第268掌 出鼻を挫かれちゃった
ついにブックマーク、1000件突破です!
超嬉しいですが、ここで油断はしません。
何せ、ブックマークは結構細かく増えたり、減ったりしていますからね!
大丈夫かな~って判断した辺りで引くぐらい喜ぶことにしますので。
そんなわけで1000件突破してから最初の話です。
どうぞ!
宿屋へと転移で戻って来た俺達。
「っ⁉一瞬で知らない場所に⁉」
転移初体験のサーラ姫は目の前の景色がいきなり変わったことにかなり驚いている。
「はいはい。もうここはヤームロ帝国でもないし、城でもないから。騒いでいると迷惑になるし、静かにね」
「あ、はい!ししょー!」
「だから声大きいって・・・」
まあ、これくらいなら仕方ないか。聞かれたらちょっと面倒だし、防音魔法で結界張っておこう。
「それで、これからなんだけど」
「「はい」」
「まずはサーラ姫に王子に会いに来たと言って城に入る算段を付けてもらう。そして俺とカリーナさんはサーラ姫のお付きの護衛として一緒に中に入る。最後に王子を脅して任務完了」
「いや、最後以外全部サーラ姫様任せじゃないですか⁉」
うん。まあ、カリーナさんの言うことは俺もそう思うけど・・・。これくらいしかいい案が浮かばないんだから仕方ないじゃん?それとどうでもいいけど、サーラ姫様って語呂悪くない?
「しかも、最後に関しては結局脅すんですね・・・」
「まあ、相手が馬鹿であればあるほど、脅すしかなくなってくるよね」
実際、馬鹿じゃなかったら話をして交渉するっていうことも出来なくはなかった。その方法も一応は考えてはいたんだけど、この国のエルフ以外の種族に対する態度とか考え方でその方法はあっさりと候補から消えた。
「それじゃ早速行こうか」
「え?もう行くんですか?」
驚くカリーナさん。
「この国に他国の王族を長いこと残しておくのは良い選択ではないからな。さくっと要件を済ましてしまいたい」
「流石ししょー!私達の問題なのに、そこまで気を配ってくださるなんて。感激です!」
なんだか、ちょいちょい熱血っていうか、体育会系のポジティブさが顔を覗かせるよね、サーラ姫って。カリーナさんと足して2で割ったらいい感じになりそうだ。
「はいはい。俺をよいしょするのはそれだけでいいから。それじゃ早速移動開始だ」
俺達はエルフの変装を再びしてから外へと出た。っていうか、入った時にエルフだったのに急に人間が出て来たら誰だってそいつを怪しむわ。そういうわけでサーラ姫にも変装させるために魔法を掛けている。もしかしたらエルフがサーラ姫の顔を知っているかもしれないからな。なんせ、自分の国の王子がちょっかいを掛けている相手なのだ。気にしないわけがないだろう。
例の王子のこともあって、不快かなとも思ったけど、本人曰く、「自分じゃない姿に変わるのって新鮮ですね!」と結構ポジティブな意見を頂きました。本当にプラス思考だな、おい。
そんなわけやって来たのは城門。変装はすでに解いてある。サーラ姫だけでなく、俺達のも。
「ヤームロ帝国からそちらの王子様にご挨拶に来ました。サーラと申します」
門番にそう本人が言う。
「現在、城には関係者以外は誰にも入ることが出来ません。御用でしたらまた後日お越しください」
「え?」
「あれ?」
「ふぇ?」
俺、カリーナさん、サーラ姫の声がマヌケにも漏れる。これで簡単に入れると思っていたから本気で情けない声が出てしまった。
「あ、あの!私、これでもそちらの王族の方から求婚を受けています、サーラなのですが⁉」
「申し訳ございません。誰であろうとお通しするなという命令ですので」
「・・・ぅ」
ここまで取り付く島もないんじゃどうしようもない。今までならそれでも強引に入っている所だが、ここで騒ぎを起こせばこの場から引くよりも長期的になる恐れがあるからな。なんせ、エルフは人間である俺達には冷たい目線を向けて来ているからな。ここで何かアクションを起こせば、この国のエルフ全体が敵になりかねない。それほどこの国は異質なのだ。
・・・あれ?こんな感じ、どこかで・・・?
「・・・仕方ない。一度引き下がろう」
「・・・はい」
結構ショックを受けているな、サーラ姫。まあ、頼られたのに何の役にも立てないって考えると落ち込みもするだろうけど。だけど・・・
「まだサーラ姫には手伝って欲しいこともあるし。それに、ちょうどいいじゃないか。これは冒険だぞ?」
「え?」
「知らない場所で知らない人相手に自分と仲間達の力だけで困難を乗り越えていく。これを冒険と言わないで何とするんだ?」
「―――あ」
「分かったみたいだな。それじゃ今日はこれだけにして宿で休もう。散開して自分の目的のために動いている他の連中とも合流しないとな」
「他・・・ですか?リリアスさんやアメリアさん?」
「いや、今回はあの場にいたメンツはお休みなんだ。ここに連れて来ているのは俺にとっては依頼主・・・みたいなものかな?」
実際に頼んで来た樹里やミッキー先生の力になってあげてるし。・・・え?アメーシャ?あれは勝手について来てるだけだし。っていうか、原因もアメーシャなのに俺の行動に一々茶々を入れてくるのは流石にどうかと思うし。だから扱いもぞんざいになっているわけだし。
「そうなんですね!」
これが冒険だと思った瞬間に途端に元気になるサーラ姫。
「姫であることは一応これから会う奴らには内緒な?色々と説明も面倒だし。説明してたら俺の事情を話さなくちゃいけなくなるし」
「「あー」」
そんな他人事みたいに・・・。
「そんなわけで隠れてもう一回エルフに変装だ。こうでもしないと宿に泊まれもしないからな」
本当に色々と面倒な国だ。
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