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第151掌 気まずい報告に行くとしましょう



「それじゃ私、帰りますね」


 話が一区切りしたと判断したチェルムがそう言う。


「ちょっと待った。聞きたいことがある」


 そう言って俺はチェルムを引き留めた。


「何ですか?」


「プリマ姫の説教とか諸々の期間ってどのくらいになる予定なんだ?」


 トリスメデスが物凄い聞きたそうにしていたのだが、流石に神の使徒にいきなり質問とか出来るほど心が強いわけではないだろうからな。いくらトリスメデスが一国のトップの一人だとしても質問させるのは酷ってもんだ。しかも、今のチェルムは仕事中というわけで神の使徒です感がハンパないし。現にリリアスたちも会話に入って来ない。


 とかそういうことを考えて、一応は協力者でもあるので俺が聞いてあげることに。


「ああ。それですか。数ヶ月を予定しています。感情を爆発されても困るんで一ヶ月に一回程度、そこの人間に会わせようとも考えています」


「そうか。分かった」


 その話を聞いてトリスメデスはホッとしている。まあ最悪、もう生きている間には会えない可能性があったからな。その反応も当然だろう。


「他に聞きたいこととかはありませんか?」


「ああ。大丈夫だ」


「それでは行きますね」


 と、俺とチェルムのやり取りの横でトリスメデスがプリマ姫が別れの会話をしていた。


「騙してすまなかった」


「いいのよ、別に。確かに我が神への忠誠心は変わらずあるわ。でも、あなたと会えなくなるのは耐えられないの。だからあなたのために少しの間は我慢するわ」


 そう思うのなら最初にトリスメデスがあんたを騙して俺のいるジャングルに転移させたときに話をして諦めて欲しかったわ。


「それじゃ、行きますよ」


「分かったわ。じゃあね、トリス」


「ああ。待っているよ」


 そしてチェルムとプリマ姫は転移してその場から消えた。


「・・・行ってしまったか」


 寂しそうにそう呟くトリスメデス。まあ、妻と別れたらそんな感じになるわな。まあ、メルエさんに対してあんなことをしていた時点でフォローとかはしないけど。


「それじゃ、戻るぞ」


 俺はその場に残った四人と一匹をトリスメデス邸に転移させる。


「これは何度経験しても凄いな」


 トリスメデスが感心している。


「異空間を利用していた私たち的にはもう何でもないけどね」


 アメリアがそんなことを言っている。


「あ、そう言えば」


 そこで思い出す。


「プリマ姫との戦いで俺の名前、呼び捨てただろ?アメリア」


「え⁉」


 封印直前に、余裕もなかったのか、普通に俺の名前を呼んでいた。


「なんだかんだではぐらかしていたからな。ようやくか」


「///」


 物凄い恥ずかしそうにしているアメリア。顔を真っ赤にして俯く。かわいいな、おい!


「それはともかく、次はどうするんだ?今日はこれで終わりか?」


 ダンガが今日の予定を聞いてくる。


「いや、もう一つだけやることがある」


 そう。今回のことを伝えなければならない相手がまだいるのだ。


「トリスメデスさんは今日はもういいですから、休んでくださいね」


 リリアスがそう言って俺達はまた転移した。


「おい!急に転移するなよ。急に見ている風景が変わったら流石に慣れていてもビビる」


 転移先は俺達の拠点、その庭である。


「すまんすまん。トリスメデスの前だと気まずい雰囲気になっちまうからな」


「それって・・・」


 そう。メルエさん達家族だ。


「一応、どうなったかぐらいは伝えておかないといけないからな」


「そうだな。でも、俺はパスだからな。そんな重たい話、俺は言いたくないし」


「分かっている。俺だけで伝えるから今日はもう休んでいいぞ」


「私も行きます」

「私も行くわ」


 ダンガはパスしたが、リリアスとアメリアは俺と行くと言ってきた。リアは眠そうにリリアスの肩の上に乗っかっている。屋敷の中に入るのも億劫そうだし、異空間の中にでも入れておくか。ホイッと。


「でも、メルエさん達に報告したら、そのまま王宮に行ってハフナーさん達にも報告しに行くんだけど。それまで休めないぞ?」


「構いません。ついでに学園の方にも少し顔を出してもいいですか?今日は忙しくて自主的にお休みさせてもらいましたから」


「ああ。構わないぞ」


「ありがとうございます」


「私も王宮のメイドさん達に色々と用事があるから構わないわ。帰りは自分で帰るから」


「そうか。分かった。それじゃ行くか。ああ、あと。アメリアは後でちゃんと迎えに行くから用事が終わったら異空間に入ってろ」


「分かった」


 それじゃ、行くとしますか。まあ、最初に行くのは自分の家だけどね。


「ああ、そういえば。この後、ダンガはどうするんだ?」


「ん?店の品物を作って溜めておこうと考えているが」


「そうか。それじゃついでにこれ、お前に任せるわ」


 そう言って俺はダンガにソレを投げ渡す。


「ん?・・・ってこれ!封印した力の結晶じゃねぇか!」


「おう。流石に俺が持ってても困るだけだしな。別に利用とか使ったりとかしなくてもいいから。異空間にでもしまっておいて、武器にでも何でも作ってくれ」


「好きにしろって言われてもな・・・。それに、もしかしたら改心したプリマ姫が力になってくれるかもしれないだろ。それなのに武器になんてしたら・・・」


「それなら持っているだけでその力を引き出せるようにしたらいいんじゃね?それなら武器をプリマ姫に渡すだけでいいし、それを素材にすれば、まず間違いなくネームドウェポンになるだろうし。ダンガも作り手として作ってみたいだろ?」


「それは、まあ、そうだが・・・」


「だから頼むわ。一応、段階に分けて封印もしているし、もし盗まれてもどこにいても分かるようにしているから。結構色んな性能を持った武器になると思うぞ」


「本当に凄いことになりそうだな・・・」


「それじゃ頼んだ。リリアス、アメリア。行くぞ」


「はい」

「ええ」


 俺達はダンガを残して屋敷に入るのだった。




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