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第404掌 憂鬱な大会前



 いつもの説明をサクッと済ませて俺は城を後にした。


 そして生徒の依頼の面倒を見ながら時間は経っていった。


「ついにこの時が来てしまったか・・・」


 俺は一人、黄昏る。


 そう。ついに運命の時が来てしまった。


「ん?どうしたんだ?」


 早朝、宿の部屋の窓から晴れた空を見てため息をついていると、起きたダンガが俺の様子を見て聞いてくる。


「いや、ちょっと今日が憂鬱でな」


「なんでだ?今日はこの祭りで一番大きな大会が始まる日だろ?」


「ああ。そうだな」


「巻き込まれると思っているのか?大丈夫だって。今回は参加していないんだし」


 いや、参加するんだよ。俺の意思とは関係なく強制で参加することになっちゃったけどな。


「今日の予定は生徒達も一緒に大会の観戦だ。お前も生徒達の監督役のリーダーとしてしっかりとしてくれよ?」


 いや、無理。だって俺参加するし。っていうか、生徒達全員観戦?そんなの聞いてないんですけど。


「観戦?生徒と一緒に?」


「何言ってんだよ。昨日の夕食時にそういう話になったじゃないか」


「あー」


 昨日は明日はついに女装して大勢の前にでなくちゃいけないのかって思いで記憶が曖昧なんだよな。


「悪い。あんまり聞いてなかった」


「お前、頷いていたぞ?」


「考え事してたんだよ」


 どうやら適当に頷いていたようだ。


「おいおい。しっかりしてくれよ」


「悪い悪い。でも、今日は俺は用事があるから引率無理だわ」


「はぁ?」


「そんなわけで俺、行くわ」


「ちょっ!」


「じゃあな!」


 そして起きたばかりだったが、窓から出る。これ以上話しているといずれはどうして俺が今日、この日に用事なんかがあるんだ?→大会に参加するのか?→大会で注目する→俺が女装していることがバレる。こんな図式が出来上がってしまうかもしれない。それはダメだ。


「危ない危ない」


 元々選手の集合時間が迫っているのでもう出かけなくちゃいけない時間だったんだけどな。


 そして俺は集合場所に着く前に誰にも見られない人気のない場所にやって来た。


「まずは女装しないとな・・・」


 うんざりと呟きながらいそいそと着替え始める。勿論、人気のない場所だからって油断してはならない。だから気配遮断と周辺の気配の把握はスキルでやっている。


「ふぅ。これで大丈夫だな。最後にっと・・・これでよし」


 声を変えて完成。どこからどう見ても女の子である。男として女性ものの服を着ているのは抵抗が半端ない。特に目立つために派手な衣装を着ているんだから。


「本当は地味な衣装を着たいんだけどな」


 流石にそんな姿を見られたらやる気あるのかって思われても困るからな。ある程度は努力していますよーってポーズを取らないといけない。


「なんでこんなことを俺はしているんだ」


 特に参加する理由もない。協力者も出来た。仲間に見られる危険もある。社会的に殺されるかどうかの瀬戸際に立たされる理由が何一つないのだ。


「今回の大会。あの馬鹿ファイン(偽)を叩き落してからリタイアするか」


 目標が出来たな。


「よし。行くか」


 走って俺の指定された集合場所に向かった。


 到着するとすでにそこには何人もの人が。奇抜な衣装を着ていたり、変なことをしていたり、とにかく目立つ人ばかりだ。


「あれが参加者達か」


「うむ。最初の予選は目立ってなんぼの内容ばかりだったからな。しかし、こうも上手く変装すると女にしか見えんな、タカキよ」


「へぇ~ってうわっ!」


 隣を見るとそこには変装して一般市民に化けたこの国の王が。


「何やってんですか!っていうか何で俺だって分かったんですか⁉一人ですか⁉」


「この国で一番大きな大会だからな。観戦もしたくなる。本選と決勝戦は王として見れるんだが、予選は見れないのだ」


 へぇ。そうなのか。まあ景品が国王に願いを叶えてもらうってものだからな。観戦すること自体は間違っていないだろうけど。


「でも、護衛は?一人じゃ危ないと思うんですけど」


「大丈夫だ。見えない位置で守ってもらっている。流石に物々しく護衛されているとここに王様いますよて言っているようなものだからな」


 まあ、王様かどうかは分からないけど、偉い人がいるんだなって普通は思うな。


「ふーん。どれどれ」


 把握スキルで確認してみると確かに目で見えないだけで建物の死角とかに潜んでいるみたいだ。


「大分多いな」


 数えただけで十数人いる。


「王ならこれくらいは当たり前の数だと思うんだが」


「まあ、そうだけど」


 そんな雑談をしていると選手の集合が掛かった。


「そろそろ行きます。集合もかかっちゃったし」


「良ければあの馬鹿息子を頼む」


「大丈夫です。恥にならない内にリタイアさせますから。予選みたいなものならまだ無理かもしれないけど、本選辺りからなら狙ってリタイアさせられるし。それに個人的な恨みもあるし」


 俺を再び女装させた、な。


「う、うむ。何だか怖いが頼んだ」


「はい!」


 さあ。まずは予選をどうにかして勝ち抜いてあの変態オカマ野郎をリタイアさせないとな。そして俺もそこでフェードアウト。ここまでやってようやく俺のミッションは達成になる。


 余り悪目立ちせずにさり気ない感じで頑張らないとな!




読んでくれて感謝です。

感想・評価・ブックマークしてくれると嬉しいです。

よろしくお願いします!


来週の月曜日は祝日なので次の更新は火曜日です。

さらに火曜日更新したらゴールデンウィークなので次の更新はさらに次の週の月曜日になります。

多めに休みを頂いて嬉しいやら申し訳ないやら。

適度に休んでバリバリ書きたいと思います!

それではまた来週!

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