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序章という名の始まりの合図

変わり映えのしない平凡すぎる毎日。そんな日々に退屈するのはもはや若者の義務のようなものになっている。

 ここ、私立穂希(ほまれ)高等学校の一教室。その一番窓際の隅っこの席に座っている少女、立花若栄(たちばなわかな)もその一人だった。

 期待に満ちて入学した高校もたかが一か月で簡単に飽あいてしまうのだから、人間の慣れというものは本当に末恐ろしい。しかも、クラス内で早くもグループ形成がなされている中で若栄はどこにも属していなかった。ようは『ハブられている』訳だ。

 もっとも、本人は全く気にしていなかったが。なぜなら、いつも外を眺めていたら気づけば周囲が距離をとっていたのだから。元々、自分の容姿がとっつきにくい感じであることは知っていた。切れ長の瞳に鉄面皮とあらば近づかない方が得策だ。本人もそう思っていた。だから、放課後にどこかへ一緒に行く友達も居ない。

 授業が終わればすることはいつも同じ。まっすぐ家に帰って、兄の壮汰と他愛無い(筆談)をする。それが今日ばかりは違った。自分が望み焦がれていた刺激がすぐ近くに迫っていた。

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