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第178掌 控え室は間違えないようにしよう



 ザワザワと何かと騒がしくなっている会場に到着した俺達は人を押しのけながら中へと入る。


「こんなに人がいるなんて・・・。前回の宗教抗争とは比べ物にならないわ・・・イタッ!」


 ミスティさんが驚く。と、同時に誰かに足でも踏まれたのか、悲鳴を上げる。


「そんなに違うんですか?っていうか、大丈夫ですか?」


 ミスティさんの言葉にリリアスが問う。


「ええ、大丈夫。前の時にはこの半分あるかないかぐらいだったのに・・・」


「今回は物凄い観客の数ってことか」


 俺はなるほどなと呟きながら何度か頷く。


「でも、予想は出来るわ。多分、今回の開催者であるアシュラ教が脳筋の集まりだからよ」


「なるほど。戦うことが大好きなアシュラ教が開催するなら観戦するのも楽しいだろうと考えるわけだな。だからこんなに人が集まっていると」


「そういうことね」


 ダンガの答えが正解だと言うようにミスティさんは同意する。


「まあ、実際の戦いの形式は変わらないわ。だって今までの形式がアシュラ教にとっては大好きな戦闘を実感出来るようになっているもの」


「そうだな。ここは落ち着いて行けば大丈夫だ」


 少し緊張の色が出て来たリリアスとアメリアを落ち着かせようと俺は言葉を二人に向ける。


「そうですよね。それにいざとなればタカキさんがいますし」


「ええ。緊張するだけ損ってもんよね」


 なんか釈然としないアメリアの言い分だが、実際にその通りなので特には何も言わない。


「緊張は無くなったか?」


「はい」

「ええ」


「よし。それじゃ代表控え室に行くぞ」


 俺達は代表者達の集まる控え室へと向かい、歩いて行く。皆、足を踏まれたり、肘を喰らったりしてまあまあのダメージを受けたようだ。まあ、ミスティさん以外はそんなに痛くはなかったので精神的なダメージだが。


 ひしめき合う人たちを掻いくぐり、ようやく関係者以外立ち入り禁止の代表控え室に着いた俺達は扉を開けて中へと入る。


 ギロッ


 そんな擬音が聞こえてくるようなぐらいに鋭い視線で中にいた全員に睨まれた。


「おおう。いきなり敵意むき出しだな」


 俺は一歩後ずさりながら呟く。だって暑苦しいんだもの。こんな暑苦しい敵意を向けられたらご遠慮したいと誰でも思うに違いない。だって・・・。


 中にいるほぼ全ても人がむさ苦しいおっさんとかムッキムキのお兄さん方なんだもの。室内温度も心なしか外よりも高い気がするし。なんかムアァっとした感じがするし。これからこの中で開始まで待たされるの?嫌なんだけど・・・。


 多分、教会から依頼されて代表者になった冒険者の皆様だな。俺達と同じように。


「こっちは第二控え室ね」


 中に一歩入ってミスティさんが確認した。どうやってそんなことを確認出来たんだろうか。どこにもそんなことが分かる物は置いてないのに。


「第二ってことは第一もあるんですか?」


「代表者達を見ればね。だってここには光天教の人達がいないもの」


「光天教?」


 新しい宗教の名前だな。


「あなた達が知らないのも仕方ないわ。彼らは普段はこの街にはいないの。拠点を持たないで国内にいる人々に寄り添っている珍しい宗教なのよ」


 し、知らんかった。っていうかそんな宗教あったなら早めに言って欲しかったよ・・・。


「なんで言わなかったのかって顔しているわね」


 あれ?顔に出てた?まあ、特に礼儀スキルとかを使っているわけでもないから仕方ないかもしれないけど。


「あそこはあなた達のような助っ人とかは募集していないのよ。それにこの街に帰って来るのも宗教抗争のある時だけだしね」


「それって参加する意味あるんですか?だって国のトップにならなくても別に活動に支障はきたさないでしょ?野心とかがあるなら別ですけど」


 俺のその問いにミスティさんはこう答える。


「野心とかはないわ。目的は教皇になって国内にいる困っている人達をより多く助けることでしょうね」


 何それ。話だけ聞くとめっちゃいい宗教じゃん。ミスティさんのことがなかったらそっちに肩入れしてたわ。でも、実際に会って判断しないとな。もしかしたらミスティさんの話もデマで、実は裏で何かやっているかもしれないからな。


「まあ、控え室は一緒なんだし、すぐにご対面出来るわよ」


 つまり俺達も第一控え室ってことだな。了解。それじゃ、さっさと移動しますかね。さっきから入り口でこんな話をしているもんだからずっと中の人達に睨まれたままだし。


 睨んでくる厳つい方々から逃げるようにその場を後にする俺達。第一控え室は第二控え室のあるエリアから反対側にある部屋だった。


「対戦相手は第一控え室にいる相手と第二控え室にいる相手とで戦うの。だから一緒の控え室にいる相手は勝ち上がらない限りは戦うことはないわ」


 なるほどね。でも、そうなるとアシュラ教と創造教、そしてハバラス教は第二控え室にはいないってことか。なんせ、それだけミスティさんが落ち着いているっていうか、安心しているからな。


「だから一触即発にならないように離れた部屋を控え室にしているのか」


 納得するダンガ。まあ、部屋が一緒だと、いきなり喧嘩腰にもなりかねないからな。


「さあ、入るわよ。いい?」


「ええ。行きましょう」


 俺の答えと共に控え室に入るのだった。




読んでくれて感謝です。

感想・評価・ブックマークをしてくれると嬉しいです。

よろしくお願いします!


年末年始のお休みが近づいてきました。

再度連絡させてもらいます。

12月29日から1月3日まで更新はお休みさせていただきます。


それと活動報告でも書かせてもらったのですが、新作を投稿します。

タイトルなどはまだなのですが、予定では1月1日に書いた分を投稿したいと思います。

詳しくは活動報告を読んでいただきたいと思います。

少なくとも現在はこちらのコングラが優先なので新作はチマチマ連載させていただきます。

是非、読んでいってください!

あ、ジャンルは異世界系です。

よろしくお願いします!

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