序章
アングラ好きな若者たちの間で、密かにブームのケータイアプリがあった。
『使鬼神システム』
と言うケータイアプリだった。
「使鬼神システム?おもしろいのか?」
「面白いとかの次元じゃねーよ!いいからダウンロードしてみろって」
そう友達に言われて、少年はアプリをダウンロードした。
アプリのダウンロード方法はややこしく。
まず、手打ちて登録用サイトのURLを打ち込む。
大手検索サイトでは検索できないサイト飛ぶ。
そこでメールアドレスやID・パスワード、ニックネームに携帯電話番号を登録。
後日、登録したメールに専用のアプリダウンロードサイトのアドレスが届く。
「おい、すぐ遊べないのかよ」
「あー、そうだったわ。代わりに俺のを少し触らせてやるって!」
友達はそう言ってケータイを取り出すとアプリを起動した。
「これ、俺が捕まえた『鬼』だぜ!」
友達が嬉しそうにそう言うと、ケータイの画面が強い光を出す。
「うお、眩し!」
気が付くと、友達の横には『異形な姿』の少女が立っていた。
「えっ!?だれ?」
「すげーだろ?こういう『鬼』を捕まえて、戦わせたりするゲームなんだぜ!」
「ナニコレ?立体映像か?触れんの?」
「へっへっへ、そこがミソなのよ。マジもんの本物!触り放題、捕まえたら触り放題!意味分かる?」
友達は嬉しそうにそう言うと、ケータイから出てきた少女の体を触った。
少年は生唾を飲み込み、友達がアプリをススメてきた理由を理解した。
『仕鬼神システム』とは、『鬼』と言う現実に触れる人の様なものを戦わせるゲーム。だが、チョット頭を働かせれば、別の用途にも使えるアプリなのだと。
「な、なあ。その子『鬼』って奴なんだろ?そんな事して襲って来ないのか?」
少女の体を弄る友達に少年は、不安と期待を込めて聞いた。
「こないこない。使役する鬼神のシステムだぜ?もうやりたい放題よ!」
「これは良いアプリを教えてもらったわ」