第41掌 領主の依頼
本日二話目の投稿です。
どうぞ!
そんなこんなで次の日。
俺達はギルドに来ていた。勿論のこと、依頼をこなすためだ。
「タカキさん。指名依頼が来ています」
ギルドでリリアスたちと依頼を物色していたらそんなことを受付嬢から言われた。ちなみに言って来た受付嬢は一週間前に支部長室で俺を攻撃してきた受付嬢だ。
「俺に?」
「はい」
「おいおい。ちょっと待ってくれ。こいつはまだ、他の奴らが知っているほど有名じゃないはずだぞ」
そう言って異議を申し立てたのはダンガだ。
「はい。これは本来、タカキさんへの指名依頼ではありません」
「どういうことですか?」
リリアスが受付嬢に聞く。
「これは支部長に領主様から良い冒険者を推薦してくれとの依頼があり、支部長があなたを選んだが故の指名依頼です」
俺が支部長に選ばれたのが気に入らないといった感じで複雑な顔の受付嬢。
「なるほど。それで?領主からどんな依頼が?」
「子どもの躾けをお願いしたいそうです」
「「「はい?」」」
そんなのは使用人とかそれこそ自分でやれよ。
「子どもと言っても昨日の夜にいらしたばかりの養子なのですが」
「昨日?」
「はい。なんでも、領主様のご友人の貴族の方がお亡くなりになったそうで、成人するまで面倒を見るそうなんです」
「それで?そんなに面倒くさい子どもなのか?」
「はい。領主様から聞くに、強ければ何をしても許されると思っているらしく。実際に、お強いそうです。領主様の正規兵を相手に勝てるとか」
「何歳なの?」
「今年で十二歳になられるとか」
一番血気盛んで勘違いをしやすそうな歳だな。
「俺はそれで何を躾ければいいの?」
「後々、領主様から細かいことは言われるかと思いますが、はっきりしているのは、その子どもを完膚なきまでに倒して欲しいとか」
「うわ。後で恨みを持たれそうじゃん」
「それは領主様がさせないとのことです」
うーん。でも、俺だけだと不安なんだよな~。
「それってこの二人も一緒じゃダメ?」
そう言って俺はリリアスとダンガに視線を向ける。
「依頼料は増えません。それでも良ければ」
「おお!じゃあ二人とも、これ受けてみないか?」
「タカキがそんなに乗り気なのは珍しいな」
「何か理由があるんですか?」
「い、いや。せっかく領主とコネが出来るかもしれないんだ。これはやっておくべきだろう」
神の依頼のためにも。・・・・・・・まあ、本当はアメリアに会えるかもって思ったからだけど。
「ふーん?そうですか」
リリアスが何かに気づいた感じがしたが、ここは引けない。実際に神の依頼的にもここは言っておくべきなのだ。ベルルクではそんな余裕がなかったが、今回は特に面倒事には巻き込まれていない。まあ、これから巻き込まれるかもだけど。
「ああ。ここは受けよう」
「俺は構わないぜ?」
ダンガは同意してくれる。後はリリアスだけだ。
「・・・分かりました。受けましょう」
「ありがとう、リリアス」
「いえ」
ちょっと不貞腐れていたので頭を撫でておいた。
「タ、タカキさん?」
「リリアスが俺には必要なんだ。そのことだけは覚えておいてくれよ?」
「は、はい!」
良かった。機嫌が治った。ダンガはそんな俺達をジト目で見ていた。
「それで、お受けしてもらえますか?」
おおっと。受付嬢のことを忘れていたわ。
「ああ。受けるよ」
「それでは詳しくは領主様にお聞きください。報告だけはギルドにもしてください」
それだけ言うと持ち場に戻っていった。
「あの受付嬢さん、態度が悪いですね」
リリアスがちょっとムッとしている。
「ああ。タカキ、何か心当たりあるか?」
「ああ。まあな。でも、あれは自業自得だろ」
「あれ?」
「それについては今日、宿に帰ってからでも教えるよ」
「そうか」
「とりあえず、領主のところに行こうぜ」
俺達はギルドを出た。
「ところで、領主さんの屋敷ってどこにあるんですか?」
「いや、俺も知らない」
受付嬢の奴、恐らくワザと教えなかったな。あいつは俺達がこの街に詳しくないって知っているはずなのに。まあ、街の人たちに聞けばすぐに分かることだが。
「俺が知ってる。ついて来てくれ」
「なんでタカキさん、知ってるんですか?」
「そうだぜ、タカキ」
「いや、昨日話した友達が領主のところで働いているんだよ」
「そうなんですか・・・」
ああ!また、リリアスが不機嫌に。
「まあ、とにかく行こうぜ」
ごまかすように俺は歩き出した。
・・・
「ここですか?」
「ああ。ここが領主の屋敷だ」
「デカいな。流石、街を治めるだけはある。城のようだ」
まあ、実際には城ではないだろうけどな。そう見えるってだけで。
「すみませーん」
俺は門まで行って大きな声で声をかける。恐らく、誰かいるだろう。もしくは屋敷から誰かが見ているだろう。
「はい」
少しすると返事があった。姿は見えないけど。インターフォンみたいなものかな。
「ギルドから依頼を受けてきた冒険者なのですが」
「お待ちしておりました。どうぞ」
門が自動で開く。おお!これも魔法かな?俺はついついまじまじと見てしまう。
「タカキ、行こうぜ?」
そんな俺にダンガが声をかける。
「おう」
俺達三人は領主の屋敷へと入っていった。
読んでくれて感謝です。
それと、修正した部分があります。
神の僕の部分なのですが、かみのぼくと読めるので少しややこしいと感じました。それで、神の眷属に変更しました。
修正自体はすでに終わっていますが、もし、修正し忘れているところがあればよければご指摘の方、ご協力お願いします。




