16話 北欧ってていでオナシャス
前回までのあらすじ
学校の一部で話がでた王女の正体が北欧美人とかなんとか。
見当違いに安心。
そして・・・
大き目のデスクの書類を見ながら老人は口を開いた。
「報告書からの内容には目を通している。
やはり無機物からの生物の発生はないと言う事か」
それに答えたのは秘書の女である。
「そのようです。現在も世界をシミュレーションしていますが意図的に生み出さねば生物事体が生まれる事はありませんでした」
これは地球と言う世界をシミュレーションしての話だ。
数百年の昔20世紀頃に提唱された
「現在の世界が上位の存在にシミュレーションされた作られた世界」
ではないかというバカげた理論である。
その実験が数百年の後に行えるようになった今だから言えるのである。
世界を構築すると言われる粒子だがこれは実際はすべての物質になる物質であるとする。
仮想君間で言うならリソースだった。
そしてそのリソースが足りなくなれば追加する事が容易にできるのである。
これが無限に広がる宇宙と言う事だろう。
これらは中の人間には認識不可能なリソースなのだ。
実際に物質になった時、初めて認識する事が可能となるまさに暗黒物質そのものだ。
その結果から、現行世界に何らかの干渉を行っている上位存在が居ると判断できるのだ。
今の我々のように。
そして、その世界へと向かうのにコンピュータ制御のロボットから実際の人間にまで発展したのがこのシステムだ。
当然だが、メリットが無ければ誰もこのようなシミュレーションは行わない。
「何の為にと言う疑問は残りますが、我々と同じ考えで行ったとすれば納得がいきます」
これは極秘国家プロジェクトの一環である。
国を挙げてとある王女の命を救うというものだ。
現在、その副産物がかなりの資金源でもある。
「我々は外からの意思一つで簡単に滅ぼされるという事だろうな」
「恐らくですが・・・地球で過去に起きたとされる絶滅劇はすべてそうだと思われます。
彼らも原初の生命から恐竜が生まれるとは思っていなかったでしょう。
超加速世界ではちょっと目を離した隙にどうなっているかわかりませんからからね」
作り出したAI世界の神に中から監視させる事が一番の安全策ではある。
彼らから見た我々は別次元の存在となるわけだがその世界に行き来する事は以前からできていた。
そこで登場するのがフルダイブ技術である。
ナノマシンテクノロジーで人体強化ができるまで発達した時代である。
下手をすれば拳銃の弾丸を避けれるレベルまでの強化が可能であるのだ。
ただし、そこまでの技術が人の人生では難しいのである。
実際練習して当たれば怪我では済まないのだから。
そこで使われるたのがこのシステムだった。
仮想空間での実戦訓練。
最強の兵士の育成を目的とし倫理観を無視したプロジェクトだ。
作られた仮想空間での動きを強制的に人体へとフィードバックする事でありえない速度での実技の習得と肉体改造が可能となった。
それらに使われたのはデザインチャイルドと呼ばれる人工授精により作られえた子供だ。
生まれながらに身体、知能のレベルが飛びぬけた人種だ。
成功した者にはそれぞれの活躍の場が作られている。
これらはとある軍事大国ではまず出来ない事であったのだ。
それらの情報提供により莫大な資金を持ち数歩先の技術を行くのがこの「イルファーナ王国」である。
今現在、王女の救出には至っていない。
旅客機の墜落事故により失われたその身体の大半は培養され再生している。
魂の無い身体だけがそこにあるのだった。
「βテストと称してゲームと偽り、再度現実世界と魂の繋がりの大規模テストが行われます。
おそらくデータの把握だけでも相当な量になると思われます」
「そうか。婿殿もがんばっておるらしいじゃなか。
もちろん危険はないのだろう?」
「シミュレーションの世界をゲームとして遊ばせるのは別の意味で危険ではありますが。
制限時間や能力制限等を行い対応しているようです。
ディーアメディカル社の簡易の機材程度ではフィードバック自体は起こりえませんので問題はないかと」
うむ。と納得する老人。
「後は流出の問題があるが、そちらはどうなっている?」
「ゲーム内からのデータの持ち出しができない様になっています。
その点でゲームとしては不満が出る事間違いなしですが・・・。
今現在の実験内容を知られるのは困りますからね。
こちらで情報規制されたデータのみを出しているようです」
老人はそれを受けて満足そうに微笑んでいる。
「それとそろそろお時間です」
「そうだったな。うっかりしていた。今日も『01』として報告会を開くとするか」
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