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玄関は、顔ですからね。整えられるなら、整えましょう。

「では、そろそろ、訓練学校に行く準備をしましょうか」

そういって、リカさんが先導して歩く。

「はい」

俺の心なんだけどなぁ。何で、俺より知ってるの。って、入ってきたからか。でも、俺は、まだ自分の家をしっかりと見回っていない。早く、どんなことになっているのかを見たい。


読書の部屋を出ると、次は、趣味の部屋だ。出てきた読書の部屋のドアは、なんと本の形をしていた。これは、面白い。そして、次に目についたのが、ゲームの部屋。様々な時代のゲーム機がドアの近くに散らばっていて、ドアはどう見ても液晶。あれはテレビか?近づいて触ってみると、ブラックアウトしている画面に手が滑り込んだ。


面白い。ゲームは、自分が主人公になっているわけか。だから、画面から入る趣向になっているわけだ。入ってみたいが、時間がないだろう。

次に目についたのが、スポーツの部屋だ。バスケやラグビー、スノボーやら、バトミントンなど、俺が今までに体験したことがあるスポーツの全ての道具が、ドアの周りに整然と飾られている。ゲームの部屋の前とは全然違う。


これは、おそらく、厳しい指導者がいる中で体験してきたスポーツと、家でだらだらやっているゲームとの差だろう。心を具現化すると、ここまで違いが出るのか。


「面白いですよね。これを無意識の自分が作っていたなんて」

「うん。無意識だからこそ、こんな風になるんだろうね」

「ええ。では、先に進みましょう。あとでゆっくり見てください」

その言葉に促され、まだ、部屋はあったがドアをくぐる。すると、玄関ホールに出た。


「すごいな、こりゃ」

ちょっと圧倒されるくらいの美しい玄関ホールがそこにはあった。出てきたドアは、白色で、様々な所に細工がされている。ぱっと見て、これが趣味の部屋だとは思わない。

だか、よく見ると、その細工が全て趣味をかたどっている。


高い天井には、葛飾北斎の晩年の作品である、海の渦の絵が描かれており、しかも、それが動いている。ホール自体は、白で統一されているが、所々に絵画や彫刻、ガラス製品が置かれている。高級そうな戸棚には、映画で使われた小物が置いてある。

完璧に、外用の趣味だ。

そして、ネコのぬいぐるみが置いてある。


違和感が半端ないが、これは、俺のよく使う手。ちょっとした弱みを見せた方が、人に信頼されやすいという心理学を応用した手だ。俺は、ネコが好きだと言う。俺は、結構長身で、スポーツをしていたから、ガタイもいい。そんな人間が、ネコ好きだと言うと、大抵の人は、笑顔になる。


「タカさんの玄関ホールは、ステキですよね」

「ありがとう」

「なかなか、こんなに整った玄関ホールは、ないですよ」

「そうなんだ」

「ええ。色々な人の案内をしてきて、玄関に入れてもらうことはありましたけど、こんなに外向きじゃないです」

「ばれてる?」

「ええ。そりゃ」


やっぱりか~。だって、転生の部屋まで見ちゃってるもんな。

「普通、島の庭が、外用の顔なんです。玄関は、第1の心です。それなのに、玄関も外用にしているから、心の奥行きが深いんですよね。私、初めて来た時は、この人、人間じゃないかも?って思いましたもん」

「そうなの?」

「ええ。でも、奥に進めば進むほど、人間らしさが出てきて、とっても面白かったです」

「そりゃ、良かった」

ん?素直に喜んでいいのか?まぁ、いいか。


「では、いよいよ家の外に出ましょう。」

「うん。楽しみだわ」

投稿した後に、編集することが、よくあります。

ご理解の上、お楽しみください。


理由は、私が、何をどこまで書いたのか忘れてしまうため、毎回、読み直して続きを書きます。

その時に、気になると編集するからです。

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