28 教会都市
アルファルド大陸の中央に位置する教会都市―、セリドウェン。
国家宗教であるブロドウェン教は、年に一度は大教会へ巡礼するのを推奨していて
春から初夏にかけてと、秋の終わりから冬が始まる前は特に巡礼者の姿をよく見かける。
農村地帯の多い東側では人手を割けないので、家族の代表の誰かが巡礼するのが一般的だ。
盗賊に襲われた街道をしばらく歩くと大きな馬車が通りかかり
マクファーソン老夫婦が御者さんに何か話をし
御者はどうぞどうぞと行った風であっさりと乗せてもらった。
乗っていたのは、豪華な黄色のドレスを来ている14、5くらいの少女。
隣には騎士風の男性が乗っている。
向かい合って老夫婦とアルマスが乗り、私はアルマスの膝の上におさまる。
「突然すみません、助かりました。」
アルマスが声をかけると騎士風の青年はにこやかに話す。
「いえ、突然のことで大変だったでしょう。
こちらの事は気にせず、セリドウェンはもうすぐですよ。」
マクファーソンのおばあさんが小声で教えてくれる。
「こちら教会のお嬢様、巫女のブリジット様よ。」
ふーん。レースや刺繍たっぷりのドレスだし、多分偉い人なんだな。
黄色のドレスの少女は窓の外を向きふてくされている。
「…戻りたくない。」
ぼそっと少女がつぶやく。
「そうは行きません。戻ったら叱ってもらいますよ。」
青年は笑顔だけど表情は硬い。
ふんっ、と少女は外を見ている。
「鳥になりたいわ…。太陽の烏…。」
初夏の午後の空は青く、広がる草原は太陽に反射し輝いていた。
「またお会いしましょう。」
1時間も経たずセリドウェンの都市が見えてきたので入り口で4人と別れた。
マクファーソン家と教会とは仲が良いらしく、そのまま馬車で家まで送っていくそうだ。
「僕らは入り口で手続きがあるからね。」
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ぐるりと都市を囲んでいる物々しい壁。
国中の巡礼者を受け入れられる程の大きさの都市だ。
中に入るには入場料と署名などが必要で、受付は夕方まで。
急いで入場列に並び、手続きをする。
受付に間に合わなかった人の為に
壁沿いに小さな宿屋や酒場なども並んでいる。
アルマスはブーツの中からお金を取り出し入り口で払うと
どこかの農夫の名前を署名していた。
「お金、まだあったんだ?」
アルマスはふふんと笑う。
「すごい?驚いた?結婚する?」
「すごいってだけ!」
そーいうので驚いたのは驚いたけど。はぁ。
アルマスは笑う。
「あーでも、宿代が怪しいかな。でも変なとこに泊まってもご飯が美味しくないし。」
ビディの宿くらいご飯が美味しい所は珍しいんだそうだ。
リアダンの街で噂を聞いたら、あそこは食事が美味しい事で有名だったよとアルマスが教えてくれて、なんか自分のことのように嬉しかった。
「だから、今日は知り合いの家を訪ねようと思うんだ。いいかな?」
うん。良いも悪いも無い。
自分はあのツンツン頭の盗賊になけなしのお金も取られて一文無しだ。
「ロナンは屋敷で働いていた元執事で、引退した今は教会関係の仕事をしているんだ。たまに訪ねたりするけど、もう大分おじいちゃんだ。」
ロナンさんはアルマスのお父さんが亡くなった後、引退してセリドウェンに住んでいるそう。
教会に巡礼に行く時は訪ねるし、お手紙のやり取りもしているらしい。
「この街は結構大きいから、疲れないようにゆっくり行こうね。」
手を繋いで歩きだすけど、さっきから気になってた事。
落ち込む原因の一つ。
「アルマス、ほっぺが腫れてきてるけど大丈夫…?お医者に行かなくてもいい?」
「オイシャ?ああ、このくらいなら大丈夫だよ。ありがとうね。」
・・・。
「プー。回復魔法は、植物の精霊さんが得意なんだよね?」
騒がしい広場を歩く隙に小声で呼びかける。
『ここにはいないな。光の精霊ならいる。』
「精霊さんって小声でも命令聞いてくれる?」
『聞こえなきゃ聞いてくれねぇだろ?常識的に考えて。』
うう~…。そうだけど、そうなのね。
『突然叫び出す不思議ちゃんって思われといたらいいんじゃないか?』
「やだよ!」
「ん?ワカ、どうかした?」
「アルマス、ううん。何でもない!」
アルマス、申し訳ないけどいい方法思いつくまで少し待ってね。
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「ロナン!久しぶり!」
「アルマス坊っちゃん!!」
3、40分程歩いただろうか。
薄暗い細い路地にある入り口、2階建ての小さな家、重厚な重いドアが開くと、、
すごくマッチョな白髪のお爺さんだった。
解像度とかわけわからんこといってすいませんでした。
悩んで更新止まるくらいなら好きに書きます。




