るために女を隔離しているのか。

帝国はなかなかゲスな国のようだ。

僕は一つの作戦を思いついた。

それを実行するため、部屋の奥にいた若そうな男を呼んだ。


「そこの君、名前は?」

「私ですか!? 私はミヒと申します」

「まず服を脱いで」


僕の指示に従いミヒは服を脱いだ。

神の命令だ、従わないわけにはいかない。


「今からミヒを女に変える」

「ほ、本気ですか?」


タラスが驚いた顔をして見てきた。

対して、ミヒは何のことかわかっていないようだ。


「まず、女性ってのは胸が大きい」

「胸筋が凄いってことですか?」


ミヒを無視し、僕はミヒの胸が大きくなる様子をイメージする。

するとイメージ通り巨乳になった。

ミヒは自分の胸を不思議そうに触る。


「これ筋肉じゃないですよね?」

「次は、女性には股間のソレが無い」

「は? それ本当ですか?」

「ミヒよ、事実だ。女にソレは無い」


タラスが僕の代わりに答える。

納得出来てない様子だったが、僕はササッと股間にぶら下がっているモノを消してやった。

ミヒは股間を触ってショックを受けた。

ただ、ここで僕の手が止まる。

沈黙していたせいか、タラスが横から口を挟んできた。


「神よ、どうされました?」

「僕は、その……実物の女性器を見たことが無い。タラスは?」

「……ありません」


タラスは首を振って応えた。

今のミヒはただ胸が大きくて股間がツルツルなだけの男だ。

あぁこの村、終わ――


建築と同様、女の体について知っていないと女体化すら満足に出来ないのか。

次に図書館に行ったときは建築だけじゃなく保健の本でも読んだらいいのだろうか。

いや、それよりエロ本でも読んだほうが勉強になるか?

でも僕は17歳、エロ本を買える歳ではないし……。

その夜は見たことも触ったこともない女性器を考えながら、悶々とした気持ちで眠りについた。

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