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目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜  作者: 楠ノ木雫
第三章 幸運のしるし

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◇23 カリナ・メルト伯爵令嬢

 私は今、お母様に相談中である。その相談内容は、とある人物の事だ。


 カリナ・メルト嬢。数日前、初めて王宮に行った際に助けてくれた人。お礼をしたかったんだけどどうしたらいいか分からずそのままとなってしまっていた。



「カリナ・メルト……メルト伯爵のご令嬢かしら。確か一人娘がいるって言っていたから、その子ね」


「あの、助けていただいたのでお礼がしたいのですが……」


「じゃあ、屋敷に招待してはどうかしら」


「招待、ですか?」


「えぇ、お茶会を開くの。アヤメちゃんは初めてだから、2人だけでも大丈夫よ」



 お茶会に招待か。お茶会って、まだナナミちゃん達としかしたことがないよね。何回もお茶会をしていたけれど、大丈夫かな、出来るかな。


 でも、私の考えはお母様には丸分かりだった。大丈夫よ、好きなようにしてみなさい。と言われてしまって。


 じゃあ、頑張ってお茶会を開いてみよう。とりあえず、招待状を書かなきゃ!



 お母様からアドバイスを沢山貰いつつも、何とか準備が進み、やっとの思いでご令嬢をお茶会に誘うことが出来たのだ。



「ご機嫌麗しゅう、アドマンス嬢。本日はお茶会に誘って下さりありがとうございます」


「こ、こちらこそ。来てくださってありがとうございます、メルト嬢」



 だいぶ緊張気味ではありつつも、彼女をお庭の東屋にご案内した。やっぱり、誰かをご招待するとなると、ここに連れて行きたくなっちゃう。今日は天気がいいし、とっても素敵なお庭だし。



「あの、先日はありがとうございました。どうしたらいいか分からなかったので、メルト嬢に声をかけてもらえて助かりました」


「出過ぎた真似をしてしまったかと思ったのですが、そう言っていただけてとても光栄です」



 私はまだ社交界とかそういうのってよく分からないし、そもそもそういった集まりに行った事すらない。だから、そういう対応とか上手く出来ないのよね。


 だからあの日、メルト嬢が助けてくださって本当に助かったし嬉しかった。



「確か、アドマンス嬢は異世界からいらしたんですよね? こちらに来てあまり経っていないとお聞きしました。お役に立ててよかったです」



 あのご令嬢達の時にも思ったけれど、こっちに来てあまり経っていないのにもう私が異世界人だって事が広まっていた事にびっくりした。それだけ、情報が広まるのが速いって事だよね?



「今回、アドマンス嬢からお手紙を頂けて本当に嬉しかったです。今社交界ではご令嬢の話で持ちきりなのですよ。とっても素敵なブランドを立ち上げたって。まだ私達と同じお年なのに、もう事業を立ち上げているだなんて。私、感動してしまいました」


「えっ」


「貴族界での女性は、結婚が全てなんです。どこかのお屋敷にお勤めに行ったり、家庭教師になる女性はいらっしゃいますが、それは花嫁修業の一環にしか入りません。こんな、自分で事業を立ち上げるなんてことは、中々出来ませんよ」



 なるほど……結婚が全てなんだ。確か、地球でも結婚が一番大事って言ってる人は少なからずいた。そういう人達と考えが一緒って事か。



「それに、ご令嬢はまだ未婚でしょう? ご令嬢のお母上に当たるアドマンス夫人やレストリス夫人もとても有名な事業を展開していますが、ご結婚なされてからでしたから。だから、ご令嬢は私の憧れなのですよ」



 あ、勿論そのお二人も私にとって憧れの人達ですよ! と修正している。でも、雲の上の人達という感覚らしい。



「だから、応援させてください。私でよければ、困った事があればおっしゃって下さって構いません。全力でお支えしますよ!」



 最初、アクセサリーを作らない? とお母様に提案された時は色々と不安な部分がいくつもあった。けれど、こう言ってもらえると、作って良かった思える。嬉しいな。


 社交界では、【クローバー】のアクセサリーを付ける令嬢や夫人達が自慢しているのだとか。次こそは手に入れてみせる、と躍起になっている人達も多いらしい。


 次の販売では、量を増やしたほうがいいのかな。でも、お母様は希少性を、とかって言ってたからなぁ。そこはお母様と相談してみよう。


 彼女には、カリナと呼んでくださいと言われたので、私の事もアヤメと呼んでくださいとお願いした。何となく、お友達になれたような気がする。こっちに来てまだ少ししか経っていないけれど、お友達が増えてくれてとっても嬉しいな。


 カリナは、私の知らない社交界の事を沢山知っていて、色々と教えてくれた。



「アヤメ、この前ルセロ嬢からのご招待断らなかった?」

 

「え? あ、うん。丁度立て込んでて忙しくって」


「やっぱり! ルセロ嬢がそれ言いふらしてたのよ。理由もなしに私の招待を断られたって」


「えっ」



 いや、理由書いたんだけど……?


 レッスンもあるし、【クローバー】制作で立て込んでいた。それに、まだ社交界に出るには早すぎるわとお母様に言われていたし。負担がかかってしまうから、もう少しこの生活に慣れてからと約束していたから丁重にお断りしたはずだ。


 でも、そんな風に言われてしまっていたとは思わなかった。断り方、間違った? でも、お母様に断り方を教えてもらったし、マリアにも手伝ってもらったし……



「あと、もしかしてアクセサリー作ってってお願いされたでしょ。その事も3日前のパーティーで言ってたの。令嬢の為に沢山よくしてあげたのに断られたって、図々しいわよね~」


「あ、はは……」



 それは、多分あれだ。王宮での出来事があった後に送られてきたあの手紙。花束と一緒に送られてきて、この花で作ってくれって書いてあった。


 でも、あそこで作ってしまったら他の人達も真似してお願いされ作る羽目になっちゃうし。だから断ったんだけど、そうは思ってもらえなかったみたいね。今度また会ったら何て言われちゃうんだろう。怖いな。


 この国の社交界というものは色々と難しそうだ。



「今日はありがとう、楽しかったわ」


「私も! また、お茶会に誘ってもいい?」


「勿論よ! 私も招待するね」


「うん、待ってるね!」



 そうして、お茶会は何事もなく終わることが出来た。同じ年代の女性ってナナミちゃんだけだったから、もう一人増えて嬉しいな。沢山楽しいお話が出来て本当に良かった。次、いつ会えるかな。あ、今度【なかむら】に連れてってあげようかな。和食、大丈夫かな? ふふ、楽しみだなぁ。



 もしよろしければブクマ、評価、ご感想などなどよろしくお願いします。特にご感想やレビューなどがあればとても嬉しいです。励みになります!

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