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閑話21 それぞれの思惑で動き出す者 その4



「ねーねー。そこのジュース取ってくれない?」


「嫌です」


 宇宙。


 そう表現していい空間にそんな会話をする者がいた。というか、地球神と使徒チェルムである。四角く光っている場所から出ることが出来ないのか、光っている場所から離れているジュースを取るようにチェルムに頼んでいるが、速攻で断られている。


 感覚はすでにコタツである。


「なんでさー」


「あなたが動けないことをいいことにだらけまくっているからですよ!タカキさん達は色々と頑張ってるんですよ!!少しくらい手助けしたらどうなんですか⁉」


「この状態じゃ権能とか何も使えないの知ってるでしょ」


「タカキさんに助言くらいしてくださいよ!っていうか、使徒の権能のことを教えてなかったんですか!?タカキさん、使い方が分からないってめちゃくちゃ困ってましたよ!」


「あー。あの無茶苦茶な固有スキルのせいで疲れ果ててたからねー。あのスキルを当て嵌めるなら主天使しかいなかったし」


「主天使って扱いがめちゃくちゃ難しいやつじゃないですか!なんでそんなのをタカキさんに与えちゃってるんですか⁉天使の権能の中でも最も扱いが難しいんですよ?それを地球では人間でしかなかったタカキさんに渡してどうしろって言うんですか」


「ごめんごめん。正直、説明しなくても大丈夫かな~なんて思っていたから何もしなかったんだよね。遂次助言はするつもりだったから別にその時に困ってたらでもいいかなって。でも、地球側との齟齬というか、ズレをなくすために時間を止めなくちゃいけないっていう問題が起っちゃったし。チェルムが言ったんだよ?」


「確かにこちらの世界と地球とでは元々の時間の流れが違います。でも、それでも時間は進みます。地球ではいなくなったタカキさん達に大騒ぎでしょうし、地球に帰れた時に大変なことになります」


 時間のズレは出来るだけない方がいい。そうチェルムは判断したのだ。


「はいはい。だから出来るだけそうならないように時間を地球側だけ止めているでしょ」


「ええ。人間の人生を変えたんですからこれくらいの労力は厭わないでください」


「まあ、人一人じゃなくて三十人弱だもんなぁ。流石にこちらのミスだし、しかも敵国ライドーク神国に召喚を横取りされる始末。頑張るしかないわ」


 最初の頃を振り返ってそう自分のしてきた失態を思い出した。


「それじゃあこっちの溜まった書類もサクサクお願いしますよ」


「うっそ。まだそんなにあるの?さっき終わらせたやつの二倍ぐらいない?」


「実際に二倍ですから」


「上司に対する行為と敬意が感じられないんだけど?さっきも顔の縦幅ぐらいの量はあったんだよ?その二倍って・・・」


「頑張ってくださいね」


 そう言ってジュースだけ取ってあげてからその場を離れていくチェルム。どうやら他にもする仕事が残ているようだ。


 先程の雑談程度ならもう行くと言わんばかりだ。ぐーたらな上司を持って大変である。


「さて。確かに放置し過ぎたかも。ちょっと後でタカキに挨拶だけでもしておこうかな。紙に書いての手紙なら別に権能ってわけでもないからな。うん、そうしよう」


 そう言ってどこからともなく白紙の紙とシャーペンが出てきた。


「適当に挨拶っと。あと、天使の権能の力の使い方・・・だったよな。それも言いたいところだけ、流石に流失してどこかの国に漏洩してしまうことも0ではない。だからこそのお手紙を中継有でチェルムに渡してもらってタカキ本人に直接に教えるとしよう」


 完全にチェルムは携帯電話の代わりになってしまっているようだ。自分の部下の扱いがかなり雑だが、神の考えからしたらそれは普通のことかもしれない。


「流石は神の身の回りの世話から掃除、洗濯、軽い戦闘などの雑事を全てこなしてくれる秘書。なんだかんだで頼りになるよねー」


 本人がすでにいないのに中継役は決定事項のようだ。


「・・・・・・それにしても、なんかチリチリとした感覚があるんだけど、誰かいる?のぞき見ってのは趣味が悪い気がするんだけど?」


『っ⁉』


 地球神がその言葉を言った瞬間、その誰かは一瞬だけ動揺をして、気配を完全に消した。


「多分、敵の眷属の誰かかな?自分の主と同格の神相手にバレないと思ったのかね~。流石に傲慢が過ぎるけど」


 ヤレヤレと肩をすくめながら眷属を馬鹿にする。


「多分、アリトスかな?他の眷属ならこっち側を覗くことも出来ないだろうし」


 あっさりと誰が覗いていたかも分かってしまう辺りは流石は神と言えるだろう。


「こちらの様子を窺うのはまあ、敵対中なら当然のことっちゃあことかな。まあ、覗くことぐらいしか出来ないだろうし、放置でもいいかな?」


 ゴロンと寝返りを打つ。


「まあ、念のための部下の何人かに軽く探らせてはみるかな」


 面倒くさそうに手を軽く振る。すると、数人が急に現れた。


「向こうにバレない程度でいいから何か企んでいないか調べてみて」


『『『はっ』』』


 神の命令を受け、一瞬でその場から消える。地上へと向かったのだろう。


「これでいいかな?さてと、溜まった仕事を片付けてさっさとタカキ君に手紙でも書くかな~。それが終わればまたゴロゴロしよう」


 どうしようもなく、だらけている。


 これが原因で手痛いしっぺ返しを受けなければいいが・・・。そんなことをこの場に身内の誰かがいたら思ったに違いない。




読んでくれて感謝です。

感想・評価・ブックマークをしてくれると嬉しいです。

よろしくお願いします!


これで閑話は終了です。

一週間だけお休みをもらい、19日から本編開始の予定ですのでよろしくお願いします!

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