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第35掌 お金について

お金についてはどうしようか悩むものの一つだと思う今日この頃です。

出来るだけ日本のお金の単位と似せた感じにしたいですね。




 方針決めから何故かリリアスの魔法学園談義にシフトした第一回パーティー会議。


「到着だな」


 馬車のスピードが結構速かったので出発した日の夜には到着した。徒歩の三倍くらいのスピードはあったな。


 でも、まさか着くまでずっとリリアスが魔法について話すとは思っていなかった。俺もダンガもクタクタである。バエルさんはリリアスの話が始まって以降、全くこちらに話しかけてはこなかった。明らかに話しかけたら巻き込まれると思ったようだ。良い推察である。


「それにしてもデカいな、この門」


 ベルルクの門よりもデカいんじゃないだろうか。


「そりゃーお前、このフェルゲンはベルルクよりも大きな街なんだからデカいのも当たり前だ。門はその街を治める領主の力を顕してもいるからな」


 そうなのか~。そういえば、結局ベルルクを治める領主に会わなかったな。俺の願いが届くならこの街でも会うことはないだろうが。さて、どうなるかな。


「タカキさーん。ダンガさーん。街に入るための手続きなんですけど、個々人でやらなくちゃいけないみたいです」


 兵士の詰所でリリアスがこちらに向かって大声で教えてくれる。マジか。出来るだけ普通の奴を装わないと変に疑われるな。この前のベルルクでの緊急依頼の件、恐らくこの町には真っ先に伝わっているだろうし。


 別に俺が普通じゃないわけじゃないからな!ちょっとチートっぽいだけだからな!


「タカキさーん!早くきてくださーい!」


 俺が考えに耽っている間にダンガはもう詰所に向かっていたらしい。俺だけがその場にいた。ちなみにバエルさんはリリアスの前に手続きをしていたのでもう先に行っている。


 バールエという店にいるのでいつでも顔を見せに来てくれとのことなので、一度は行ってみようかな。


「今行くー!」


 俺は急いで詰所に駆けていった。




                ・・・




 まあ、結論から言えば何ともなかったよ。ただ、リリアスに絡んできた詰所のおっさんに軽くOHANASHIをしただけだ。まったく。倍近く年齢差がありそうなリリアスをナンパするなよな。


 そんなわけで今は宿屋だ。勿論三部屋取った。まあ、寝るとき以外は大体誰かの部屋にいるだろうけどな。・・・・・なんか高校生の旅行みたいな感じだな。


 それはともかくっと。そろそろお金の単位を教えて貰いたい。これから先は流石に自分でもお金の管理をしっかりしておかないとな。ずっとリリアスやダンガに頼り切りでは申し訳ないし。


「そんなわけで来ました」


「何がそんなわけだ」


「あ、あはははは」


 リリアスを伴ってダンガの部屋に突入した。


「いや、お金について聞いておきたいんだよ」


「なんだ?お前ってお金の単位とか知らないのか?」


 ちょっと小馬鹿にした感じで聞かれた。やめてよね。達観しているって言っても心に傷は負うんだから。


「あ、ああ。教えてくれ」


「おう。この国のお金は全部硬貨だ。この世界のいくつかの国には紙幣ってのがあるんだが、大体の国のお金は硬貨だ」


「へえ。それなら覚えやすそうだな」


「ああ。それに別々の国でも他国のお金を多少は使えるぞ」


 なんて融通の利く世界なんだ!


「それで、この国の硬貨のについては?」


「あ、ああ。すまん。すっかり忘れてたわ」


 苦笑いなダンガ。


「それじゃあ、ここからは私が教えますね」


「おう。頼む」


「この国のお金の単位ですが、銭貨と銅貨と銀貨と金貨、そして黒貨があります」


「金銀銅銭はなんとなく分かるんだけど、黒はなんだ?」


「黒は一番高い硬貨の単位です。銭貨十枚で銅貨一枚と同じで、銅貨十枚で銀貨一枚と同じです。そして銀貨十枚で金貨一枚と同じになります」


「なるほど。その流れで行くと黒貨は金貨十枚分だな」


 銭貨一枚→100円

 銅貨一枚→1,000円

 銀貨一枚→10,000円

 金貨一枚→100,000円


 と、こうなるのか。じゃあ、黒貨は金貨の十倍の百万ってことだな。


「いえ。黒貨だけ金貨百枚分になります」


 何故に⁉そこは統一しろよ!ややこしくて覚えにくいだろ!黒貨だけ一千万円ってこと⁉


「なんで黒だけそんなに価値があるんだ?」


「黒貨だけ宝石が使われているんです。金よりも単純計算でも百倍くらい高価なものが使われているから仕方ないんですよ」


「マジか」


「はい。なので間違わないように気をつけてくださいね」


「おう」


「ちなみに、黒貨は高価すぎるので私たちは滅多にお目に掛かることがないですから、今はそんな心配をしなくてもいいですよ」


 そうか。でも、今はってところに何か意味を感じる。頑張って高級冒険者になろうってことか?リリアスがそこまでやる気なら手伝うこともやぶさかではないが。


「目指せ!拠点建設です!」


 おおう。やっぱりそういうことね。


「それはお金がたくさん稼げるようになってからな」


「はい!」


 それと空間魔法。


「話は終わりか?流石にそろそろ眠いんだが」


 おお。そういえば結構、夜も遅い時間だったな。ベルルクからお金の単位を焦らされていたから時間のことをすっかり忘れていたぜ。


「すまんすまん。もう退散するよ。リリアスも付き合ってくれてありがとな。それと昨日までの疲れを取る意味でも明日は休日にしよう」


「おう」


「いいえ。気にしないでください。タカキさんの役に立てて嬉しいですから。それと了解です」


 そんなこんなで今日はこれでお休みした。


 ようやくお金の単位を理解したが、よくよく考えたらお金の管理はリリアスがしてたわ。・・・・・これからも今までとあんまり変わりないな。


 明日はとりあえずギルドに行ってみるかな。


 なんだかんだで長かった一日が終わった。




読んでくれて感謝です。

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