あなたに一番に伝えたい
「姫!!」
昼休みの教室に、高い声が響き渡る。
口の中のものをなんとか噴き出さずに済んだ俺は、慌てて教室の入り口に目をやった。しかしそのときには、既に俺の元に騎士様が駆け寄ってくるところだった。
「き、」
「なんだよ姫路、その子どうしたの?」
俺の腰に抱きついた騎士様を見て、一緒に飯食ってた友人が問いかけてくる。
それになんと言い訳しようかと思いながら、同時にどうして騎士様はここにいるのだろうとも思い、俺はあわあわした。
これはやばいのでは。俺ショタコンとか言われたらどうしよう。いや違うんだ! 確かに騎士様のことは好きだけど、いまの小さい身体が好きというわけでは…!
そんな俺のあわあわを知ったこっちゃない騎士様は、きらりと瞳を輝かせ、俺に何かの紙を差し出した。
「な、なんですか?」
「姫!ご覧ください!なんと身長が、昨年度から3センチも伸びたのです!!」
あ、いま教室の空気が和んだ。
どうやら初等部は今日、身体測定だったようだ。紙は、その結果表だった。
この調子ならば、姫の背丈にもすぐに追いつくことができそうです!と意気込む騎士様の頭を、がんばれよチビ~、とほんわかした様子で友人たちが撫でている。
ちなみに脱走者は俺が責任を持って初等部棟まで連れて帰った。




