好きなのかいどうなのかい
時計は2時を回る。
静まった部屋で1人、御言は考えている。
(私の心配なんてするはずがないもの)
そう言ったひなの顔を思い出す。
ひなでもそういうふうに思うんだな…
俺にとって…ひなは、明るくて優しくて、真っ直ぐで真面目で、憧れの存在にも近かった。
俺になんてもったいなさ過ぎる、良い幼馴染。
悲観的な言葉なんて聞いたことない。
今頃もう寝てるのかな
あの後、2人には空いてる部屋に使われていなかった布団を敷いて寝てもらった。
ひなは、俺の家に泊まることどう思ってるんだろうか。
もう少し危機感を持って欲しい。
ひなは真面目に高校行ってるしな、誰かの家に泊まるとかはよくあるのか?わかんねー
「御言、起きてる…?」
廊下から、ひなの声。まだ寝ていなかった?
「ああおきてるよ」
「私はもう行くわ。ありがとうね、今日は」
「えっもういくのか」
慌ててドアを開けに行く
そこに居たのは
「っお前か」
かぐや姫(仮)がいた。ていうかめんどくさいもうかぐやって呼ぶ。
「悪かったわね」
「ひなは…?」
「無事に部屋まで送り届けてきたわよ」
、あぁ瞬間移動か。そういえば靴ないもんな
「そうか、ありがとな」
かぐやが不思議そうに見つめている。
「どうかしたのか?」
「あなたは、雛のことが好きなの?」
俺が…ひなを…?