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8『起動』

「―――この後、世界中で、殺戮が、アンドロイド達による殺戮が始まりました」

 僕は、タワーで見た光景を思い出して、寒気がした。

 ―――信じられない、そんなこと、起こるはずがない―――

「初号機はそのまま屋上まで登って行き、殺戮し尽くし、屋上で人間の生体反応を発見できなくなって機能停止しています」

 映画のターミネーターを思い出す。

 あれも確か、ロボットが暴走して、人間と戦う内容だったはずだ。

 あり得なくは、無かった。だけど―――

「そんなの、映画の中でしかないような話じゃないか、大体、ロボットっていうのは人間の意思が無い限り、動くことすらままならないはずだ。―――それが暴走したって言うのは、正直、信用できない」

 しかし、三原さんは即答する。

「暴走など、していませんよ」

「……は?」

 ……どういう、意味だ……?

 三原さんは、無表情に、無感動に、無感情で、続ける。

「アンドロイドは、暴走などしておりません。通常のシステム通り、動いただけです」

「通常の……システム、だと?」

 じゃあ、なにか?

「最初から、アンドロイドの中に、殺人プログラムでも入ってたっていうのか!?」

 思わず口調が感情的になり、喋りに身ぶり手ぶりが加わった。

 僕は、思い出していた。

 あのアンドロイドの初号機が、とある少女によって作られていたという事を。

 そして、殺戮は、話を聞く限り、その初号機から始まったという事を。

 さらにもう一つ。

 使われている技術や、理論はあまりにも難しすぎて、学者達は、設計図から同じものを作りだすことはできても、その内容を変えることはできなかったという事を。

 つまり、

 殺人プログラムを入れる事ができるのは、少女のみ。

 しかも、初号機は盗み出されており、少女に完成後にいじる期会は、

 完成する前、つまり作っていた当初からそれをプログラミングしなければならない―――

 つまり、少女は、この展開を見越して初めからこのプログラムを作るつもりだった――?

 しかし、目の前の無表情な少女は首を横に振った。

「殺人プログラムなど、プログラミングされておりません」

 はっきりとそう言った。

「プログラムされていたのは、絶対服従権限です」

「絶対……服従権限?」

 はい、と三原さんは頷いて、

「絶対服従権限とはその少女がプログラミングしたもので、その少女の声帯で、コードを言うと発動します。そして、その後に同じ声帯で命令をすれば、ネットワークを介して全アンドロイドに伝わって行き、その命令に従います」

 つまり、

「きっとアンドロイドのマスターとも言えるその少女が、人類破滅を命じたのでしょう」

 何かしらの理由があって、それを命じた可能性がある。

「でも……どうしてそんな事を命じたんだ?」

 そこがあまりにも不可解だ。

 人類を滅ぼそうとする理由なんて全く分からないのだが……

「それは分かりません。ただ、そういうコードが発動されたことのみは理解できます」

 ……まぁ、それはそうだよな、と僕は思う。

 逆に、ここまで分かっているだけでも驚きだ。

 そういえば、ふぁ~と伸びをしながら、一つ思ったことを口にする。

「それにしても、よく生き残れたなあ人類。だって、今はこんなに平和だろ。とても過去にアンドロイドに襲われたなんて思えないや。今じゃ丸っきりアンドロイドいないだろ? よく倒せたもんだよなあ。そんなの」

 僕にはとても真似できないな、と立ち上がると、三原さんがそれを見上げて、

「アンドロイドなら、たくさんいますよ」

 と言った。相も変わらず無表情に。

 僕は少し怪訝になって、

「どこに居るんだい、どこに? 少なくとも、僕の周りには一人も……」

「いますよ、例えば私とか」

 三原さんが言う。相も変わらず無表情で。

「……………………………………………………………………………………は?」

 思考回路が真っ白になった。

 そして、我に還った時には自然と立ち上がって、体が勝手に後ずさりしていた。

「それに、私だけではありませんよ。ここに居るあなた以外全員アンドロイドです」

 そんな馬鹿な。

 だってこんなに人間らしいじゃないか、会話して、ご飯食べあって……

 でも、

 それでも、分かっていた。

 自分と周りは違うんじゃないか、と常々思っていた。

 でもそれは、自分がおかしいのではないか、自分が周りと違うのではないか、という思考だった。

 しかし、

 目の前のアンドロイドは言った。

 僕以外はアンドロイドだと。

「そんな……でも、それだと僕以外の人間はどこに居るって言うんだよ……」

 自然と沸き上がった疑問をそのままぶつける。

 だって、僕しか人間がいないなんてありえないじゃないか。

 この学校には僕しかいないだけで、街にはいるかもしれない。

 街にいなくとも、県内にならいるかもしれない。

 県内にいなくても、国内にならいるかもしれない。

 国内にいなくても、この世界のどこかにならいるに違いない。

 どこかに、人間が、たくさん生きているはずだ。

 しかし、そんな僕の甘い幻想は粉々に打ち砕かれる。

 アンドロイドの、作られた合成音声が冷徹に響く。

「私達が調べた所によりますと、現状で生存が確認されている人類は一名となります」

 一名。それはつまり、今この世界に居る人類はここにいる僕一人だけとなる。

「ふざけるなよ……」

 口から思った言葉が零れ出る。声は震えていた。

「信用できるか、そんなの。そんなの、絶対嘘だ、嘘に決まってる」

 そうだ。そんなことがあり得る訳がないんだ。

 人類はこの地球の頂点だ。

 人類はしぶとく生きようとする種族だ。

 そして、その為にはどんな姑息な手でも使って生き残るはずだ。

 実際、何度と人類はそうやって頭を使って破滅を防いでいた。

 だから―――皆死ぬ訳がない。誰かは必ず生き残って、どこかに隠れているはずだ。

 しかし、アンドロイドは断言する。

「嘘はついておりません」

 たまらず、否定する。

「嘘だ! 大体、そんな皆殺せる訳無いんだ! 皆どこかで生き残っているんだ!」

「嘘では、ありません」

「嘘だ! 僕を騙そうとしているんだ!」

 そう言って、三原さんの手に触れた。

 人間の手は、暖かい。それは血液が流れているからだ。

 逆に言えば、手に触れて、自分の手と同じくらい暖かければ、人間として生きている。

しかし―――、三原さんの手は、とても冷たかった。

「嘘だ……」

 否定する言葉が並ぶ。だが、

「嘘ではありません」

 そして、

「ここに居る生徒先生も、家に居る親も兄弟も、街に居る人々も、テレビに出た人も、皆アンドロイドです」

 と断言した。

 僕は、まだ信用できていなかった。

 だから、今まで目の前のアンドロイドが言ってきた事を全部否定しようとした。

 だけど、何一つ否定できず、今回アンドロイドと言われたことで、逆につじつまがあうと感じたぐらいだ。

 だけど。

 思考がどれだけその通りだと言っても、心は嘘だと叫び続けていた。

 だって、これは罠かもしれない。

 目の前の少女が人間でない事はよく理解した。

 しかし、自分以外が皆そうだと決めつけるのはあまりにも早急すぎる。

 だから、これはあのアンドロイドが僕を陥れようとする罠だと考えたら、あんな突拍子もない話もかなり理解できる。

 だから、言った。

「罠だ……こんなのはお前が僕を陥れようとしているだけじゃないか! 信用できるか! そんなでたらめ、嘘だって証明してやる!」

 そして、目の前の少女から逃げるように、駆けだした。

 一気に階段を駆け下りて一階まで下り、そこから廊下を駆け抜けて玄関へと辿りつく。

 流れるように上靴からスニーカーに履き替え、玄関を駆け出した。

 校門を抜けたあたりで多少息切れて、膝に手をつきながら、先にある高い建物を睨むようにして見上げる。

 睨む先にあるのは―――東部ビルディングだった。




 必死の形相で、例の建物の玄関付近に辿りつく。

 しかし、そこにはもう興味や、恐怖なんて感情は無かった。

 たった一つの真実を、嘘と裏付ける事実が必要だった。

 だからここ、東部ビルディングにやってきた。そういうことだ。

 東部ビルディングにやってきた理由としては、あのアンドロイドが話してくれた話がきっかけだ。

 もし、その話が本当ならば―――きっと最上階の展望台には、あのアンドロイドの初号機の残骸があるはずだ。

 しかし、アンドロイドの話してくれた内容に、もし嘘が盛り込まれるとしたら、そしてそれをもっとも簡単に調べることができるものといったら―――この話が一番良い。

 なぜならば、人を騙そうとするならばどこか話を大げさにする前に、信憑性の高そうな話題をして、信頼を得る必要があるからだ。

 そして、このビルの虐殺の話は、俺自身がビルの様子を見ていることから簡単に信じ込ませる事ができるだろう。

 だからこそ、ここでは似たような話をして騙しやすい。そもそも、僕は下のほうの階しか見て周っていないから、それも含めて余計と言ったところだ。

 それに、他のものと比べて確認しやすい。なぜなら、このビルは廃墟になった当時から手付かずになっているのは調べて分かっていることであって、もしそのままならそのアンドロイド初号機が残っているはずだからだ。

 そのままロビーに入り、以前と同じ非常用階段を登って行く。

 五階六階までは以前となんら様子は変わらない。ただ、以前のように滑ってこける事だけは避けておきたい。足元に気を付けて、できるだけ黒い染みのところは踏まないようにした。それに―――あの話が嘘だとしても、これがもし人間の跡だとしたら――そう考えると、自然と嫌悪感が沸いて、その後を踏みたくないと思ってしまうのだ。

 十階を過ぎるあたりで、染みの量が増えていった。

 三十階ぐらいには、もう床が踏み場の無いほどに灰と染みにまみれており、こけないように自然と歩くしかなくなっていた。

 進めば進むほど―――頭の中にビジョンが浮かぶ。

 それはこの染みがそのまま鮮血に変わっただけのものだ。

 だけど―――嘘だって分かっているのに、そんな光景を連想してしまうのだ。

 歩いていくほどに、鉄臭さが増していく。

 黒い染みが多いのはきっと多くの人がここに殺到したからだろうな、と推察する。

 ここの電化製品は全てショートを起こしていた。

 ということはつまり、エレベーターもきっと止まったままなのだろう。もしかしたらエレベーターの中には人間の白骨化したミイラでも入っているかもしれない。

 それはともかく、エレベーターが動いていないということは、すなわち外に逃げる手段は非常階段しか無かった訳だ。

 だから、逃げている途中に登ってくるアンドロイドと真正面から出くわし、殺されたのだ。

 しかし、よくよく考えてみれば、アンドロイドは非常階段から登ってくる事は明白なのに、それでも真正面突っ切って行こうなんて、馬鹿らしすぎると考える人も多いかもしれない。

 しかし、これはアンドロイドの行動パターンで何となく理解できる。

 今まで色々な部屋を見ていたが、どこもかしこも黒い染みまるけだった。

 それはつまり、アンドロイドはいちいち階を周って虐殺を行っていると考えられる。

 勿論、他のアンドロイドがいる場合は話が別だが、タイミングさえ見計らえば逃げるチャンスは十分ある……と考える人も多かったんだろう。

 しかし、その考えは甘かった。そう考える人間は何人だっているし、そうくれば確実に階段に人は殺到する。

 そしたら階段の人口密度が高くなって、もうただの標的にしかなりえない。

 もちろんアンドロイドのほうもそれを見逃す手はないだろう。階を周らせるのと、階段で人を殺すのとで二手に別れて、次々と虐殺する。それに、上の階からも逃げようとする人たちが群れをなして降りてきて、早く逃げようと気持ちが焦り、周りを押してくることがあるだろう。そうくると必然的に階段から降りようとした人たちは後ろから押されて身動きが取れなくなり、後は殺されるのを待つだけとなってしまう。

 それから、下のほうの階の階段がさほど黒い染みが無かったのは情報のスピードゆえだろう。下から虐殺アンドロイドがやってくるという情報は、すぐには広まらないだろうから、階段に人が殺到することもないはずだ。

 ―――とそこまで考えていて、気付いた。

 自分の思考が、いつのまにかアンドロイドが居るという考えで進められていたことに。

 いけない、と僕は思う。

 そもそも、このビルの惨状はあのアンドロイドが意図して作り上げた可能性だってある。もともと廃ビルだったビルに、ペンキや重機を持ってきてそれとなく雰囲気を作りだすように破壊することだって可能のはずだ。

 だから、アンドロイドが嘘をついても不思議じゃない。

 だけど、

 それでも、

 自分の思考の中に多少なりとも矛盾があると気付いていた。

 そもそも、僕自身を殺すのだったら、こんなビルの惨状を作りあげなくとも首を絞めるだけでも殺す事ができる。だから、ビルの惨状を作りあげる意図が全く思いつかない。

 それに、三原さんがアンドロイドということは分かっている時点で、アンドロイドが存在する証明はできている。

 さらに、そもそも僕が東部ビルディングに行ったのは偶然でしかない。でもそのときには早すでにあの惨状が作りあげられていた。だからあの惨状は僕が行く前から存在していたことになる。僕が行くかどうか分からないのにこの惨状を作りだすのは、あまりにも手間がかかりすぎている。

 しかし、

 もしアンドロイドの話が本当なんだとしたら、

 ビルの惨状については全ての辻褄が合う。

 僕を殺さない理由は未だ不明だけど、一つ過去の事例から推察できる事はある。

『あなたを守る事が、私の役目だからです』

 過去に僕が危なかった時に僕を庇って、代わりに怪我をした男子生徒の言葉だ。

 つまり、あのアンドロイドは僕を殺すつもりはなく、僕を守るつもりだった可能性がある。

 例えば、アンドロイドを制御するサーバーがたまたま別で、人類滅亡の命令が伝達されず、その別のサーバーから人類を守るという命令が下っているとしたら?

 それならば今までの行動だってある程度理解できる気がした。彼らは僕を殺すためではなく、僕を守るために動いていたのかもしれない。

 そう、あのアンドロイドの話はとてもとても辻褄が合っていたんだ。

 だけど、それでも、

 やっぱり信用できない。今まで僕を守ってくれていたのは、僕に信用させる為なのかもしれない。

 限界まで希望の光を見せて、そこで絶望に撃ち落とすためなのかもしれない。


 信用できないでも、信用したい


 僕はそうやって頭の中で問答を繰り返しながら進んだ。

 もう僕自身ですら、人間かどうか疑いたくなるほどに、様々な疑問に突き当たっている。

 一言でいえばパニックだった。

 だって、誰が信じられよう。この世に自分しか人間が居ないなんて。

 ましてや―――アンドロイドに滅ぼされた、だなんて。

 認めたくなかった。

 だって、もしそれが本当だとしたら、僕はもう一人だ。

 それに、もし本当に僕しか居ないのならば、もう人類の命運は決まったようなものだ。

 だって―――僕は男なのだ。もし女性ならば人工受精するなどして、子供を産み、次に託せる希望がある。

 だけど、男なら無理だ。そんなことはできない。

 つまり、話が真実ならば、僕は人類最後の人間となり、この先何十年とたった一人で過ごすのだ。

 いやだ、と心の底からそう思った。

 いつもテレビで見るドラマやアニメの主人公達には、仲間がいた、家族が居た、たくさんの人たちが居た。

 そうした人と人との物語は、面白くて、悲しくて、温かかった。

 僕は自分でも気付かぬうちに、そういう温かさを求めていた。

 そうか、いつも感じていたもの足りなさは―――愛だったのだ。

 寂しい。

 いつの間にか、抱いていた感情。

 その感情にようやく気付いた。

 でも、心のどこかで、その感情の否定材料を探していたんだ。

 だからこうして、

 ビルの最上階の、展望台へとやってきた。

 辿りついた場所は、何十畳とあるとても広い空間だ。

 壁面には全面にガラスが貼られており、見渡す限りの曇り空。世界は灰色だった。

 そのガラス越しに見下ろす僕の住む世界(まち)は、とても人間の世界に似ているけど、どこか虚偽が混じっているようにも思える。

 そんな空間の中に、一つ異質が混ざっていた。

 その体は銀に輝いている。

 それは体全体を見ると、スリムで、体格は人間のそれと殆ど同じだ。

 しかし、腕や脇、足などに魚類によく見られる鰓に似た切りこみが何重にも重なっている。予測するに、動作を起こす時に起こる熱を逃がす働きがあるのだろう。排熱口というわけだ。

 また、関節部分は黒いゴムのようなもので覆われている。防塵対策かなんかだろうか。

 さらに胴体。もっと言えば、人間でいう心臓部分に、正三角形の凹みがある。その凹み部分は他の部分より灰色味が増していて、光を少しも反射していなかった。そこだけは別の素材で作りだされているようだ。

 また顔面は四角形と三角形を上下で組み合わせたような形で、口にあたる部分はマスクのように覆われ、目は平行四辺形に似た形だ。

 結論として、今部屋の真ん中で直立不動のまま動かないそれは人間ではない

ということになる。つまり、

 こいつが、アンドロイドだ。


「本当、だったのか…………」

 これで一つ、真実が見えた。

 だが、それは同時に、

 人類が、滅亡していた事を指し示していた。

瞳から涙が零れ出て、僕は膝から崩れ落ちた。

「一人だった。最初からずっと、一人だったんだ」

 分かってはいた。

 気付いてはいた。

 でも、信じられなかった。信じたくなかった。

 だが、これでもう、分かった。


 この世界はもう、すでに、壊れていた。


 いつまでも、泣き続けた。

 空間の中は静寂と僕の嗚咽だけが音を出す。

 しかし、

 僕はすっかり忘れていた。

 そもそも、三原さんがここにやってきていた理由。

『あそこはあまりにも危険です。特に、あなたにとっては』

 そう、あのアンドロイドは、僕をここにある危険から守ろうとしていた。

 そしてアンドロイドには、予想するに、その時の人類滅亡という命令がまだ生きている可能性がある。

 そして、三原さんが、初号機が止まった理由を話していた。

『―――人間の生体反応を発見できなくなって機能停止しています』

 つまり、もし、人間の生体反応を感知した場合、起動する可能性がある。

 しかし、その事に僕は、最後まで気付かなかった。


 そして、パソコンを起動した時に聞こえるようなウィーンという音が、初号機から聞こえた。


 気のせいかと思って、顔を上げた。

 しかし、そこには確かに動き出す初号機の姿がある。

 その顔を見る。

 銀に光る顔は何重にも鉄を重ねたような風貌で、口は仮面ライダーのマスクじみている。

 そして目。

 その目は切れ長の平行四辺形のような形だが、下の辺は微妙にカーブを描いている。

 その目には色は無く、半透明だ。

 しかし突然、目の色がライトグリーンに輝く。

 それは冷酷にも、起動を示す明確な印となる。

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