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第401掌 大会の流れ

今回もウトウトしながら書いたので文章が変になってるかもです。

実際に何度か読み返したら何を書いているのか全く分からない部分が発見されました。

変なところを見つけたら教えてください。

随時修正・更新していきます!



 詳しい話をファイン(偽)から聞いた限りだと、こんな感じだ。




 ・大会は予選と本選。そして決勝と分かれている。

 ・予選はとにかく街にいる人達に自分の美をアピールする。

 ・投票数の多い順に上位百名が本選進出出来る。

 ・本選は街の人達に事前に渡していたアンケートから選んだ種目で競い、より美しい方が勝つ対戦方式。

 ・本選は十名ずつ分け、十チームで生き残るのは二名だけ。

 ・決勝は本選と同じく街の人のアンケートから選んだ種目。それにプラスして大会運営側が用意した内容のものを複数用意。

 ・総勢二十名による決勝トーナメント。




 と、並べてみたら結構内容がしっかりしている。


「でも、正直アリエス教国の大会と似たような気がしてしまうんだよなー」


 あっちはマジもんの戦闘だったから今回のものとは趣旨とかが全然違うんだけど、大会というその一部分だけ被っている。それだけでもまあまあ致命的なんだよね。


「これ、戦闘とかも含まれんの?」


「ええ。何でもあるわよ。まさにオールジャンル」


「対策のしようもないな」


「ぶっつけ本番っていうのもこの大会の醍醐味だからね」


 心臓に悪そうな大会だな。観ている方は楽しいのかもしれないけど。


「それで?俺はやっぱり女装しないといけないのか?」


「ええ。っていうか、さっきから同じことばっかり聞いてくるわね。いい加減に諦めなさいよ」


 こういう状況にした張本人がよく言うぜ。


「ったく。後は?何かあるのか?」


 この国特有の大会だから分かんないんだよな。もっと根本的なことを言えば俺はこの世界の人間じゃないし。他国のこんな大会あるんだって地球にいたことには記憶を掠めるくらいには覚えていたりしたけど、流石に胃世界のこととなると全く分からない。それが当たり前だけど。


「予選期間についてね」


「確かにそれは重要だな」


 内容を見ている限り、期間に制限がないと本気の人達はどこまででもやってしまいそうで怖い。


「期間は三日間。時間は太陽が出ている間のみ。沈んだらそこでアピールタイム終了」


「結構時間は曖昧なんだな」


「でも、分かりやすいわよ?何せ暗くなったら終了なんですもの。それに審査員である街の人達にもこのことは通達しておくから時間外にアピールを続行しようものなら・・・」


「ものなら?」


「ルールを守らない勝手な自己中野郎として評価されてしまうわね。簡単に言えば投票してくれなくなる。投票してくれた人は取り消しも認めているからね」


 本当に意外としっかりとルールとか決められているんだな。


「なるほど」


「それで、ものは相談なんだけど・・・」


「な、なんだよ。そんな気持ち悪い猫撫で声出して」


「失礼しちゃうわね!」


 キレんなよ、面倒くさい。


「コホン。それはともかく、また私と大会中コンビを組まない?」


「は?」


「そこら辺は何も定義されていないから仲間を増やしたりっていうことは出来るの」


「いやいや。まずその前に。お前出場すんの?」


 根本的なことを聞いていなかった。


「勿論、するわよ!私のこの女性らしい美を国民全員、そして他国の人達にも見せつけてやるんだから!」


 まあ、俺も女装するしかないようだから強くは言えないが、それって恥の上塗りでしかないぞ。それも国と国王にとってのな。


「・・・可哀想に(ボソッ)」


「ん?何か言った?」


「いや、何でもない」


 国王を哀れんだ俺は俺の表情を不審に思ったファイン(偽)を誤魔化しながら内容を詰めていく。


「それで?組むって言ったってどうするんだよ?」


「あの大会でやったのと同じことをするのよ。勿論、本選はどこのグループに割り振られるのか分からないから安易に組む組まないなんて言えないけど、予選はそこら辺全くの自由だからね」


「へぇ。でも、断る」


「えっ⁉何でよ!」


「俺は無理矢理参加しているんだぞ!予選で目立たずフェードアウトするつもりなんだよ!」


「せっかく私が強引に大会に参加させてあげたのに!」


「恩着せがましいな!俺はこの大会に出たいなんて一言も言ってないぞ!」


「私はあなたなら何かをやってくれるって信じたから参加登録したのにっ」


「いや、お前さっき、前の女装大会のようなことしたいって言ったじゃないか。俺を利用する気満々じゃねえか。俺がいないと出来ないからってターゲットにされちゃ敵わん」


 アイドルなんてものはこの世界にないからな。それだけ新鮮で面白い見世物になれるってことか。それに音楽は俺のケータイの中に入っているものだ。それを使いたいってのは頷ける。そのことを理解しているから俺はさらにジト目でファイン(偽)を見つめる。


「ご、ごめんなさいね。でも、それだけ画期的なものだってことは理解して」


「ああ」


 これは明らかにこの世界にオーバーテクノロジーを持って来ちゃったって感じだな。


「でも、あるものは使わないとね」


 そう言って視線が俺のポケット辺りに向けられる。


「ま、お前がそういう反応をすると思ってここには持ってきていない」


「な、何ィ⁉」


 実際は異空間の中にしまってあるだけだけどな。


「でも、前の大会の時はありがとう。幸か不幸かその箱?板?のようなもののお陰もあって大会に優勝出来たんだから」


 ちょっと急にお礼言うの止めろよな。ケータイのこととか隠しているの若干の罪悪感を感じちゃうだろ。


「ああ。まあ、気にすんなって。・・・しかし俺ってそこまで女の子な見た目なのかよ?」


 確かに自分で女装した時には誰ですか状態になっていたけども。


「メイクとか男としてはちょっとどうしてやり方知ってんのってレベルのものを習得済みだけど」


 化粧を施すのって結構面白いもんな。ドンドン変わっていく過程に関心したり笑ったりしてたな。


「もう別人よ、別人。何も知らない人からしたられっきとした女の子にしか見えないわね」


 おおう。そこまでか。これは男として由々しき事態になっている!


「よし!この大会が終わったらもう絶対に女装はしないようにしよう」


「ねえ、それで私とのコンビは?」


「保留で」


「え~」


「時間まだあるんだから考えさせてくれ」


 そんなことを言いつつも、何事もなく無事にフェードアウト出来ますように。そう願うのだった。




読んでくれて感謝です。

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