第肆話 戦
緋色一行は基地への長い道のりを歩き続けていた。
「そういえば果子さんの自壊魔術って何なんですか?」
「私の魔術は『BGM』。ヘッドホンから流したBGMにあった空間を作りだせる。簡単な物なら自壊の効果も受けない。ひとつやってみるか?」
「そんな簡単に出来るんですか!?」
「ああ。それでも体力は使うからね。感謝しな。」
『川』
BGMから流れる水の音に合わせ、周りの空間は山奥の川のようになった。
「す…凄い!ちゃんと水にも触れられる!」
「でも、その魔術の種類は、まあ、じゅっつくらいしかないからね。」
「こいつしつこいですね。」
「もしかして栄光お前、緋色にもそんなことずっとやってたのか?」
「実際にはBGMの種類は無限大だから10なんてものじゃ無いけどね。」
何故か栄光が誇るように言った。
「なら、緋色お前の魔術は何なんだ?」
「そういえば僕も知らないんですよね。栄光何なんだ?」
「今思ったけど何で果子には敬語で僕にはタメ語なの?」
「まあいいや。話を戻すね。まず緋色くん、自壊魔術というのは大体はボスに聞かされる。けど、緋色くんはボスに聞かされてないから知らないんだ。」
「そうなると、栄光も知らないんだな?俺の魔術。」
「いや知ってるよ?」
「じゃあ回りくどい言い方すんな馬鹿!」
果子がツッコミを入れる。その通りである。
「生き返せてすぐに通信機器、『グレープ』で教えてくれた。緋色くんの魔術は『人喰い』。とは言っても別に人を喰らう怪物になるわけじゃないけどね。技の内容とかは、成長の仕方による。」
「へー(棒)」
「おかしいな。僕質問されて答えたはずなのに…」
そんなこんなで歩いていくこと数分、何の変哲もないバーガー屋についた。
「結構…古びてますね…」
「ああ。別にここが基地な訳じゃないぞ?」
「ご注文はいかがで?」
店内に入ると、奥からボロボロの老人が来た。
「『イタリイハチキ』ひとつ。」
「かしこまりました。」
注文をした途端、先程とは打って変わって、丁寧な口調で老人は言った。
「今何を注文したんですか?」
「見てれば分かるよ。」
「お待たせしました。こちら『イタリイハチキ』でございます。」
そう言うと老人はケルベロスの可愛らしいぬいぐるみを持ってきた。
「これに触れば、基地に移動できるよ。」
果子が触れようとした瞬間、果子の手が撃ち抜かれた。
「っ…!?」
「大丈夫ですか!?果子さん!」
「問題ない。今はクローン体だ。驚いただけだ。」
果子が冷静になって言う。
「つけられてたみたいだね。」
扉の前には神野健が銃を立っていた。
「ボスの命令だ。お前ら自壊者を殺す。」
「そりゃ驚いた。
果子、緋色くん2人とも先に行ってな。僕がやっておく。」
そう言うと、健と栄光の間に火花が散った。
「さあ、始めようか。自壊者ども。」
こうして戦が始まったのだ。
第肆話 【終】
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