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プロローグ
魔法のあいらんどで連載していた作品です。
作者は美和です。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、内容は同じです。よろしくお願いします。
少年はどうしても知りたい事があった。
誰もが訝しがる、実に可変しな環境で、
「いつかすべてが解るときがくる」と信じていた。
だが、それを知るまでに少年に教えるはずだった人物は、この世から居なくなってしまった。
僕はきっとその人を愛していたんだろう。
少年は確信する。これまでの扱いを思い返しても、その人物が去った事は何よりも寂しい。
──それが例え信憑性のないものでも、僅かな時間でも、確かにそこには愛が存在したんだ。
もう一度、あなたに会いたい。
だから今を愛する。
いつか笑って再会できるように……。