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第330掌 第三依頼開始 その7



「俺はタカキ。現在の神の頼みにより代行者として眷属共の討伐、もしくは捕縛を言い渡されている使徒だ」


『は?そんなの私知らないわよ』


「・・・」


『・・・』


「・・・・・・」


『・・・・・・』


「え?なんて?」


『だから知らないって言ってるの』


「え?なんで?」


『私のところにそんな伝達事項なんて何も来ていないわよ?』


「まあ、ちょっと考えれば分かることか」


 そもそもこの結界に守られた里の中、さらに結界で守られた聖域の中にずっと数年間いたんだ。俺は一年もこの世界にいないし。完全にすれ違っているな。まあ、仕事をしていたとはいえ、自分から連絡がつかない場所にいたんだ。向こうから音信不通も仕方ない。


『それより、いいの?なんかあっちであんたの仲間がずっとこっち見ながら固まっているけど』


「あ」


 こっちに集中していたのもあってすっかり忘れていたわ。


「悪い悪いすっかりこっちに集中していたわ」


「いいからこの威圧、どうにかしてよ」


 樹里がそう文句を言って来た。


「ああ、分かった。神獣、ちょっと威圧消して」


『そんな簡単に消せるほどレベル高くないんだけど・・・』


「分かった。ちょっと待ってくれ」


 そこまで自由自在に出来ないなら威圧が解けるのを待つよりもこっちでどうにかした方が早い。


「ちょっと今の威圧よりきついけど少しだけ我慢してくれよ」


「え?」

「なんですか?」

「嫌な予感しかしないんだけど・・・」

「え?え?」

「―――――っ!」


 皆、急な俺の言葉の意味を理解していないようだ。そんな中カリーナさんだけが一瞬で耐えるような状態というか、心構えを取った。


 時間も勿体ないので早速やりますか。ほい、威圧スキルの上書き。


「きゃあっ!」

「うぅっ⁉」

「やっぱりこういう感じになった!」

「―――っ!?!???」


 カリーナさんは他の四人よりレベルとかも上だし、事前に心構えをしっかりしていたこともあって結構耐えている。他の四人はそれどころじゃないようだけど。


「それでもって解除っと」


「・・・あれ?」

「・・・さっきのは?」


 樹里とミッキー先生が驚いている。ハイエルフ組はそれどころじゃないようで若干放心気味だ。


「俺がこの神獣がお前達に掛けた威圧スキルを俺の威圧スキルで上書きしたんだ。それですぐに解除した」


 こうすれば威圧の支配権は俺の方に移るからな。すぐに解除とかも出来るわけだ。


「それじゃあ改めて皆にも神獣を紹介するからこっちに来てくれ」


 その場にずっといたら遠いからな。俺達のいるところまで来てくれないと。


「はい。来たわよ。っていうか、さっきみたいなのはせめてちゃんと説明してからやってよね。アメーシャとエリトゥナなんかまだ若干放心してるじゃない」


「悪い悪い。時間に余裕がある時にはそうさせてもらうから」


「まあ、のんびりしている暇はないっていうのは同意するっていうか、むしろ私達側の事情だから文句を言う筋合いは本来ないんだけど・・・」


 分かっているなら俺から特に言うことはない。


「それで?その神獣様はなんでこんな場所にいたの?こっちにもちょっとは聞こえて来たんだけど、何かがこの里にいるからっていう理由だって」


「そうよ!一体私達の里に何がいるっていうのよ!」


 樹里の言葉をエリトゥナが引継ぎそのまま神獣に問いかける。問いかけるって言うよりは怒鳴りつけているって言った方が正しいのかもしれないけど。


『私達の敵だ』


「敵?」


「待って。その前に私()ってどういうことなの?」


 アメーシャが神獣の言葉に疑問を抱いてそこに突っ込んでくる。


『私達は私達だ。我らが創造主、崇拝する存在。そんな存在が生み出した、もしくはその存在の部下、眷属達のことだ』


「でも、ここでそれを言う必要はないわよね?だってここにはあなたしかそんなおとぎ話のような存在いないんだから」


『?何を言っているんだ?ここにはまだいるだろう?』


 あ!口止めするの忘れてた!


「ちょっと待て―――!」


『お前の目の前にいるタカキも神の使徒だろう?むしろ、私よりも上の存在だぞ。っていうか、私をあそこまで圧倒している姿を見ておいて他に考える余地があるの?』


「あちゃー」


 俺は額に手を当てる。


『ん?何よ?これって言っちゃったらダメなヤツだったの?』


「いや、アメーシャだったらまあ今後の展開次第では話していたかもしれないけど、流石にもう一人の方がいる時にしようとは思わなかったんだよ・・・」


 そう。アメーシャは里の巫女だ。今後の神の眷属達のこともあるし、協力者になってもらうつもりだった。でも、エリトゥナはただ本当にそこに居合わせただけの存在だ。


「・・・」


 あーあ。神獣の言った意味について行けずにフリーズしちゃってるよ。樹里達にもここまでハッキリとは言っていなかったからな。ビックリしている。どう説明したもんかな。


「仕方ない。とりあえず、エリトゥナの意識が戻って来るまでに残っているもんを片付けるか」


『ん?なによそれは?』


「依頼だよ。お前も手伝えよ」


 レベリングは元々エリトゥナは俺の中では対象外なので別にいいか。


 そして話について来れていないエリトゥナと何かを言いたそうな樹里とミッキー先生を一回放置して俺達は残りの依頼を片付けに入るのだった。




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