あいつと俺
俺はスーツを着て、あいつの好きだった、お菓子をたくさん買って、電車に乗って、墓地に行った。
あいつの墓は綺麗だった。誰かが最近来たのかもしれなかった。俺はお菓子の入った袋を墓の前に飾った。お菓子は全て紙ではない袋だったので、心配はいらなかった。
俺はしゃがみ込んで、手と手を合わせた。俺は目を閉じた。
その日、俺とあいつは高校の授業を受け、帰り道を歩いていた。俺は全ての勉強のテストの点数が低いことを嘆いていた。
「お前は良いよな。頭は良いし」
そして、俺は「運動神経も良いし、顔も良い。そして、女子にモテるし」と言った。
あいつは複雑そうな顔をしていた。
「そんなことはない」
「本当にそうか?」
俺たちは黙った。
あいつは「なぁ」と言った。
「何だよ?」
あいつは前をまっすぐに見つめていた。
「俺みたいな生き方はするなよ」
「何だよ、そりゃあ?」
道が二つに分かれ、別れる時となった。俺はあいつにじゃあなと言い、あいつもじゃあなと言った。その日の夜にあいつは首を吊って死んだ。
俺はあいつが死んでから、あいつのように生きない事にした。あいつのように生きないようにする日々は、思った以上に辛いものがあった。しかし、止めることはできなかった。
俺は目を開けた。手を合わせる事を止め、しゃがんでいる姿勢から立つのだった。俺は墓地から離れた。




