第1話【来ちゃいました(笑)】
書き始めたばかりでまだまだ未熟ですが、生暖かい目で見て頂けたら幸いです。
突然だが質問をしよう。
妹と二人で沖縄へ旅行に行ってホテルのプールでカクテルを飲みながら優雅なひと時を過ごし、夜の街を散策していると見るからに怪しい格好をしたおばあちゃんに占ってあげるからと言われ占ってもらっていたら、気が付いたら辺り一面何もない草原にいたら君はどうする?
え?俺はどうしたかだって? 俺はとりあえず、
「どこだここおおおぉぉぉぉぉ‼︎‼︎‼︎」
って大声で叫んだよ。
まぁ でもさ、いきなり訳のわからない草原にいたら皆こうなるよね。
んでもって、俺がいま何をしてるかと言うと、草原で寝転がってる。何故かって? 愚問だな。動く気力が無いからに決まっているだろ。
それから飄々と流れる雲を眺めてどれくらいの時間が経ったのだろう。体感的にはまだ3時間程度だ。
そんなことを考えていると、草を踏み鳴らす音が聞こえ、音のする方を見ると妹が歩いて来ていた。
「あっお兄ちゃん! なんでこんなところに寝転がってるの? それにここどこ?」と、慌てている様子もなく、普通に聞いてきた。
はぁ…… なんでこんなにも俺の状況と心境を察する事のできない馬鹿が多いのか……。溜め息まじりに俺は答えた。
「まりあ、そんなもん、動く気力が無いからに決まっているだろ?どこかもわからない場所で無駄に体力を消耗するより寝転がっていた方が体力を温存できるし、何より楽だからな」と、だるだるしく言った。
そう言えば、俺たちの事を話していなかったな。
俺は逢条綾。22歳。ブラック企業に勤めている。
妹は逢条まりあ。20歳。カラオケ屋のバイト。
まぁ 俺たちの事はこれくらいして妹とこれからどうするかを話し合おうとした時、俺はある事に気付いて、驚愕を露わにした。
空を飛ぶ翼の生えた恐竜ーーーー 所謂、ドラゴンと呼ばれる伝説上の架空の生物を。
まりあも俺の様子に気付いたらしく、空を見上げて目を丸くしていた。そして俺たちは
「「ドラゴンだ……。ペットに欲しい‼︎」」
と、ハモり目を輝かせていたが、空を飛んでいるため、諦めるしかなかった。
だが、俺はもう一つ気付いた事がある。それは、ここはラノベ小説などによくある異世界と呼ばれる、剣と魔法と冒険の世界だ。
異世界召喚で世界を放浪しながら魔物や魔獣をテイマーしてメシを作ったりする物語や仲間に裏切られて殺された勇者が神の力で過去に戻って仲間だったやつらに復讐していく物語などと同じだ。
まだ、剣と魔法は見てないけどな。
ヤッベ、テンションめっちゃ上がってきた。この事をまりあに伝えると見るからにまりあのテンションも上がっていた。
なにせ、俺たちの憧れの世界だったからだ。こうしてはいられないと、街へ向かうべく、俺たちは風の吹く方へ適当に歩き始めた。
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