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第26掌 新しい仲間

二本目の投稿です。

お間違えの無いようにお願いします!

それではどうぞ!



 次に俺が目が覚めると俺の眠っていた横でリリアスがシュンとしていた。目に見えて分かるぐらいシュンとしている。


「おはよう」


「あっ!タカキさん。おはようございます」


 結構寝た感じがするな。どのくらい寝ていたんだろう?


「今、何時?」


 そう言って俺はこの世界に来てからずっと付けていた腕時計を見た。なんと朝の九時。丸々一晩寝ていたようだ。ちなみにこの時計は俺がこの世界の太陽の位置を確認しながら調整したものなので大体は合っているはずだ。


「俺、結構寝ていたんだな。一晩も寝ていたなんて」


「いえ、違います」


「ん?」


「タカキさんは一日以上寝ていました」


「・・・え?」


「余程疲れていたんですね。グッスリです」


「ま、マジかよ」


 も、もしかしてリリアスはずっとここで俺を看ていてくれたのか?


「リリアス、寝ている間は看ていてくれたのか。ありがとう」


「いいえ?看ていませんよ」


「えっ?」


 あれ?いつものリリアスさんじゃなくない?表情はいつもの感じの笑顔なのに・・・。さっきまでシュンとしてたのに?


「タカキさんも起きたんで私は行きますね」


 そう言って部屋を出て行くリリアスさん。あれあれ?


 俺が茫然としているとリリアスと入れ替わるようにダンガが部屋に入ってきた。


「おうおう。結構怒ってんな、リリアス」


「怒っている?どういうことだ?」


「おう。お前さんがリリアスを俺に預けて戦いに行ったことにも怒っているんだろうが、あれはどっちかというとボロボロになって帰ってきたことの方に怒っているな」


 あ、なるほど。そういうことね。


「まあ、仕方ないとは分かっているさ、リリアスは。けど、それでもお前さんのために戦いたかったんだろう」


 そうか・・・。


「あとで謝りに行くさ」


「それがいい。リリアスは買い出しに出た。少ししたら帰ってくるだろう」


「おう」


「ダンガ」


「なんだ?」


「ちょっとステータス確認していいか?」


 どのくらい上がったのか気になる。


「は?教会もギルドもここから遠いぞ?」


「ん?自分で見るけど」


「何っ⁉お前、鑑定スキル持ちか!」


「お、おう」


 何をそんなに驚いているんだろうか?


「鑑定スキル持ちはどこの組織も欲しがる人材だからなんだよ。結構持っている奴は少ないし」


「マジか」


 知らんかったわ。


「ま、今は気にしないでいいだろう。それより確認してもいいか?お前にも見せたいし」


「俺に見せることも出来るのか⁉」


 まあ、仮にも神って名前が入っているスキルだし。出来るでしょう。やったことないけど。


「まあ、やってみるさっと」


 さっそく確認だ。



タカキ・ヤガミ 男


種族 ヒューマン?


レベル 93


HP:2103/2103(+100)

MP:2251/2251(+100)


STR:2716(+100)

DEF:2321(+100)

INT:2001(+100)

AGI:2809(+100)

MND:7800(+100)


固有:全掌握(下位の把握を偽装として表示できます)


スキル:オール・ブースト

    疑似神眼

    高速移動

    棍術

    投擲

    短剣術

    硬化

    浸透

    MP操作

    二刀流

    剣術

    戦闘術

    孤軍奮闘

    


魔法:水魔法

   植物魔法

   風魔法



加護:地球神の祝福



 大変なことになってるね。


 上手いことダンガにも俺のステータスを見せることが出来たが、ステータスを見たダンガは茫然自失状態だ。まあ、気持ちは分かる。こんなの普通はありえないもんな。


 なんか、<疾駆>と<瞬動>が消えて<高速移動>ってスキルがあるし。多分、一番使用頻度が多いから統合しちゃったんだな。


 あと、新しいスキル。MP操作は分かるよ。二刀流や剣術、戦闘術もね。でも、この孤軍奮闘ってなんだよ。明らかに一対多用のスキルじゃん。仲間と行動する俺としてはあんまり使える場面なくない?


 魔法に至っては風魔法。遅いよ!まあ、それっぽいことをしたから出たんだろうけど。やるせないよ!


 ステータスも全部二千越えしちゃってるし!MNDなんてもうすぐ五桁だよ!


「ッハ!」


 ダンガがどうやら戻ってきたようだ。


「どうだ?俺のステータス」


「すげえなんてもんじゃねえぞ」


「ああ。まあな、これにはちょっと訳があってな」


 仲間、もしくは協力者にダンガは欲しい。俺はそう思った。だから俺の情報を公開した。これで何かよからぬことを考えないのなら俺の神からの依頼も話して協力してもらいたい。腕も確かなのはあの戦いでしっかり分かっているし。


「そうか。でも、これをデリルには見せるなよ?絶対に利用しようとしてくるだろうから」


「おう。忠告ありがと」


 この様子なら大丈夫だな。


「ダンガ、聞いて欲しいことが、そしてお願いしたいことがあるんだ」


 そうして俺は話した。リリアスにした説明と同じこと、つまり神の依頼を。


「・・・と言う訳で協力してもらいたいんだ。俺達が持ち込んだ素材で武器を作ってくれるだけでいい。頼む!」


 俺はそう言って頭を下げる。


「・・・・頭を上げな」


「ダンガ」


「まあ、壮大過ぎる話だが、お前のステータスを見た後じゃ嘘とは考えられない」


「ああ」


「まあ、正直まだ半信半疑のところはあるが・・・」


 ダンガは一度目を瞑った。どうやら考えをまとめているようだ。


「よし。その話乗った!」


「本当か⁉」


「ああ。だが、条件がある」


「条件?」


「ああ。条件は二つ。一つは俺の店専属の冒険者になってもらうこと」


「専属?」


「簡単に言えば俺の店に優先的に素材を売ったり、お前らの装備を作ったりだ」


「なるほど。もう一つは?」


「もう一つはお前らの協力者にはならないこと」


「えっ?」


「早とちりすんな。そういうことじゃない。俺をお前らの仲間にしてくれってことさ」


「ダンガ!」


「まあ、店にいることが多いだろうけど、ちゃんとしたお前らのパーティーに入れてくれや」


「勿論だ!むしろこっちからお願いしたところだよ!」


「よし!決まりだな」


「おう」


 よかった。ダンガが仲間になってくれて。


 それから俺の世界のことについて色々と聞かれた。特に武具について。そうして時間が経っていった。


 数時間後。


「なあ、流石にリリアス遅くないか?」


 結構時間が経っていることに気がついた俺はリリアスが未だに帰っていないことに気がつく。


「確かに。いくら何でも遅いな」


 流石に心配になる。


「ちょっと探してくる」


 俺は立ち上がった。


「待て。俺も行こう」


 ダンガもついて来てくれるようだ。


「さんきゅ」


「気にすんな。仲間だからな」


 嬉しいが、恥ずかしいことを言ってくれるぜ。


 俺達は二人でリリアスを探しに家を出た。




読んでくれて感謝です。

ヒロインは次の町でと活動報告で書きましたが、仲間がベルルクで増えないとは言っていない。(本当はここでは仲間は出来ない予定でした。急な変更、すみません(m´・ω・`)m )

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