第87掌 同じようなことは何度でもある
ちょっと遅れちゃいました。
まだ忙しい時期が続くのでこんな感じで遅刻することもあるかもしれません。
が、それでも出来るだけ毎日投稿はしていきたいなと思っていますのでよろしくお願いします。
ギルドにやって来ると、少し慌ただしい感じでギルド職員がバタバタしていた。
「なんか騒がしいな」
ダンガも気になるようだ。
「なんだか、ベルルクの時のことを思い出しちゃいました」
リリアスはベルルクでの緊急依頼のことを思い出しているのだろう。確かに、同じ空気を感じる。
「まあ、もし俺達に何か用があればすぐに声を掛けてくるだろうし、気にしなくてもいいだろう」
そんな気楽な事を言いながらギルドの依頼を物色し始める。服の性能を確かめたいから多少は強い相手と戦いたいな。でも、そうそうそんな相手もいないし。
「どれにしようかな~」
「無難なのを選んでおけばいいじゃない」
アメリアがそう提案する。
「う~ん。確かにこの依頼の感じからしてもそうした方がいいかも」
そしてアメリアの提案にあっさりと乗る俺。
「よし。じゃあ、これにするか」
そう言って手に取ったのは「ベトネス複数匹討伐収集依頼」だ。まあ、この依頼はレストランとかから出ていることがすぐに分かる。討伐したベトネスを持って帰れってことね。まあ、リリアスとのデートの時に食べておいしかったし、協力するかと思ったのが今回の決め手だ。
「それじゃあ、受付に出しに行くか」
「「「はい(おう)」」」
そんなわけでさっさと移動して受付嬢のいる受付まで依頼書を持って行く。慌ただしさは継続中なので最初は受付に誰もいなかった。数分待っているとようやく受付嬢・・・ではなく、男性のギルド職員がやって来た。
「あれ?受付嬢じゃないんですね」
俺がそういうとギルド職員の男性は申し訳なさそうに笑うと理由を教えてくれた。
「今、彼女たちは他の仕事の後処理に追われていてね。僕もなんとかここに来たけど、まだ他のやらなくちゃいけない仕事が残っているんだ。申し訳ないんだけど、ササッと依頼の受注を終わらせてもらってもいいかな?」
「そうですか。確かに忙しそうですし、こちらからは特に文句とかはありません。待たなくちゃいけないわけでもないですし、ササッとやっちゃってください」
そんなわけで依頼をササッと受注。そして邪魔にならないように急いで外に出た。
「本当に慌ただしかったですね」
リリアスは少し申し訳なさそうに呟く。
「ああ。まあ、忙しいのに出来るだけ丁寧な対応をしてくれていたし、特に文句はないな」
ダンガはそう答えて一人納得する。
「確かに。普通なら今日はやめてくれとか平気で言われそうな雰囲気はあったわね。それであそこまで丁寧な対応が出来るんだから大したもんよ」
アメリア先生は王都のギルドに対して結構な高評価を付けていた。
「それじゃあ、長引かせるのも悪いし、サクッとクリアしますか。服の性能テストとかは今度と言う訳で」
「そうだな。今日はそうした方がいいだろう」
「私もそう思うわ」
アメリアの横でリリアスがうんうんと小さく頷いている。これで全員意見が一致したな。
「よし。それじゃあ、行こう!」
「「「おお!」」」
チームで行動できる最大速度で依頼を開始した。先頭は知識が豊富なリリアス。その後ろが後ろも前も対処してメンバーを守れるようにするために俺だ。次が審判を持つアメリア。そして俺ほどではないにしろ、かなりの防御力を持つダンガが最後尾だ。この隊列は気づいたときには自然に構成されていた隊列だ。まあ、急いでいる時とか重要性の高い目的があって移動するときはちょくちょく隊列の順番は変わるんだけどね。
・・・
リリアスの案内というか、知識によって王子派の拠点があった森の中にいたベトネスをサクッと二十体ぐらい討伐した。今回は食用のモンスターと言う訳で出来るだけ傷が出来ないように頑張った。まあ、簡単に言えば首をスパッと斬ったんだけどね。これなら体に傷はつかない。首を斬るだけであっさり倒せるので思った以上に早く終わった。時間にして一時間ほどだろうか。まあ、探したりする時間とかもいるのでこのぐらいは早い方だ。
収納袋に二十体ほどのベトネスを入れ、ギルドに戻るとまあ、当たり前と言うか、当然と言うか、まだ中は慌ただしかった。
「これは依頼達成報告もさっさと終わらせた方がいいな」
「そうですね。行きましょう」
そんなわけで受付に行って依頼達成の報告を行う。
「あ!グラスプの皆さん!」
受付嬢のハルさんだ。このギルドでいつも俺達の担当をしてくれている受付嬢である。今日も可愛らしいパッチリとした目と両サイドに結った黄緑色の髪のツインテールがイカしているぜ。
「依頼達成の報告に来ました。確認してもらってもいいですか?」
「はい!少々お待ちください。確認の方はやっておきます。それとグラスプにアネッサ様から指名依頼を出したいとのことです。ギルド長室に入ってもらえますか?」
まあ、大体予想はついていたけどね。どうせ呼ばれるだろうと。
「分かりました」
「ありがとうございます。報酬の方は部屋に持って行きますので」
というわけでお馴染みのいつもの部屋にノックをしてから入る。
「グラスプのタカキです。入ります」
「ああ。どうぞ」
アネッサさんは焦った声色で答えた。
「それで指名依頼とはどういうことでしょうか?」
四人が全員部屋に入ったら即、事情を聞く。アネッサさん的にも今回はこの対応はありがたいだろう。
「ああ。近隣の村でモンスターの氾濫が起こった」
おいおい。結構な大事だな。
「現在は居合わせた冒険者十名ほどが対処に回ってくれているが、流石にこのままでは持たない。彼らもそこまでの実力があるわけではないようだからね」
「そこに救援に行って欲しいと言う訳ですね」
「ああ。頼めるかな?」
「まあ、ちょうど新しい服の性能を知りたかった所なんで引き受けましょう」
「そうか。ありがとう」
「お礼はいいですよ。それじゃあ、サクッと行ってきますね」
俺達はそれだけ言うと部屋から出た。
「タカキさん!」
そこにハルさんが声を掛ける。
「これ、報酬です。あと、村はフェルゲンと王都の間にある村なのでタカキさん達は知っていると思います。そこに向かってください!」
「おう!サンキュー!」
ハルさんの言葉を聞くと、俺達は王都も門まで猛スピードで走っていった。
「今回は急ぎだからMP操作でみんなの体を宙に浮かせて俺の体に固定させるぞ」
「おう」
「「へ?」」
これは拠点の改造中に出来るようになった操作の一つで、MPを使って目的のものを浮かせたり出来るようになったのだ。まあ、簡単に言えば超能力だね。
ダンガは一緒に作業していたので知っているが、アメリアとリリアスは出来るようになった時にいなかったのでこのMP操作を知らない。だから急に浮いた自分の体に驚いているようだ。
「このまま俺のスピードで走る。舌を噛まないように気をつけてくれ」
「おう」
「「は、はい!」」
ダンガは落ち着いていたが、リリアスとアメリアは少しヤケクソ気味になっていた。
「いくぞ!」
スキルを使って自身のスピードを最大限にまで高めて目的の村へと駆けだした。
読んでくれて感謝です。
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十人の冒険者って誰だろー(物凄い棒読み)
まあ、大体予想つきますよね。




