第一章 6
一ヶ月もサボってましたw
またよろしくお願いします〜
「んーまだまだね〜表現したいものはわかるようになってきたけど、これじゃまだ一つに絞りきれないわ。選ぶものを考え出すためには知識がいるのね。わかる?だからももかちゃんは辞書でも聞いてなさい。」
母さんもとい先生のデッセージ特訓が始まって2時間がたった。インターハイクラスの実力者である先生は指示が的確でとてもわかりやすい。でも厳しくもある。
「はる?これが3分で表現できなかったらお小遣い減額ね〜?」
強制的にお小遣いを賭けられたり…………
「描いてる途中に一言でも喋ったらこの座禅棒で叩いていくからねー。」
と言ってすごく叩きたそうにしていたり………
それを言う先生自身はボリボリとポテチを食べ、優雅?にコーヒーを飲んでいたりしていた。
そういえばももかはすごく静かに描いている。とても集中しているようだ。
「そろそろ腕試ししてみますかねぇ!二人とも一旦ストップ。ちょっとテレビの前に来て」
描く手を止めた僕らはテレビの前に座る。
「いくぞー」
と先生がリモコンのスイッチを押すと…
何も起きなかった。電池が入ってなかった。天然が発揮されたんだ。
「アハハ…電池入ってなかった(笑)ちょっと取ってくるねー。」
と走っていった。
「「………………」」
ももかはうちに来てからほとんど言葉を発していない。一体どうしたのだろう。母さんの前で緊張してるわけないし…
「うううーーーやああああーーーー!!」
急にももかが叫んだ。とうとう壊れました。という合図だろうか、僕の肩をもってがっくんがっくん揺すってくる。
「はーちゃん!!わたしデッセージ始めて良かった!はーちゃんのお母さんがすごい人だったのはびっくりしたけどやっぱり楽しいよ!!」
かなり満足してくれたようだ。急にデッセージを始めると言い出したときはすぐ飽きると思ったけど案外本気だったんだな。
「喜んでもらえてよかったよ。部長やゆうさくくんを驚かせるために特訓するよ?死ぬんじゃないよ?(笑)」
「はーちゃんこそ!」
あれから何時間描いていただろう。空が明るくなってきている。それに新品の鉛筆がすごく短くなっている。母さんは少し前に寝て、30分ほどで起きももかをしごいている。
ももかは…まぁ…戦っている。
眠気と…………