国語の知識1
またまた新コーナーです。書きたいと思ったことが次々と既存のコーナーにそぐわなくてどんどん新しいコーナーが出来てしまっています。どうしたらいいでしょう。
まぁ、それは置いておいて。このコーナーでは知識について触れていこうと思います。言ってしまえば今までのも全部知識なのですが……。今までとはちょっと違う、授業で習うようなコーナーです。とりあえず読んでみてください(笑)。
・擬音語と擬態語の違い!!!!!!
擬音語や擬態語? 知ってるよ。ドッカーンとかズゴゴゴーンとかじゃないの?
残念ですが少し違います。擬音語、擬態語それらをまとめて擬声語、またはオノマトペと言います。
聞いたことがある方は多いと思いますが、擬音語と擬態語は少し違いがあります。
まずは擬音語です。
擬音語とは物が出した音を文字にしたものです。
例えば犬の鳴き声は「ワンワン」。ぶたの鳴き声は「ブーブー」。雨が降る音は「ザーザー」。
これらを擬音語と言います。
次は擬態語です。
擬態語とは音のしないものを文字にしたものです。
例えば部屋が静かな様子を「しーん」。肌が艶やかなことを「すべすべ」。ずっと凝視することを「ジロジロ」。
これらを擬態語と言います。
これで少しは理解出来たでしょうか? まぁ、日本語が達者な方なら使いこなせているものなので、特に注意する必要はありません。
・音の強さ!!!!!!
では始めに、人が水で遊んでいる音を擬音語で表現して思い浮かべてください。
どんな音を思い浮かべましたか?
じゃぶじゃぶ? ちょろちょろ? ばしゃばしゃ? ちゃぷちゃぷ? ざぶんざぶん? ばっしゃーん? どぼーん?
様々な音を思い浮かべたかと思います。人によってそれぞれです。
そこで気がついてもらいたいのが同じことを表現するのでも様々な表現があるということです。
そこで今回は音の強さについて触れていこうと思います。
擬音語というのは意識せずとも何となく使いこなせている方は多いともいます。おそらく自分も何となく使いこなせています。
ですが、擬音語にもルールがあります。
音の強さは清音、半濁音、濁音の順に強くなっていきます。
先ほどの例を使うと、ちょろちょろ→ちゃぷちゃぷ→じゃぶじゃぶの順です。
そう見ると先ほどの例に人それぞれ表現に差があるということが理解出来るのではないでしょうか?
ちょろちょろと思った方は、水に手の先だけ入れて動かしたシーン。
ちゃぷちゃぷと思った方は、水に手を入れて上下左右に動かしたシーン。
じゃぶじゃぶと思った方は、水から手を出したり入れたりかき回したりするシーン。
おそらくそんなシーンを思い浮かべたのではないでしょうか?
・「ず」と「づ」。「じ」と「ぢ」。分からん!!!!!!
人と話すときには全く気になりませんが、こうして文字を起こすことが多い物書きの皆さんなら一度は迷ったことがあるのではないでしょうか?
せいかじゅうだっけ? せかいぢゅうだっけ? あれ? でも漢字的には「中」だからぢゅう? 何か違う。
他にも地震。鼻血。入れ知恵。続き。
訳分かりません(笑)。
ですがご安心ください! 実はルールがあります。
基本的には「づ」ではなく「ず」を使え、「ぢ」ではなく「じ」を使え、ただし例外は除く! というルールです。
これは文化省が決めたルールですのでホームページにも載っています。リンクは後書きに貼るので興味がある方はご覧ください。
では、その例外とは何か? それは二つあります。
一つ目は同じ音が続いた場合の「づ」や「ぢ」です。
たった今「続いた」と書きましたが、これは「つづく」ですよね? 同じ音、つまり「つ」などが二つ重なったときに濁った音の場合は「づ」や「ぢ」を使うということです。
他にも「ちぢむ」。舌鼓の「づつみ」。それぞれ同じ音が続いていますよね?
これが一つ目の例外です。
もう一つが二つの言葉がつながって出来た言葉の場合の「づ」や「ぢ」です。
一例を挙げると「鼻血」です。鼻血とは鼻と血二つの言葉に分けられますよね? この場合は「ぢ」と書きます。
他にも手綱の「たづな」。常々の「つねづね」。どれも二つの言葉に分けられます。
しかし面倒なことにこれにも例外があります。
その一つが「世界中」です。「世界」と「中」と分けられそうですが、この場合は「せかいじゅう」と書きます。なんで? 分けられんじゃん。
ですが、当時分解しにくくね? という意見が多くありました。確かに言われてみれば「世界中」は「世界」の「中」という意味ではありません。「鼻血」は「鼻」から出る「血」です。「手綱」は「手」で握る「綱」です。
他にも稲妻は「いなずま」。固唾は「かたず」。等々それ一つとして言葉になっているものは「ず」や「じ」を使うという決まりがあります。
そこで気になってくるのが「地震」ですよね? 「地震」は「地」が「震」える。じゃあ二つに分けられるから「ぢしん」? と思う方もいるかと思います。自分もそう思います。ルールに従うなら「ぢしん」が正しいはずです。でもポケモンで「じしん」って技あるしなぁ。ポケモンが間違えてるのかなぁ? などと悩みましたが、これはどうやら「地」に原因があるようです。
「地」という字は訓読みで「つち」。音読みで「ち」または「じ」と読むそうです。つまり、「ち」が濁ったのではなく、元々「地」という漢字には「じ」という読み方があるということです。
他にも布地の「ぬのじ」。略図の「りゃくず」。
元々漢字に濁った読み方がある場合は「ず」や「じ」を使うそうです。
例外が多く混乱してしまうので簡潔にまとめます。
基本的には「ず」や「じ」を使うこと。例外は二つ。一つは同じ音が続いた場合。二つ目は分解出来る場合。ただし元々の漢字の読みが濁っている場合は例外に含まない。
これだけです。
・一つずつ? 一つづつ? どっちやねん!!!!!!
おまけとして思いついたのでこちらについても触れようと思います。同じ音が続くから一つづつの方が正しいのかな? と思うかも知れませんが、実はこの言葉は分解出来ません。つまり世界中と同じように「ずつ」と表記するのが正しいようです。
ただ面倒なことにこれも例外でして……。
「づつ」と表記しても問題は無いということです。…………ん?
つまりつまり、原則として「ずつ」を使うけど「づつ」でもいいよーってことです。
……………………どっちやねん!
まあまあそう怒らないでください(笑)。これには理由があるみたいです。
現代仮名遣いでは「ずつ」。歴史的仮名遣いでは「づつ」と表記するらしく、昔は「づつ」と書いていたそうです。その名残です。
なら! 小説だったら現代ものだったら「ずつ」。歴史物だったら「づつ」と表記すると格好いいですね。
すみません完全な私的意見です。
最後に文化省のURLを貼るので興味がある方は一度見てみてください。
参照:文化庁 | 国語施策・日本語教育 | 国語施策情報 | 内閣告示・内閣訓令 | 現代仮名遣い | 本文 第2(表記の慣習による特例)【http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/naikaku/gendaikana/honbun_dai2.html】